フォニックスを子どもとやってみようと思っても、「まずABCの歌?」「文字を書かせる?」「動画を見せればいい?」と、意外と最初の一歩で迷います。
わが家でも、歌や動画、英語教室など、いろいろな形でフォニックスに触れてきました。幼いころはただ一緒に聞いていた音が、小学生になってスペルを書くようになったとき、「あのときの音がここにつながるんだ」と感じることもありました。
フォニックスは、難しいルールを最初から全部覚えるものではありません。文字と音の関係に少しずつ気づき、音をつなげて単語を読んでいく。家庭では、子どもの様子を見ながらそこから始めれば大丈夫です。
この記事では、子どものフォニックス勉強法を「何から始めるか」という順番に沿って整理します。動画や歌、教材、アプリをどう使えばいいのかも、家庭での取り入れ方と合わせて見ていきます。

フォニックスとは?まず知っておきたい基本
フォニックスは、英語の文字と音の関係を学び、書かれた単語を読むときの手がかりにする学習方法です。
たとえば、アルファベットには「A=エイ」「B=ビー」のような文字の名前があります。一方、単語の中に入ると、その文字は別の「音」を表します。
ここが、ABCの歌でアルファベットの名前を覚えることと、フォニックスを学ぶことの少し違うところです。
文字が表す音を知り、その音を左からつなげることで、まだ丸暗記していない単語にも「こう読むのかな?」と自分で取り組めるようになります。

フォニックスというと「英語らしい発音を身につける練習」というイメージもありますが、中心にあるのは音と文字を結びつけて、読む・綴る力につなげることです。
音をよく聞くので発音を意識するきっかけにはなりますが、「フォニックスをすればネイティブのような発音になる」と考える必要はありません。
フォニックスは全部の英単語を読める魔法のルールではない
英語には、文字と音の関係に一定のパターンがあります。ただし、すべての単語が同じルールできれいに読めるわけではありません。
最初はよく使われる文字と音の組み合わせから覚え、あとから例外や別の読み方に出会っていく。そんなふうに段階を踏んでいくほうが、子どもにもわかりやすいと思います。
子どものフォニックス、何歳から始める?
「フォニックスは何歳から始めればいいですか?」というのは、よく出てくる疑問です。
ただ、年齢だけで「この歳から始めれば正解」と決めるよりも、その子が今どんな英語に触れているのか、文字に興味を持っているのかを見たほうが進めやすくなります。
幼児は、まず英語の音を楽しむところから

まだ文字そのものにあまり興味がない時期なら、無理に「今日はこの音を覚えよう」と進めなくてもかまいません。
歌を聞いたり、絵本を読んだり、短い動画を一緒に見たり。英語には日本語とは違う音やリズムがあることを、遊びの中で感じられるだけでも入口になります。
アルファベットを見て「これ何?」と聞いたり、自分の名前に入っている文字を気にしたりするようになったら、文字と音を少しずつ結びつけてみるのもいいでしょう。
小学生から始めても、最初に戻ればいい
小学生になってからフォニックスを知る子もいます。
すでにABCは知っているのに、英単語を見ると読み方がわからない。そんなときは、難しいルールから始めるのではなく、いったん「文字の名前」と「単語の中で使われる音」の違いに戻ってみると理解しやすくなります。
学校で英単語を書くようになってから、昔聞いていたフォニックスソングの音とスペルが、あとからつながることもあります。わが家では、まさにそんな場面がありました。

家庭でのフォニックス勉強法|まずはこの順番
フォニックスにはたくさんのルールがありますが、家庭で最初から全部を覚えようとすると大変です。
まずは大きく、次の流れで考えてみるとわかりやすくなります。
1.文字と音を結びつける
アルファベットの文字を見ながら、その文字が単語の中でどんな音を表すのかに触れます。
2.音をつなげて簡単な単語を読む
覚えた音を一つずつ区切り、左からつなげて短い単語を読んでみます。
3.文字の組み合わせへ進む
慣れてきたら、sh、ch、th、eeなど、2文字以上で一つの音を表す組み合わせや母音のパターンにも少しずつ広げます。
4.読む・書くにつなげる
読めるようになった単語を書いてみたり、聞いた音から文字を考えたりしながら、読みとスペリングをつなげていきます。

最初は、文字の「音」を聞いてみる
ABCソングで覚える「エイ・ビー・シー」は文字の名前です。フォニックスでは、単語の中でその文字がどんな音を表すのかを聞いていきます。
ここで、すべての文字をAからZまで完璧に覚えてから次へ進む必要はありません。覚えた文字をいくつか使って、短い単語を読んでみると「音がつながって言葉になった」という感覚がつかみやすくなります。
次は、音をつなげて簡単な単語へ
たとえば「cat」「hat」「bat」のような短い単語は、共通する音を見つけやすく、文字と音の関係を比べる練習にも使えます。
一つひとつの音を聞いたあと、それを順番につなげて単語にする。この「つなげて読む」練習が、初めて見る単語を読むときの土台になります。

慣れてきたら、母音や文字の組み合わせへ
簡単な単語が読めるようになってくると、同じ文字でも読み方が変わったり、2文字以上で一つの音を表したりすることに気づきます。
ここから先は、一つの記事に全部詰め込むより、必要になったところから少しずつ確認していけば十分です。気になるテーマがあれば、下の記事でそれぞれ詳しくまとめています。
家庭では何を使えばいい?動画・歌・教材を使い分けよう
家庭でフォニックスを始めるとき、特別な教材を最初からたくさん揃える必要はありません。
動画が好きな子もいれば、カードを触るほうが好きな子もいます。わが家でも、その時期によって反応のいいものは変わりました。
動画や歌は「音を知る入口」に使いやすい
フォニックスは音を扱うので、動画や歌とは相性のいい学習です。
ただ、長い動画をずっと見せるよりも、「今日はこの音」「今日はABCの音を一緒に聞こう」と目的がわかる動画のほうが使いやすいこともあります。

フォニックス動画は、こちらで目的別にまとめています。
フォニックスの発音をYouTubeで学べる子供向け動画を見る
ABCの音を歌で楽しみたいときはこちらもあります。
絵本やカードは、音と意味をつなぎやすい
聞いた音だけで終わらず、「この音はこの文字なんだ」「この単語はこの絵のことなんだ」と目でも確認できるのが、絵本やカードのいいところです。
子どもの好きな動物や食べ物のカードを使って、「この音で始まるのはどれ?」と探すだけでもゲームになります。
アプリは、短い反復練習に
スマートフォンやタブレットが好きな子なら、フォニックス系のアプリを短時間使う方法もあります。
アプリは一人でも繰り返しやすい反面、「何を練習しているのか」がわからないまま進むこともあります。ときどき親子で画面を見ながら、「この音だったね」と確認すると使いやすくなります。
家にあるものでもゲームは作れる
カードや紙に文字を書くだけでも、簡単なフォニックス遊びは作れます。
Twinklのフォニックスのゲーム教材一覧
カードゲームやビンゴなど、家庭でも使えそうな教材を探せます。
Happy ValleyのRoutines, Games and Activities Bank
英語を使ったルーティーンやゲームのアイデアがまとめられています。
続けるコツは、勉強っぽくしすぎないこと

家庭でやるフォニックスは、「毎日○分やらなければ」と決めすぎると親も子も疲れてしまいます。
歌なら1曲。カードなら数枚。絵本を読んでいて気になった単語があれば、最初の音を一緒に言ってみる。それくらいでも、生活の中には練習のきっかけがたくさんあります。
子どもの反応を見ながら進める
同じ教材でも、夢中になる日もあれば、まったく興味を示さない日もあります。
わからないまま先へ進むより、いったん歌に戻ったり、ゲームに変えたりしてみる。家庭学習では、そのくらいのゆるさがあってもいいと思います。
聞き流す時間と「ちょっと一緒にやる時間」を分ける
英語の歌を流しているだけの時間があってもいいし、ときどき親子で画面や文字を見ながら一緒に音を出してみる時間があってもいい。
ずっと「勉強」にしてしまわず、生活の中に英語の音がある状態を作っておくと、続けやすくなります。
読む・書くまで少しずつつなげる

音がわかるようになってきたら、読んだ単語を書いてみたり、聞いた単語の最初の文字を考えたりすると、読みとスペリングが少しずつつながってきます。
最初からきれいに書くことまで求めなくても大丈夫。音を聞いて「この文字かな?」と考える時間そのものが、文字と音を結びつける練習になります。
家族と一緒だと、遊びに変わることもある
家族で一緒にやっていると、勉強している感じが薄くなるんですよね。
「Sの音で始まるものを家の中で探そう」「このカードと同じ音はどれ?」といった遊びなら、机に座らなくてもできます。
うまく答えることより、音を聞いたり、考えたり、親子で「これかな?」と話したりすることを楽しめれば十分です。

フォニックス学習のよくある質問
「○歳から始めれば正解」と年齢だけで決める必要はありません。
幼児なら、まず歌や絵本で英語の音を楽しむところから。文字に興味が出てきたら、少しずつ音と文字を結びつけていきます。
小学生から始める場合も、文字の名前と音の違いを確認し、簡単な単語を音でつなぐところから始めれば進めやすくなります。
長時間まとめて取り組むことより、子どもが集中できる範囲で切り上げるほうが続けやすいです。
歌を1曲だけ聞く日、カードを数枚やる日、絵本の中から音を探す日。家庭では、その日の様子に合わせて変えていいと思います。
同じ方法を繰り返してうまくいかないときは、教材を難しくするのではなく、いったん方法を変えてみます。
- 動画から歌へ変えてみる
- 文字だけでなく絵カードを使う
- 覚える量を減らす
- すでにわかる音に戻る
子どもによって「耳から入りやすい」「絵があるとわかりやすい」など違いがあります。親子で試しながら、その子がわかりやすい形を探してみてください。
フォニックスの次は、知りたいところから進もう
フォニックスには、母音の読み方、文字の組み合わせ、スペリングなど、先へ進むほどいろいろなルールが出てきます。
でも、最初から全部を覚える必要はありません。
まず文字と音の関係に気づき、簡単な単語を自分で読めた。その小さな「読めた!」を積み重ねながら、必要になったところへ進んでいけばいいと思います。
次に知りたい内容から選んでみてください。