幼いうちから英語を習い続けていると子供には「なんで?」がないんです。
幼児期は言葉を聞いて処理する能力が一生のうちで最も活動的な時だからです。
そこには中高で習うような文法やルールの解説は必要ありません。
子供のうちは英語を聞きとって耳の奥へどんどん溜めていくだけでいいんです。
そのうち4択問題などに出くわすようになった時に、
心地良いか、心地よくないか、
変か変でないかを判断するだけなんです。
英語の文法について授業で習った記憶を持つ方も多いと思いますが、
動詞に付く「三単現」の (e)sや、
英語で5W1Hを使って質問するときは動詞を原形に変える、
など高校生でもなかなか簡単ではありませんね。
学校の授業で文法として先生から解説されても、飲み込むまでには時間がかかるものです。
「なんでSがつくの?」とか、「どうして過去形が原形に?」など余計なことを考えて違う回路を使ってていると覚えにくくなってしまいます。
人と英会話する度に、そこの重い回路をわざわざ起動させてしまうことにもなります。まるでスマホで簡単に操作できるのに、わざわざwindowsを起動させてしまっているようです。
文法に出会う前に馴染んでおく
子供といつも一緒に見ているNHKの「コミュニケーション英語」でちょうどその過去形を原形に変える部分をやっていました。
Kenji went to Shibuya ・・
ケンジは渋谷へ行った
これに対して、どうやって行ったのか聞きたい文をつくる時、
howをつけて、疑問文の助動詞のdoやdoesを過去形didにし、さらにwentを原形のgoに戻します。
How did Kenji go to Shibuya ・・ ?
どうやってケンジは渋谷へ行った?
中学とか高校で習う文法ですが、
これを授業で習うとけっこう大変です。
授業中、こんな文法法則に出くわしても、覚えなきゃならないことが毎回出てくるのでつい記憶の片隅に埋もれちゃいます。
一緒に見ていた子供に聞いてみると、どうやらいつのまにか知っていたようです。聞き慣らした上で、こうやって解説を受けるとすっと入るようですね。
aとtheの扱いもそうです。
以前やっていたコミュニケーション英語での解説によると、
aはoneに由来し、たくさんある中からどれか1つを指したい場合に付けられます。箱に沢山入れられてある中のりんごについて話すときなどです。
theはthatが由来だそうです。「あの○○」というように、話していてお互いにピンとくるものなんですが、幼いうちから英文を聞いたり読んだりしていないと、ピン!とはならないでしょう。
aとtheについては5~6年英語を聴きこんでいてもなかなか難しいモノのようです。子供に日記などの文章を書かせていても、毎回聞いてきます。ただ、aとtheのどちらかを付けるってことがわかっているだけでも聞き流しの効果はあるのでしょう。
このaとtheはネイティブでもなかなか正しく使えないそうです。なのであまり難しく考えないほうがいいのかもしれません。「ザ」か「ア」のどちらを発音するか考えるより、前後の単語に挟まれた韻を踏むようにリズム重視の発音に気をつけるほうが会話的にはコミニケーションはスムーズな気がします。
英語の聞き流し
子供のうちから、英語のストーリーブックなどの読み聞かせ、CDの聞き流しをおこなうことで得られるものは大きいです。英語の意味はあまり関係ありません。
後から意味を知るほうがスッと入ります。
音楽を聞いて歌詞を口ずさむように、英語を耳に入れて口から出てくるようになればOKです。本一冊くらい簡単に暗記してしまうので子供の脳ってすごいです。
聞き流して終りにするよりは、暗唱できるまで徹底的に聞きこむくらいの方が効果はあります。
全部暗唱できるようになると、発表の場があると更に良いです。
お父さんに聞かせるとか、田舎のおばあちゃんへ電話で聞かせるのを目標に頑張ってみるのも良いかもしれません。
褒めると、脳もさらに活性化するようです。