こんにちは!
昨日まで「大好き!」と言っていた食べ物を、ある日突然「もういらない」と言われてしまったことはありませんか?
きっかけは、たった一口だったりします。いつもより柔らかかった、味が少し違った、食べたあとにおなかが痛くなった……。
大人なら「今日はたまたま」と思えても、子どもにとっては、その一度の経験がとても大きく感じられることがあります。
『Pete the Cat and the Bad Banana』に登場するねこのピートも、まさにそんな体験をします。
バナナが大好きだったピートが、たった一本の「まずいバナナ」をきっかけに、バナナをすっかり嫌いになってしまうお話です。
でも、この絵本のおもしろさは「好き嫌い」の話だけではありません。
一度嫌なことがあっても、それですべてを決めなくていい。ほんの少しだけ、もう一度試してみる。
そんな小さな挑戦を、ピートらしいユーモアとやさしい英語で描いています。
この記事では、『Pete the Cat and the Bad Banana』のあらすじや見どころ、食べ物について話すときに使える英語表現、読み聞かせ動画をご紹介します。
絵本の基本情報
| タイトル | Pete the Cat and the Bad Banana |
|---|---|
| シリーズ | Pete the Cat / My First I Can Read |
| テーマ | 食べ物・好き嫌い・もう一度挑戦すること |
| 英語のポイント | 食感や味を表す言葉・比較表現・小さな量を表す表現 |
お話のあらすじ
ねこのピートは、バナナが大好き。
甘くておいしくて、皮をむくのも簡単。朝のシリアルに入れたり、ピーナッツバターサンドに加えたりして、いつもバナナを楽しんでいました。
ところがある日、ピートは熟れすぎて、どろどろになったバナナを食べてしまいます。
味も食感も最悪。おなかまで痛くなったピートは、「もうバナナは食べない」と決めてしまいます。
お母さんが大好きなバナナブレッドやバナナクリームパイを作ってくれても、ピートは拒否。
そこで、レモンやピクルス、オレンジなど、バナナの代わりになりそうな食べ物を次々と試してみます。
けれど、やっぱり何かが違います。
そして大きなレースの日。朝ごはんを考えていたピートは、本当は自分が何を食べたいのかに気づきます。
それは、あれほど嫌がっていたバナナでした。
ピートは友だちからもらったバナナをよく確かめ、ほんの少しだけ口にしてみます。
さて、今度のバナナはどうだったのでしょうか。
この絵本の見どころ
このお話で印象的なのは、ピートが単に「嫌いな食べ物を克服する」だけではないところです。
ピートはもともとバナナが大好きでした。
嫌いになった原因は、バナナそのものではなく、たまたま食べた一本のまずいバナナです。
でも、一度嫌な経験をすると、「もう全部イヤ!」と思ってしまうことがあります。
これは食べ物だけではありません。転んだ自転車、うまくできなかった勉強、失敗したスポーツなど、子どもの生活にも似た場面があります。
一度うまくいかなかったからといって、全部がダメとは限りません。
ピートが最後にするのは、大きな挑戦ではなく「ほんの一口」。その小さな一歩が、この絵本の心に残るところです。
英語学習のポイント
食べ物の「イヤ!」を表す言葉に注目
ピートがまずいバナナを食べた場面では、味や食感への嫌悪感を表す言葉が登場します。
gross は「気持ち悪い」「うわ、イヤだ」という強い不快感を表すカジュアルな言葉です。
mushy は、柔らかくなりすぎて「ぐにゃぐにゃ」「どろどろ」した食感。
yucky は、子どもが「まずい!」「イヤ!」と言うときに使いやすい表現です。
どれも日本語では「まずい」と訳せる場面がありますが、gross=不快感、mushy=食感、yucky=子どもの素直な「イヤ!」と分けて考えると覚えやすくなります。
たとえば食事の場面でも、こんなふうに短く使えます。
It’s mushy.
ぐにゃぐにゃしてる。
Yucky!
まずい!
「○○ほどよくない」を言ってみよう
ピートはいろいろな食べ物を試しますが、「悪くないけれど、バナナほどではない」と感じるものもあります。
not as ~ as … は、「…ほど~ではない」という比較表現です。
たとえば、
This apple is not as sweet as that one.
このリンゴは、あっちのリンゴほど甘くない。
のように使えます。
「Aが一番」「Bはダメ」と決めるのではなく、2つを比べながら気持ちを表せる便利な形です。
「ほんの少しだけ」を表すかわいい英語
再びバナナに挑戦する場面で、ピートはいきなり大きくかじりません。
まずは、ごく小さな一口から試します。
teeny, tiny は「とっても小さい」という意味。
tiny だけでも「小さい」ですが、重ねることで子どもらしい、かわいらしい響きになります。
Take a tiny bite.
ちょっとだけ食べてみて。
のように、家庭でも使いやすい表現です。
そして、この「小さな一口」が物語の大きな転換点になります。
ピートと一緒に物語を追ってみよう
大好きだったバナナ
物語の最初では、ピートがどれほどバナナを好きなのかが描かれます。
そのまま食べるだけでなく、シリアルやサンドイッチにもバナナ。
だからこそ、このあと突然「もう食べない」となる変化がよく伝わります。
好きだったものだからこそ、一度の失敗が余計にショックだったのかもしれません。
たった一本の「Bad Banana」
ある日、ピートが食べたバナナは、いつものバナナとは違いました。
柔らかくなりすぎて、味も食感も最悪。さらにおなかまで痛くなってしまいます。
ピートの中では、
「このバナナがまずかった」
ではなく、
「バナナはまずい」
に変わってしまいます。
子どもの気持ちとして、とても分かりやすい場面です。
バナナの代わりを探してみる
ピートはレモン、ピクルス、オレンジなど、いろいろな食べ物を試します。
黄色いもの、細長いもの、皮をむくもの。
「バナナとちょっと似ているもの」を探しているところがおもしろいですね。
この場面では、食べ物の特徴を表す英語にも触れられます。
yellow / long / sweet / sour / juicy / sticky
絵を見ながら、
Which one is sweet?
どれが甘いかな?
Which one is sour?
どれが酸っぱいかな?
と親子で話を広げるのも楽しそうです。
もう一度だけ食べてみる
レースの日、ピートが本当に食べたいと思ったのは、結局バナナでした。
でも、前の嫌な経験があります。
そこでピートは、新しいバナナをよく確かめます。
茶色くない。どろどろでもない。
そして、ほんの小さな一口。
この場面で大事なのは、誰かに無理やり食べさせられたのではなく、ピート自身が「もう一度試してみよう」と決めたことです。
今度のバナナは、おいしいバナナでした。
読み聞かせ動画
文章だけでなく読み聞かせで聞いてみると、gross、mushy、yuckyなど、気持ちのこもった言葉のニュアンスもつかみやすくなります。
短い英文が多いので、英語絵本に慣れていない子でもお話を追いやすい一冊です。
ほかのPete the Cat英語絵本も読んでみたい方へ
Pete the Catには、食べ物や学校、キャンプ、宇宙など、子どもに身近なテーマの英語絵本がたくさんあります。
「次はどれを読もう?」と迷ったときは、シリーズまとめも参考になります。
ねこのピート(Pete the Cat)英語絵本おすすめガイド|初心者はどれから読む?人気作と選び方 →
まとめ|まずいバナナは、たった一本だったかもしれない
『Pete the Cat and the Bad Banana』は、バナナをめぐるユーモラスなお話ですが、その中には子どもにも身近な気持ちが描かれています。
一度イヤなことがあると、「もうやらない」「全部きらい」と思ってしまうことがあります。
でも、たまたまその一回がうまくいかなかっただけかもしれません。
ピートがしたのは、無理に我慢することでも、大きな勇気を振り絞ることでもありません。
ほんの小さな一口を、もう一度試してみること。
その結果、ずっと好きだったものを再び楽しめるようになりました。
食べ物の好き嫌いだけでなく、新しいことに挑戦するときにも思い出したくなる、ねこのピートらしい英語絵本です。