「小学生になってから英語を始めたけれど、どんな絵本を選べばいいかわからない…」
「子供が英語に苦手意識を持ってしまって、なかなか読んでくれない…」
そんなお悩みをお持ちの親御さんも多いのではないでしょうか?教科書のような英語は退屈だし、かといってストーリーが複雑すぎると子供は飽きてしまいますよね。英語の楽しさを知ってもらうには、リズムが良くて、思わず口ずさみたくなるような絵本が一番です。
そこで今回ご紹介するのが、『The Hungry Giant』です。
この絵本は、わがままな巨人が次々と食べ物を要求するコミカルなストーリー。なんといっても特徴的なのは、「I want some…!」というフレーズが何度も繰り返されることです。この繰り返しのおかげで、英語初級のお子さんでも自然とフレーズを覚えられ、「読めた!」「わかった!」という自信につながります。
さらに、巨人が振り回す謎の武器「ボミーノッカー(bommy-knocker)」の響きがとってもユニーク!「言うことを聞かないとボミーノッカーで叩くぞ!」と脅す巨人の姿は、怖いけれどどこか憎めなくて、子供たちも大盛り上がり間違いなしです。
ここでは『The Hungry Giant』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
絵本『The Hungry Giant』の基本情報
| タイトル | The Hungry Giant |
|---|---|
| 著者・イラスト | Joy Cowley |
| 出版社 | Story Box (The Wright Group) |
| 対象年齢(目安) | 4歳〜8歳(小学生初級向け) |
あらすじ
あるところに、とってもお腹を空かせたわがままな巨人がいました。
巨人は村の人々に向かって、「パンを持ってこい!」「バターを持ってこい!」と次々に命令します。そして、「さもないと、俺様の『ボミーノッカー』で叩くぞ!」と脅すのです。
村の人々は巨人を恐れ、言われるがままに走り回って食べ物を集めます。パン、バター、そして次はハチミツ…。
しかし、ハチミツを探していた人々が見つけたのは、ハチミツそのものではなく「ハチの巣」でした。それを「ハチミツだよ」と言って巨人に渡すと…?
最後には、わがままな巨人に痛快なしっぺ返しが待っています!
英語学習のポイント
「I want some…」で要求を表現しよう
この絵本で最も頻繁に登場するフレーズが、「I want some…」です。巨人が次々に食べ物を要求する場面で使われています。
- I want some bread:パンが欲しい
- I want some butter:バターが欲しい
- I want some honey:ハチミツが欲しい
「I want some + 名詞」は、何かが欲しいときに使う基本的な表現です。日常生活でも以下のように応用できます。
- I want some water:水が欲しい
- I want some help:助けが欲しい
お子さんと一緒に「I want some…」を使って、欲しいものを英語で言ってみる練習をすると良いでしょう。
繰り返しのリズムで自然に覚える
この絵本の大きな特徴は、同じパターンが何度も繰り返されることです。以下の流れが、パン、バター、ハチミツと3回繰り返されます。
- I want some…!
- Get me some…, or I’ll hit you with my bommy-knocker.
- So the people ran and ran…
この繰り返しのリズムは、英語学習にとって非常に効果的です。子供たちは次に来る言葉を予測しながら読むことができ、自然とフレーズを覚えていきます。2回目、3回目には一緒に声に出して読めるようになり、「読めた!」という達成感を味わえるでしょう。
食べ物の単語を楽しく学ぼう
この絵本には、食べ物に関する単語が登場します。これらは日常生活でもよく使う基本的な単語です。
- bread:パン
- butter:バター
- honey:ハチミツ
- beehive:ハチの巣
絵本を読んだあとに、What food does the giant want?(巨人は何を欲しがっているかな?)とクイズを出したり、朝食のときにDo you want some bread?(パンが欲しい?)と英語で聞いてみたりすると、楽しみながら単語を定着させることができます。
読み聞かせ動画
日本語訳(全文)
“I want some bread!” roared the giant.
“Get me some bread, or I’ll hit you with my bommy – knocker.”
“パンが欲しい!” 巨人は吠えた。
「パンをください。さもないと、ボミーノッカーであなたを殴ります。」
So the people ran and ran and got the giant some bread.
それで人々は走って走って巨人にパンを手に入れました。
“I want some butter!” roared the giant.
“Get me some butter, or I’ll hit you with my bommy – knocker.”
「バターが欲しい!」 巨人は吠えた。
「バターをください。さもないと、ボミーノッカーであなたを殴ります。」
So the people ran and ran and got the giant some butter.
それで人々は走って走って巨人はバターをもらいました。
“I want some honey!” roared the giant.
“Get me some honey, or I’ll hit you with my bommy – knocker. “
「はちみつが欲しい!」 巨人は吠えた。
「ハチミツをください。さもないと、ボミーノッカーであなたを殴ります。」
So the people ran and ran.
They looked everywhere.
for honey.
それで人々は走って走りました。
彼らはいたるところを探しました。
はちみつのために
“I want some honey!” roared the giant.
“Get me some honey!”
“Get me some honey or I’ll hit you with my bommy – knocker. “
「はちみつが欲しい!」 巨人は吠えた。
「はちみつをくれ!」
「ハチミツをください。さもないと、ボミーノッカーであなたを殴ります。」
The people found a beehive.
“Ah! Here is some hony.” they said,
and they took it to the giant.
“Here is some honey.” they said.
人々は蜂の巣を見つけました。
「ああ!ここにいくつかのはちみつがあります。」 彼らは言った、
そして彼らはそれを巨人に持っていきました。
「ここに蜂蜜があります。」 彼らは言った。
The giant looked at the beehive.
“That’s not honey!” he said, and he hit it.
with his bommy – knocker.
巨人は蜂の巣を見ました。
「それは蜂蜜ではありません!」 彼は言った、そして彼はそれを打った。
彼のボミーノッカーで。
The bees zoomed out.
They zoomed after the giant.
ミツバチはとびだしました。
彼らは巨人を追いかけた。
“Owl” he roared,
and he ran and ran, ow ow ow
all the way home.
「わぁ!」彼は吠えた
そして彼は走って走った、わーわーわー
家までずっと。
まとめ
『The Hungry Giant』は、シンプルでリズミカルな英語が心地よく、小学生の英語学習のスタートにぴったりの一冊です。
「I want some…」や「Get me some…」といった表現は、日常生活でも使える便利なフレーズ。巨人の真似をして「I want some ice cream!」なんて言ってみるのも楽しいかもしれませんね。
繰り返しのリズムに乗って読むことで、英語独特のイントネーションも自然と身につきます。ぜひ、お子さんと一緒に「ボミーノッカー」のシーンで盛り上がりながら、英語の楽しさを味わってください!