こんにちは!
なにか「問題」が起きたとき、ついつい「見なかったことにしよう…」なんて、そっと蓋をしてしまうことはありませんか?
大人でもそうなのですから、子どもにとってはもっと大きな不安の種かもしれません。問題から目をそらせばそらすほど、なんだか問題がもっと大きく、怖いものに見えてきてしまう。そんな経験、誰にでもあるのではないでしょうか。
でも、もしその「問題」の中に、キラリと光る宝物が隠されているとしたら…?
今日はそんな新しい視点をくれる、心温まる英語絵本『What Do You Do With a Problem?』をご紹介したいと思います。
ここでは「What Do You Do With A Problem?」の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
お話のあらすじ
ある日、男の子の前に、なんの前触れもなく「問題」がやってきます。頼んでもいないのに、ずっとそばにいる「問題」。男の子はそれが嫌でたまりません。
なんとか追い払おうとしたり、無視してみたり。でも、「問題」はどこまでもついてきます。心配すればするほど、「問題」はどんどん大きく、不気味になっていくのです。
「もう、これ以上は無理だ!」そう思った男の子は、ついに覚悟を決めます。怖くてたまらないけれど、その「問題」に真正面から向き合ってみることにしたのです。そして、勇気を出して一歩踏み出した先に、彼は思いがけない発見をすることになります。
英語学習のポイント
この絵本には、シンプルながらも日常で使える表現がたくさん出てきます。今回はその中から2つピックアップしてご紹介しますね。
1. What if…?
これは「もし~だったらどうする?」と、まだ起きていない未来のことについて心配したり、想像したりするときに使う、とっても便利なフレーズです。物語の中でも、主人公が問題を前にして色々な不安を想像するシーンで使われています。
例えば、こんな風に使えます。
“What if it rains tomorrow?” (もし明日、雨が降ったらどうしよう?)
“What if I forget my lines in the play?” (もし劇のセリフを忘れちゃったらどうしよう?)
2. face-to-face
これは「直接会って」とか「面と向かって」という意味の表現です。主人公が勇気を出して問題と向き合う、クライマックスのシーンで効果的に使われています。物理的に顔を合わせる時だけでなく、比喩的に「問題に真正面から向き合う」といった意味でも使われます。
例えば、こんな感じです。
“I want to talk to him face-to-face, not over the phone.” (電話じゃなくて、彼と直接会って話がしたいんだ。)
“It’s time to deal with this problem face-to-face.” (この問題に真正面から取り組む時が来た。)
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
I don’t know how it happened, but one day I had a problem.
どうして起こったのか分かりませんが、ある日問題がありました。
I didn’t want it.
私はそれを欲しくありませんでした
I didn’t ask for it.
私はそれを求めませんでした。
I really didn’t like having a problem, but it was there.
私は本当に問題を抱えるのが好きではありませんでしたが、問題はありました。
“Why is it here?
「なぜここにあるの?
What does it want?
何が欲しいの?
What do you do with a problem?” I thought.
問題で何をしますか?」と私は思いました。
I wanted to make it go away.
私はそれを消滅させたかった。
I shooed it.
私はそれを撃ちました。
I scowled at it.
私はそれをしかめました。
I tried ignoring it.
無視してみました。
But nothing worked.
しかし、何も機能しませんでした。
I started to worry about my problem.
私は自分の問題を心配し始めました。
What if it swallows me up?
飲み込んだらどうする?
What if my problem sneaks up and gets me?
私の問題が忍び寄って私をつかまえた場合はどうなりますか?
What if it takes away all of my things?
それが私のすべてのものを奪うとしたら?
I worried a lot.
とても心配しました。
I worried about what would happen.
何が起こるか心配でした。
I worried about what could happen.
何が起こるのか心配でした。
I worried about this and worried about that.
私はこれを心配し、それを心配しました。
And the more I worried, the bigger my problem became.
そして、私が心配すればするほど、私の問題は大きくなりました。
I wished it would just disappear.
私はそれがただ消えることを望みました。
I tried everything I could to hide from it.
私はそれから隠すことができるすべてを試してみました。
I even found ways to disguise myself.
変装する方法さえ見つけました。
But it still found me.
しかし、それでも私を見つけました。
And the more I avoided my problem, the more I saw it everywhere.
そして、問題を回避すればするほど、あちこちで見ました。
I thought about it all the time.
私はいつもそれについて考えました。
I didn’t feel good at all.
全然気分が良くなかった
I couldn’t take it anymore. “This has to stop!” I declared.
もう手に入れることができませんでした。 「これはやめなきゃ!」と私は宣言した。
Maybe I was making my problem bigger and scarier than it actually was.
たぶん、私は自分の問題を実際よりも大きく、より恐ろしくしていました。
After all, my problem hadn’t really swallowed me up or attacked me.
結局のところ、私の問題は私を本当に飲み込んだり攻撃したりしていませんでした。
I realized that I had to face it.
私はそれに直面しなければならないことに気づきました。
So even though I didn’t want to, even though I was really afraid, I got ready and I tackled my problem!
ですから、私は本当に恐れていたとしても、望んでいなかったとしても、準備を整えて問題に取り組みました!
When I got face-to-face with it, I discovered something.
私がそれに直面したとき、私は何かを発見しました。
My problem wasn’t what I thought it was.
私の問題は思っていたものではなかった。
I discovered it had something beautiful inside.
内部に何か美しいものがあることがわかりました。
My problem held an opportunity!
私の問題にはチャンスがありました!
It was an opportunity for me to learn and to grow.
私にとって学び、成長する機会でした。
To be brave. To do something.
勇敢になる。 何かをするために。
It showed me that it was important to look closely because some opportunities only come once.
一部の機会は一度しか来ないため、よく見ることが重要であることを示しました。
So now I see problems differently.
だから今、私は問題を異なって見る。
I’m not afraid of them anymore, because I know their secret…
私は彼らの秘密を知っているので、もう彼らを恐れていません…
Every problem has an opportunity for something good.
すべての問題には何か良い機会があります。
You just have to look for it.
あなたはそれを探す必要があります。
最後に
というわけで、今回は『What Do You Do With a Problem?』をご紹介しました。この絵本が教えてくれるのは、「問題」はただ怖くて避けるべきものではなく、自分を成長させてくれる「機会(opportunity)」を秘めている、ということなのかもしれません。
問題の渦中にいると、どうしても視野が狭くなってしまいがちです。でも、少し見方を変えるだけで、そこには新しい学びや成長のチャンスが隠れている。この絵本は、そんな大切なことを、子どもだけでなく私たち大人にもそっと気づかせてくれます。もし何か壁にぶつかっている方がいたら、この絵本が心を少し軽くしてくれるかもしれませんよ。