『WHAT DO YOU DO WITH AN IDEA』― きみの「ひらめき」、どう育てる?

【英語絵本】『WHAT DO YOU DO WITH AN IDEA?』― きみの「ひらめき」、どう育てる?

こんにちは!

「誰もやったことがないような、すごいことをしてみたい!」

子どもの頃、そんな風に壮大な夢を思い描いて、胸をワクワクさせたこと、ありませんか? 新しいことに挑戦する時の、あのドキドキする気持ち。それは、大人になった今でも、私たちを前に進めてくれる大切なエネルギーですよね。

でも、いざ大きな一歩を踏み出してみると、そこにはちょっぴりの不安や、心細さがつきもの。今日は、そんな新しい挑戦のスリルと、そこで出会う温かい友情の素晴らしさを、かわいいペンギンの大冒険を通して教えてくれる英語絵本、『WHAT DO YOU DO WITH AN IDEA?』をご紹介します。

ここでは『WHAT DO YOU DO WITH AN IDEA?』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

お話のあらすじ

ある日、僕のところに、ひとつの「アイデア」がやってきました。どこから来たのか、どうしてここにいるのかも分からない、ちょっぴり奇妙で、壊れやすそうな、不思議な存在。

最初は、どう扱っていいか分からなくて、僕はそのアイデアから逃げたり、知らないフリをしたりしていました。他の人に見られたら、笑われるかもしれない。バカにされるかもしれない。そう思うと、怖くてたまらなかったのです。

案の定、勇気を出して人に見せてみると、「変なの」「時間の無駄だよ」と、たくさんの人に笑われました。でも、僕は気づいたのです。「僕のアイデアのことを、僕以上に知っている人なんて、いるはずがない」と。その日から、僕はそのアイデアを大切に、愛情を込めて育てることに決めたのです。
What Do You Do With an Idea? (What Do You Do With ...?)

英語学習のポイント

この絵本は、まるで一編の詩のように、美しく、心に響く言葉で綴られています。今回は、子どもの自己肯定感を育む、特に力強いフレーズを2つご紹介します。

“What do they really know?” (彼らが一体、何を分かってるっていうんだ?)

これは、周りの人たちにアイデアを笑われて、一度は諦めかけた主人公が、自分自身を奮い立たせる、とても重要な一言です。

口語的なニュアンスとしては、「あの人たちに、僕の何が分かるっていうんだ!」という、ちょっぴり反抗的で、でも力強い決意が感じられます。

But then I realized, what do they really know? This is MY idea, I thought.
でもその時、僕は気づいたんだ。彼らに一体何が分かるっていうんだ?これは、僕のアイデアなんだって。

周りの評価に流されず、自分の感覚を信じることの大切さを教えてくれる、パワフルな言葉です。

“it is good to have the ability to see things differently.” (物事を違う角度から見る力を持つことは、良いことだ)

これは、大きく育った「アイデア」が、主人公に教えてくれる秘密の言葉です。

みんなと同じ見方をするのではなく、自分だけのユニークな視点を持つこと。それが、世界を面白くするんだよ、と語りかけてくれます。

“Because,” it said, “it is good to have the ability to see things differently.”
「だってね」とアイデアは言いました。「物事を違う角度から見る力を持つことは、良いことなんだよ」

この言葉は、お子さんだけでなく、私たち大人の心にも深く響く、普遍的なメッセージですよね。

読み聞かせ動画のご紹介

日本語訳

WHAT DO YOU DO WITH AN IDEA?
アイデアをどうしますか?

One day, I had an idea.
ある日、私はアイデアを思いつきました。

“Where did it come from? Why is it here?”
“それはどこから来たの? どうしてここにあるの?」

I wondered, “What do you do with an idea?”
わたしは不思議に思った「アイデアをどうしますか?」

 

At first, I didn’t think much of it.
最初はあまり考えていませんでした。

It seemed kind of strange and fragile.
それは一種の奇妙でもろく見えました。

I didn’t know what to do with it.
どうすればいいのか分かりませんでした。

So I just walked away from it.
だから私はただそこから離れた。

I acted like it didn’t belong to me.
私のものではないように振る舞った。

 

But it followed me.
しかしそれはついてきた。

 

I worried what others would think.
他の人がどう思うか心配でした。

What would people say about my idea?
私のアイデアについて人々は何を言うでしょうか?

 

I kept it to myself.
私はそれを自分で保管しました。

I hid it away and didn’t talk about it.
私はそれを隠し、それについては話しませんでした。

I tried to act like everything was the same as it was before my idea showed up.
私はすべてが私の考えが現れる前と同じであるように行動しようとしました。

 

But there was something magical about my idea.
しかし、私の考えには魔法のようなものがありました。

I had to admit, I felt better and happier when it was around.
私は認めざるを得なかった、それが周りにあったとき、私はより良いく幸せに感じました。

 

It wanted food.
それは食べ物を望んだ。

It wanted to play.
それは遊びたかった。

Actually, it wanted a lot of attention.
実際、それは多くの注意が必要でした。

 

It grew bigger.
それは大きくなりました。

And we became friends.
そして、私たちは友達になりました。

 

I showed it to other people even though I was afraid of what they would say.
私はそれがなにか言うことを恐れていたにもかかわらず、他の人々にそれを示しました。

I was afraid that if people saw it, they would laugh at it.
人々がそれを見たら笑うのではないかと心配しました。

I was afraid they would think it was silly.
彼らはそれがばかげていると思うのではないかと思いました。

 

And many of them did.
そして、彼らの多くはそうしました。

They said it was no good.
彼らはそれは良くないと言った。

They said it was too weird.
彼らはそれがあまりにも奇妙だと言った。

They said it was a waste of time and that it would never become anything.
彼らは、それは時間の無駄であり、決して何にもならないだろうと言った。

 

And, at first, I believed them.
そして、最初、私はそれらを信じていました。

I actually thought about giving up on my idea.
私は実際に私の考えを放棄することを考えました。

I almost listened to them.
私は彼らの話をほとんど聞きました。

 

But then I realized, what do they really know?
だが、私は理解しました、彼らは何を本当に知っていますか?

This is MY idea, I thought.
これが私の考えです。

No one knows it like I do.
私のように誰もそれを知りません。

And it’s okay if it’s different, and weird, and maybe a little crazy.
そして、それが異なっていて、奇妙で、多分少しおかしくても大丈夫です。

I decided to protect it, to care for it.
私はそれを保護し、それを大事にすることにしました。

I fed it good food.
私はそれに良い食べ物を与えました。

I worked with it, I played with it.
私はそれで働き、それで遊んだ。

But most of all, I gave it my attention.
しかし何よりも、私はそれに注意を向けました。

 

My idea grew and grew.
私のアイデアはどんどん大きくなりました。

And so did my love for it.
そして、それに対する私の愛もそうでした。

 

I built it a new house, one with an open roof where it could look up at the stars – a place where it could be safe to dream.
新しい家を建てました。屋根を開けて星を眺めることができる家です。夢を見るのに安全な場所です。

 

I liked being with my idea.
私は自分のアイデアに賛成です。

It made me feel more alive, like I could do anything.
私は何でもできるように、より生き生きと感じました。

It encouraged me to think big… and then, to think bigger.
それは私が大きく、そしてより大きく考えることを奨励しました。

It shared its secrets with me.
その秘密を私と共有しました。

It showed me how to walk on my hands.
手で歩く方法を教えてくれました。

“Because,” it said, “it is good to have the ability to see things differently.”
「だから、物事を違った方法で見ることができるのはいいことだ」と言った。

 

I couldn’t imagine my life without it.
私はそれなしで私の人生を想像できませんでした。

 

Then, one day, something amazing happened.
その後、ある日、驚くべきことが起こりました。

My idea changed right before my very eyes.
私の考えは私の目の前で変わりました。

It spread its wings, took flight, and burst into the sky.
私の考えは私の目の前で変わりました。

 

I don’t know how to describe it, but it went from being here to being everywhere.
どう説明するのかわかりませんが、ここにいるところからどこにでも行くようになりました。

It wasn’t just a part of me anymore… it was now a part of everything.
それはもはや私の一部ではありませんでした…今ではすべての一部でした。

And then, I realized what you do with an idea…
You change the world.
そして、私はあなたがアイデアで何をするかを理解しました…
あなたは世界を変えます。

最後に:きみのアイデアが、世界を変える

というわけで、今回は「アイデアの育て方」をテーマにした、少し哲学的な絵本をご紹介しました。

子どもたちの頭の中は、まさにアイデアの宝庫。でも、その多くは、誰かに笑われるのが怖くて、あるいは、自分自身で「変な考えかも」とフタをしてしまって、形になる前に消えていってしまうのかもしれません。

この絵本は、そんな繊細で壊れやすい「ひらめき」に、そっと寄り添ってくれます。大丈夫だよ、それは君だけの宝物なんだ。大切に育ててごらん。そうすれば、いつかそのアイデアが、君自身を、そして世界さえも変えるほどの、大きな力になるかもしれないんだから、と。

お子さんが何か突拍子もないことを言い出したら、ぜひこの絵本のことを思い出してみてください。そして、「素敵なアイデアだね!もう少し詳しく聞かせてくれる?」と、その小さな「たまご」の、一番の理解者になってあげてください。

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