こんにちは!
「ちょっと、じっとしてなさい!」なんて、ついつい言ってしまうこと、ありませんか?子どもって、本当に有り余るエネルギーの塊ですよね。ソファでジャンプしたり、部屋中を走り回ったり。静かに座って本を読むなんて、なかなか難しいものです。
でも、そんな風に体を動かすのが大好きな子どものエネルギーを、まるごと英語学習に向けられるとしたら、どうでしょう?
今日は、そんな夢のようなことを可能にしてくれる、色彩の魔術師エリック・カールの最高に楽しい参加型絵本『From Head to Toe』をご紹介します。
ここでは『From Head to Toe』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
お話のあらすじ
この絵本の主人公は、ペンギン、キリン、サル、ゴリラ…たくさんの動物たち!そして、ほかでもない、この本を読んでいる「あなた」自身です。
「私はペンギン。頭をくるっと回せるよ。君はできるかな?(Can you do it?)」
ページをめくるたびに、動物たちが次々と、得意なポーズを見せてくれます。キリンは首をくにゃり。サルは腕をぶんぶん。ゴリラは胸をどっしん!そのたびに、動物たちは「Can you do it?」と、あなたを真似っこに誘ってきます。
さあ、あなたは上手に真似できるかな?そして最後に、動物たちの真似をしてきた「あなた」が、自分自身の体を使ってやってみる動きとは、いったい何でしょうか。
英語学習のポイント
この絵本のタイトル『From Head to Toe』は、「頭のてっぺんから、つま先まで」という意味です。その名の通り、この絵本は全身を使って、体で英語を覚えることができます。
「お勉強」なんていう堅苦しい雰囲気はゼロ!親子でゲラゲラ笑いながら動物の真似をしているうちに、自然と英語のフレーズが口から飛び出すようになりますよ。
今回は、そんなアクション満載のフレーズを2つ、ピックアップしてみました。
Bend my neck / Bend my knees
「Bend」は「曲げる」という意味の動詞です。絵本の中では、キリンが首を、ラクダが膝を曲げていますね。「ひざを曲げてしゃがんでね(Please bend your knees.)」のように、日常の動作を表すのによく使う単語です。
(例文)
“I have to bend down to pick up my pen.”(ペンを拾うために、体をかがめなくちゃ。)
Raise my shoulders / Clap my hands
「Raise」は「(~を)上げる」という意味。バッファローが肩をすくめるように上げています。「Clap」は「(手を)たたく、拍手する」という意味です。アザラシが嬉しそうに手を叩いていますね。どちらも、感情表現にも繋がる楽しい動きです。
(例文)
“If you know the answer, please raise your hand.”(答えがわかった人は、手を挙げてください。)
“Let’s clap our hands to the music!”(音楽に合わせて、手を叩こう!)
そして何より、この絵本を最高にハッピーにしているのが、「Can you do it?」「I can do it!」という魔法のコールアンドレスポンスです。「私にはできる!」と声に出して言うことで、子どもの自己肯定感がぐんぐん育っていきます。
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
I am a penguin and I turn my head.
私はペンギンで、頭を回します。
Can you do it? I can do it.
できますか?私にはできます。
I am a giraffe and I bend my neck.
私はキリンで、首を曲げます。
Can you do it? I can do it.
できますか?私にはできます。
I am a buffalo and I raise my shoulders.
私はバッファローで、肩を上げます。
Can you do it? I can’t do it.
できますか?私にはできません。
I am a monkey and I wave my arms.
私は猿で、腕を振ります。
Can you do it?
できますか?
I am a seal and I clap my hands.
私はアザラシで、手をたたきます。
Can you do it? I can do it.
できますか?私にはできます。
I am a gorilla and I thunk my chest.
私はゴリラで、胸をどんとたたきます。
Can you do it? I can do it.
できますか?私にはできます。
I am a cat and I arch my back.
私は猫で、背中を曲げます。
Can you do it? I can’t do it.
できますか?私にはできません。
I am a crocodile and I wriggle my hips.
私はワニで、腰をくねらせます。
Can you do it? You can do it.
できますか?あなたにはできます。
I am a camel and I bend my knees.
私はラクダで、膝を曲げます。
Can you do it?
できますか?
I am a donkey and I kick my legs.
私はロバで、脚を蹴ります。
Can you do it? I can do it.
できますか?私にはできます。
I am an elephant and I stomp my foot.
私は象で、足を踏み鳴らします。
Can you do it? I can’t do it.
できますか?私にはできません。
I am I and I wiggle my toe.
私は私で、つま先を動かします。
Can you do it? I can do it. I can’t do it.
できますか?私にはできます。できません。
The end.
終わり。
最後に:できた!の笑顔が、最高の才能
というわけで、今回は全身で英語を楽しめるエリック・カールの『From Head to Toe』をご紹介しました。
英語の学習というと、どうしても机に向かって静かに…というイメージがつきまといます。でも、この絵本は、そんな固定観念を気持ちよく吹き飛ばしてくれます。体を動かしながら覚えた言葉は、きっと忘れられない、自分だけの大切なものになるはずです。
そして、この絵本の一番の魅力は、やっぱり「I can do it!」の言葉とともに見せてくれる、子どもの満面の笑顔だと思います。できた!という小さな成功体験の積み重ねが、英語だけでなく、これから先のいろんなことへのチャレンジ精神を育んでくれるのかもしれません。
まずは難しいことを考えずに、親子で一緒にゴリラになって、胸を叩いてみませんか?きっと、最高の笑顔に出会えますよ。