こんにちは!
ふとした瞬間に、「あ、これってチャンスかも?」って思うこと、ありませんか?
なんだかキラキラして見えたり、自分を呼んでいるような気がしたり。でも、いざそれを掴もうとすると、急にドキドキして、失敗したらどうしよう…なんて不安になったり。
ああ、その気持ち、すっごくよく分かります。僕も、そういうこと、しょっちゅうありますから。
今回は、そんな「チャンス」っていう、ちょっと不思議で、でもとっても大切なものについて、優しく、そして力強く問いかけてくれるような、素敵な英語絵本『WHAT DO YOU DO WITH A CHANCE?』をご紹介したいと思います。
タイトルを日本語にすると、「チャンスがやってきたら、どうする?」みたいな感じでしょうか。もう、この問いかけだけで、いろいろ考えちゃいますよね。
もしかしたら、この絵本を読み終えたとき、チャンスに対する見方が少し変わるかもしれません。そんな、心が動かされる一冊です。
ここでは『WHAT DO YOU DO WITH A CHANCE?』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
お話のあらすじ
物語は、ある日、主人公の「僕」のところに、ふと「チャンス」がやってくるところから始まります。
それはキラキラしていて、まるで僕を誘っているかのよう。
でも、いざ掴もうとすると勇気が出なくて、見送ってしまいます。
「あの時、掴んでいれば…」と後悔する僕。
次にチャンスが来た時は挑戦するものの、失敗して恥ずかしい思いをし、すっかり臆病になってしまいます。
それからというもの、チャンスが来ても無視するように。すると、チャンスはだんだん現れなくなってしまいました。
「もうチャンスは来ないの?」と不安になった僕は、心に誓います。
「次にチャンスが来たら、絶対にためらわない!」
そしてついに、大きなチャンスが!
怖い気持ちを乗り越え、力いっぱい掴み取ると…そこには、空を自由に飛び回る素晴らしい体験が待っていました。
ためらっていたら見逃してしまう、たくさんの素敵なこと。
だから、この絵本は問いかけます。「チャンスがやってきたら、どうする?」と。そう、それは何か素晴らしいことの始まりかもしれないのです。
英語学習のポイント
この絵本も、心に響くストーリーと共に、シンプルで美しい英語表現がたくさん使われています。読み聞かせしながら、親子で英語の響きを楽しむのにもってこいですね。
特に印象的だったフレーズを2つほど、ピックアップしてみたいと思います。
“brush up against someone/something”
これはですね、「〜に軽く触れる」「〜とかすり合う」といった意味のイディオムです。これをものすごくざっくりいうと、「あれ?なんか触ったかな?」とか「すぐそばを通り過ぎた感じ」みたいなニュアンスです。
絵本の中では、チャンスが主人公のそばをひらひらと舞う様子で “It brushed up against me.” (それは、私に直面してかすりました。) と使われています。チャンスがすぐそこまで来ている、でもまだ掴めていない…そんな感じが伝わってきますね。
例文1: I felt something brush up against my leg in the dark. (暗闇で何かが私の足に軽く触れるのを感じた。)
例文2: We brushed up against each other in the crowded train. (満員電車でお互いの体がかすり合った。)
偶然の出会いや、何かの気配を感じるような時にも使える表現です。
“hold back”
これは「ためらう」「思いとどまる」「(感情などを)抑える」「遠慮する」といった意味で使われるフレーズです。これもざっくり言うと、「うーん、どうしようかな…やめておこうかな」と一歩踏み出せない感じです。
絵本では、主人公がチャンスを掴むのをためらう場面や、最終的にためらうのをやめる決意をする場面で出てきます。”I promised myself that if I ever got another chance. I wasn’t going to hold back.” (もし別の機会があったら自分に約束しました。我慢するつもりはなかった。)
例文1: She wanted to tell him the truth, but she held back. (彼女は彼に真実を伝えたかったが、ためらった。)
例文2: Don’t hold back your tears if you feel like crying. (泣きたいなら涙をこらえないで。)
何かをしたいけど、勇気が出ない…そんな時に使える表現ですね。この絵本のテーマとも深く関わっています。
こんなふうに、絵本に出てくる表現を少し意識してみるだけで、英語の理解が深まったり、自分でも使ってみようかな、という気持ちになったりするかもしれませんね。
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
One day I got a chance.
ある日、私はチャンスを得ました。
It just seemed to show up it acted like it knew me, as if it wanted something.
まるで私が何かを望んでいるかのように、ちょうどそれを私が知っていたように見えました。
I didn’t know why it was here,
なぜここにあるのか分かりませんでしたが、
“What do you do with a chance?”
「チャンスで何をしますか?」
I wondered.
私は疑問に思いました。
It fluttered around me.
それは私の周りでときめいていました。
It brushed up against me.
それは、私に直面してかすりました。
It circled me as if it wanted me to grab it.
それは私がそれをつかまえたかのように私を一周しました。
I started to reach for it, but I was unsure and pulled it back.
私はそれに手を伸ばし始めましたが、確信が持てず、引き戻しました。
And so it flew away.
そして、それは飛び去りました。
I thought about it a lot. I wished I had taken my chance.
私はそれについてたくさん考えました。 チャンスがあればいいのに。
I realized I had wanted it, but I still didn’t know if I had the courage.
私はそれが欲しかったことに気づきましたが、勇気があるかどうかはまだわかりませんでした。
When another chance came around,
別のチャンスが訪れたとき、
I wasn’t so sure but I decided to try.
確かではありませんでしたが、試してみることにしました。
I want to reach for it, but I missed and fell.
私はそれに手を差し伸べたいが、私は逃して落とした。
I was embarrassed.
恥ずかしかった。
I fell foolish. It seemed like everyone was looking at me.
私は馬鹿になりました。 誰もが私を見ているようでした。
I decided I never wanted to feel this way again.
私は二度とこのように感じたくないと決めました。
So after that, whenever a chance came along.
そのため、その後、チャンスが訪れたときはいつでも。
I ignored it.
無視しました。
And the more I ignored them, the less they came around.
そして、私がそれらを無視すればするほど、彼らはより少なくなりました。
Until one day I noticed that I had it and seen a chance in quite a while.
ある日、私はそれを持っていることに気づき、かなりの時間チャンスを見ていましt。
It was as if they had all disappeared.
それはすべて姿を消したかのようでした。
I started to worry, “What if I don’t get another chance?”
「またチャンスがなくなったらどうなる?」と私は心配し始めました。
I know I acted like I didn’t care, but the truth was, I did.
気にしないように振る舞ったことは知っていますが、真実はそうでした。
I still wanted to take a chance, but I was afraid.
私はまだチャンスを取りたかったのですが、怖かったです。
And I wasn’t sure if I would ever be brave enough.
そして、私はこれまでに十分に勇気があるかどうかはわかりませんでした。
Then I thought, “Maybe I don’t have to be brave all the time. Maybe I just need to be brave for a little while at the right time.”
それから私は、「たぶん私はいつも勇敢である必要はない。たぶん、適切なタイミングで少しだけ勇気があればいい」と思った。
I realized it was up to me.
それは私次第だと思いました。
I promised myself that if I ever got another chance.
もし別の機会があったら自分に約束しました。
I wasn’t going to hold back.
我慢するつもりはなかった。
If I got another chance, I was going to be ready.
別の機会があれば、準備ができていました。
Then, one seemingly ordinary day, I saw something shining far off in the distance.
それから、ある一見普通の日、私は遠く離れて輝く何かを見ました。
“Is it possible?” I hoped could this be my chance?”
“それは可能ですか?” これが私のチャンスになればいいのに」
I had to find out. I ran as hard and as fast as I could toward it.
見つけなければなりませんでした。 私はそれに向かってできるだけ速く、そして速く走りました。
I don’t know how to explain it, but the second I let go of my fears, I was full of excitement.
私はそれを説明する方法がわかりませんが、私は恐怖を手放した後、興奮に満ちていました。
It wasn’t that I was no longer afraid but now my excitement was bigger than my fear.
恐れることはなくなったわけではありませんでしたが、今では心配よりも興奮が大きくなりました。
As I got closer, I should see that this was a really huge chance!
近づくにつれて、これは本当に大きなチャンスだったことがわかるはずです!
But this time I was ready, As it came by, I reached out and
grabbed it. I held on with all my might.
でも今回は準備ができていました。それをつかんだ。 頑張りました。
It felt so good to soar to fly to be free!
自由に飛ぶために舞い上がるのはとても気持ちがいい!
I now see that when I hold back, I miss out.
今私が我慢するとき、私は逃してしまうのがわかる。
And I don’t want to miss out.
そして、私は逃したくありません。
There’s just so much I want to see and do and discover.
見たい、やりたい、発見したいことがたくさんあります。
So, what do you do with a chance?
それで、あなたはチャンスで何をしますか?
You take it.. because it just might be the start of something incredible.
それがちょうど驚くべき何かの始まりであるかもしれないので、あなたはそれを…を持っていきます。
心がふんわり軽くなる、この絵本からのヒント
この絵本を読むと、胸の奥がじーんとして、「よし、やってみようかな!」って気持ちにさせてくれますよね。
「チャンス」って、いざ目の前にすると、失敗したらどうしよう…って不安になるものです。
でもこの絵本は、「いつも勇敢じゃなくてもいいんだよ。本当に必要な時に、少しだけ勇気を出せればいい」と優しく教えてくれている気がします。その「少しの勇気」が、素晴らしい未来に繋がるかもしれないんです。
チャンスを逃したり、失敗したりする経験も、決して無駄じゃないんですよね。
むしろ、そういう経験があるからこそ、「次こそは!」と思えたりする。
そして何より、チャンスを掴んだ時の、あの解放感と喜び!これがあるから、また新しいことに挑戦したくなるんです。
この絵本は、子供たちに「失敗を恐れずに挑戦する勇気」を与えてくれるのはもちろん、私たち大人にも、日々の生活で見過ごしているかもしれない「小さなチャンス」に気づかせてくれたり、新しい一歩を踏み出す後押しをしてくれたりするんじゃないでしょうか。
明確な答えをくれるわけではないけれど、読んだ後に心がふんわり軽くなって、「ちょっとやってみようかな」と前向きになれる。
そんな、温かくて力強いヒントをくれる一冊です。