「礼儀正しい母音」って、ちょっと不思議な名前ですよね。
たとえば rain の ai。
子ども向けのフォニックスでは、後ろの i が「お先にどうぞ」と譲って、最初の a が自分の名前を言う――そんなイメージで覚えることがあります。
これが礼儀正しい母音(Polite Vowels)と呼ばれるルールです。
ただし、ここは最初にひとつだけ。
母音らしい文字が2つ並んだら、いつでもこの読み方になるわけではありません。
まずは読みやすい仲間から覚えて、違う音に出会ったら「こっちは別の読み方なんだ」と少しずつ増やしていく。子どものフォニックスなら、そのくらいで十分です。
礼儀正しい母音(Polite Vowels)とは?
礼儀正しい母音は、2つの文字を組み合わせて母音の音を表すときに使われる、子ども向けの覚え方のひとつです。
よく使われる覚え方は、
「1つ目の母音は自分の名前を言い、2つ目は黙っている」
というもの。
たとえば rain の ai なら、aをアルファベットの名前と同じような長い音で読みます。
「iさんがaさんに、お先にどうぞ、と譲っている」と考えると、小さな子にもイメージしやすいんですね。
英語教育のmpiでも、「Polite Vowels(礼儀正しい母音)」として、この覚え方が紹介されています。

「母音が2つなら全部同じ」ではない
ここは少し大事です。
「1つ目を名前読みして、2つ目は読まない」は、フォニックスを始めるときには覚えやすい方法ですが、英語全体に必ず当てはまるルールではありません。
一般的なフォニックスでは、ai・ee・oa・owなどを2文字セットのパターンとして覚える方法もよく使われます。
こうした組み合わせは vowel team(母音の組み合わせ) と呼ばれます。
つまり、
「後ろの文字はいつでも音がない」
と考えるより、
「aiならこの音、oaならこの音、というように2文字をセットで見る」
と考えておくと、あとで例外に出会ったときにも混乱しにくくなります。
礼儀正しい母音の単語一覧
では、よく使われる組み合わせを見てみましょう。
| 組み合わせ | 単語の例 | よく表す音 |
|---|---|---|
| ai | rain / mail / tail | long a |
| ay | day / May / play | long a |
| ea | sea / tea | long e が多い |
| ee | see / tree / week | long e |
| ie | pie / tie | long i の場合がある |
| oa | boat / coat / road | long o |
| ow | snow / show / grow | long o の場合がある |
一覧で見ると、なんとなく仲間が見えてきます。
rain・mail・tail はaiの仲間。
boat・coat・road はoaの仲間。
単語を1個ずつ丸暗記するより、同じ文字の組み合わせを探してグループにすると覚えやすくなります。
どうやって読む?まずは2文字をセットで見てみよう
たとえば、rain。
r・a・i・n と1文字ずつ全部ばらばらに考えるより、
r + ai + n
と、aiをひとまとまりにして見ると読みやすくなります。
boat なら、
b + oa + t
です。
最初のうちは「1番目の母音がお名前を言って、後ろは静かにしている」と覚えてもOK。
慣れてきたら、
「aiという組み合わせ」
「oaという組み合わせ」
として、そのまま見つけられるようになると楽です。
英語を読むときに、毎回ルールを頭の中で唱える必要はありません。
見た瞬間に「あ、aiだ」と気づける。その状態を少しずつ増やしていきます。
でも、全部がこの読み方になるわけではない
ここで英語らしいところが出てきます。
同じ文字の組み合わせでも、違う音になることがあります。
たとえば ea。
- sea
- tea
ではlong eの音になります。
ところが、
- head
- bread
では同じeaでも読み方が変わります。
great では、さらに別の音です。
「eaを覚えたのに、なんで?」となりやすいところですが、これは間違って覚えたわけではありません。
eaには複数の読み方があるんですね。
owも読み方が変わる
snow や show のowと、
cow や now のow。
同じowですが、音は同じではありません。
フォニックスでは、こうしたパターンごとの音を少しずつ覚えていきます。
最初から例外を全部暗記する必要はありません。
「snowで覚えたowとは違うowもあるんだ」
くらいに気づければ十分です。
カードで「同じ仲間」を探してみよう
このルールは、説明を何度も読むより、単語を並べて見比べるほうが分かりやすいことがあります。
たとえばカードに、
- rain
- boat
- tree
- coat
- tail
と書いておきます。
そして、
「rainと同じ仲間はどれ?」
と探してみる。
mailとtailを見つけたら、3枚を並べてaiに色をつけます。
次はboat。
coatが同じoaの仲間ですね。
こうすると「礼儀正しい母音」という名前だけを覚えるのではなく、単語の中から文字のパターンを見つける練習になります。
うちでも、フォニックスはルールを長く説明するより、同じ形をいくつか並べたときのほうが「あ、これ一緒だ」と気づきやすい場面がありました。
見つけた文字を指で囲んだり、色を変えたりするだけでも十分です。

次に覚えるなら、長い母音と短い母音も比べてみよう
礼儀正しい母音を見ていると、long vowel(長い母音)という言葉がよく出てきます。
一方で、catやpigのような単語では、母音を短く読むことがあります。
この違いが分かってくると、フォニックスのルール同士が少しずつつながってきます。
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まとめ
礼儀正しい母音(Polite Vowels)は、子どもが母音の組み合わせを覚えるときに使われる、分かりやすい考え方です。
最初の段階では、
「1番目がお名前を言って、2番目は静かにしている」
というイメージで覚えてもいいでしょう。
ただし、英語にはseaとhead、snowとcowのように、同じ文字の組み合わせでも違う音になる単語があります。
だから、絶対に外れないルールとして覚えるより、
「まずは同じ仲間を見つけるためのヒント」
くらいに考えるのがおすすめです。
rainを見つけたらmailを探す。
boatを見つけたらcoatを探す。
そんなふうに単語の中のパターンを探していくと、フォニックスが少しパズルっぽくなってきます。
まずは身近な単語から、「同じ仲間、どこにいる?」と探してみてください。