英語には、日本語では同じように聞こえてしまう音がいくつかあります。
よく知られているのは「L」と「R」の違いですが、意外と聞き分けにくいのが「a」と「u」の発音です。
たとえば、
帽子の「hat」と小屋の「hut」
猫の「cat」と切るという意味の「cut」
日本語ではどちらも「ア」に近く聞こえますが、英語では違う音として発音されています。
子どもと英語を練習するときにも、少し意識してみると面白い違いです。
英語のaとuの発音はどう違う?
今回比べるのは、catやhatに入っているaの音 /æ/ と、cutやhutに入っているuの音 /ʌ/ です。
日本語ではどちらも「ア」のように聞こえやすいのですが、口の形や音の出し方が違います。
aの /æ/ は、口を少し横に広げて、あごを下げるようにして出す音。
「エ」の口の形を少し残しながら「あ」と言ってみるようなイメージにすると、違いをつかみやすくなります。
一方、uの /ʌ/ は、口を大きく横に広げず、力を抜いて短く出す音です。
日本語の「あ」に比較的近く聞こえますが、まったく同じ音ではありません。
「a」の音が入っている単語
cat 猫
hat 帽子
bat バット・コウモリ
hand 手
map 地図
bag かばん
「cat」「hat」「map」などを発音するときは、普通に日本語の「ア」と言うよりも、口を横に広げて、あごを少し下げることを意識してみます。
鏡を見ながら発音すると、口の形の違いも確認しやすいです。
「u」の音が入っている単語
cut 切る
hut 小屋
run 走る
sun 太陽
cup カップ
bus バス
こちらはaの音ほど口を横へ広げず、口やあごの力を抜いて短く音を出すのがポイントです。
「run」「sun」「cup」など、子どもにもなじみのある単語で練習すると分かりやすいですね。
hatとhut、catとcutを比べてみよう
この2つの音は、単語を1つずつ練習するより、似た単語を交互に言ってみると違いを感じやすくなります。
hat → hut
cat → cut
bat → but
最初は少し大げさなくらい口の形を変えてみても大丈夫です。
aの音では口を横に広げる。
uの音では力を抜く。
子どもと一緒なら、
「今のはhat? hut?」
と聞き分けゲームのようにしてみるのもおすすめです。
発音する側と答える側を交代すると、聞く練習と話す練習の両方ができます。
「A=エイ」「U=ユー」なのに、なぜ違う音になるの?
子どもがアルファベットを覚えると、Aは「エイ」、Uは「ユー」と言います。
でも、catやcutの中では違う音になります。
これは、アルファベットには「文字の名前」と、単語の中で使われる「音」があるためです。
フォニックスでは、この「文字と音の関係」を学んでいきます。
アルファベットの名前読みと音読みについては、こちらでも紹介しています。
発音は口の動きを見てみると分かりやすい
英語の発音は、文字だけを見て覚えるよりも、実際に口がどう動いているかを見ると理解しやすくなります。
特にaとuのように、日本語では同じ「ア」のように聞こえてしまう音では、口の形を見るのが効果的です。
こちらの記事では、フォニックスの発音を口元のイラストや動画で確認できます。
子どもの頃から英語の音に慣れておこう
実際に子どもと少し練習してみましたが、「a」の音を意識して口の形を変えるだけでも、英語らしい音に少し近づきます。
英語と日本語では、使われている音の種類や幅がかなり違います。
最初から完璧に発音する必要はありません。
「日本語では同じ『ア』に聞こえるけれど、英語では違う音なんだ」
と気づくだけでも大きな一歩です。
耳で聞いて、口を動かして、もう一度聞いてみる。
子どもの頃からこうした英語の音に触れておくと、発音だけでなく聞き取りの練習にもつながっていきます。