英語絵本「Perfectly Percy」

読み聞かせにおすすめ!コンプレックスが自信になる英語絵本『Perfectly Percy』

こんにちは!

自分の「弱み」や「欠点」だと思っていることが原因で、大好きなことを思いっきり楽しめない…。そんな、ちょっぴりもどかしい気持ちになったことはありませんか?

例えば、歌うのは大好きだけど、ちょっぴり音を外しちゃうから、人前では恥ずかしくて歌えない、とか。絵を描くのが好きなのに、「上手じゃないね」と言われた一言が忘れられなくて、スケッチブックを開けなくなってしまった、とか。

好きだからこそ、うまくいかないと、余計に悲しくなってしまいますよね。

今日ご紹介するのは、そんな「好き」と「弱み」の間で揺れる、一匹のヤマアラシのお話。彼の悩みは、とってもユニークで、そして切実です。さあ、心温まる英語絵本『Perfectly Percy』の世界を覗いてみましょう。

ここでは『Perfectly Percy』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

お話のあらすじ

主人公は、ヤマアラシのパーシー。彼の世界一好きなもの、それは「風船」です!赤、青、まんまる、くねくね…色とりどりの風船は、パーシーを最高にハッピーな気持ちにさせてくれます。

でも、ヤマアラシの体は、ご存知の通りたくさんの針で覆われています。

パーシーが、手に入れた風船で遊ぼうとすると、次の瞬間には「POP!(パーン!)」。無情にも、自分の針が風船を突き刺して、割ってしまうのです。そして、パーシーの幸せな気持ちも、風船と一緒にはじけて消えてしまいます。

「もう諦めるしかないのかな…」。でも、パーシーは泣きたくないし、諦めたくもありませんでした。

賢いお姉さんに相談してみるも、そのアイデアは可愛らしいけれど、あまり実用的ではなくて…。自分で考えに考え抜きますが、なかなか良いアイデアは浮かびません。

来る日も来る日も考え続け、もうアイデアなんて出尽くした…と思った、その時!パーシーの頭に、ある一つの考えが閃きました。それは、大きくて、素晴らしくて、そして完璧に「パーシーらしい」アイデアだったのです。

さて、パーシーは一体どんな方法で、大好きな風船を楽しめるようになったのでしょうか?

Perfectly Percy (Schmid, Paul)

英語学習のポイント

この絵本は、シンプルながらも的確な単語選びが光ります。今回は、物語の鍵となる2つの単語をピックアップして、そのニュアンスを深掘りしてみましょう。

practical

お姉さんのアイデアに対して使われるこの単語は、「実用的な」「現実的な」という意味です。これをものすごくざっくりいうと、「実際に役に立つかどうか」ということです。

絵本では、お姉さんがパーシーの針にマシュマロを刺してカバーしてくれるのですが、その可愛らしい見た目とは裏腹に、すぐに取れてしまったりして、結局は風船を守るのには役立ちませんでした。なので “not very practical”(あまり実用的ではなかった)と表現されています。

アイデアは面白いけど、現実的じゃないよね、という場面で使える便利な言葉です。

例文:
ガラスでできたハンマーなんて、”It’s beautiful, but not very practical.”(綺麗だけど、あまり実用的じゃないね。)

新しいアプリについて、”This app has many features, but it’s too complicated to be practical.”(このアプリは機能は多いけど、複雑すぎて実用的とは言えないな。)

marvelous

パーシーが最高のアイデアを思いついた時に使われる、感動を表現する言葉です。「とても素晴らしい」「驚くべき」「信じられないほどの」といった意味があります。

これをものすごくざっくりいうと、「すごすぎて、魔法みたい!」という感じです。

似た言葉に “amazing” や “wonderful” がありますが、”marvelous” には、ただ素晴らしいだけでなく、思いもよらなかったような驚きや、奇跡のような感動のニュアンスが含まれます。パーシーが悩み抜いた末にたどり着いた、まさに「奇跡の閃き」だったことが伝わってきますね。

例文:
夜空に広がるオーロラを見て、”The aurora was a marvelous sight.”(オーロラは、息をのむほど素晴らしい光景だった。)

手品師のショーに、”He performed some marvelous tricks.”(彼は、いくつか驚くべき手品を披露した。)

読み聞かせ動画のご紹介

日本語訳

This is Percy. Percy is a porcupine.
これはパーシーです。 パーシーはヤマアラシです。

The thing that makes Percy the very happiest is…
パーシーをとても幸せにするのは…

 

Balloons!!
風船!

Red balloons. Blue balloons.
赤い風船。青い風船。

Round balloons. Curly balloons.
丸い風船。巻いた風船。

 

But happy little porcupines with balloons are soon sad porcupines.
しかし、風船を持つ幸せな小さなヤマアラシは、すぐに哀れなヤマアラシとなります。

The balloons always go pop!
風船はいつも破れる

And Percy’s happiness pops with them.
そしてパーシーの幸せはそれとともに破裂する。

What’s a little porcupine to do?
小さなヤマアラシは何をしましたか?

Percy did not want to cry.
パーシーは泣きたくありませんでした。

Percy did not want to give up.
パーシーはあきらめたくありませんでした。

 

Percy thought he must think.
パーシーは考えなければならないと思った。

 

Percy sat. He closed his eyes tight.
パーシーは座った。 彼は目をギュっと閉じた。

But no thoughts came.
しかし考えは浮かばなかった。

Well, useful thoughts, anyway.
とにかく、役に立つ考え

 

Percy decided he needed some help.
パーシーは助けが必要だと決めました。

He asked his big sister, Pearl. She was smart.
彼は彼の姉、パールに尋ねた。 彼女は賢かった。

But her ideas were not very practical.
しかし、彼女のアイデアは実用的ではありませんでした。

 

Percy went to ask his mom, but she was too busy to help much.
パーシーはお母さんに尋ねに行ったが、あまりにも忙しすぎてあまり助けにならなかった。

 

Percy thought it was time to go back to thinking for himself.
パーシーは自分自身を考え直す時だと考えました。

He thought things all the day.
彼はいつもそのことを考えました。

 

He thought thoughts through the night.
彼は、夜を通して考えて考え続けました。

 

By breakfast time Percy thought he was out of thoughts.
朝食時、パーシーは考えていなかったと思った。

But then…
しかし、それから

 

Percy had an idea!
パーシーに考えが浮かんだ!

 

A big idea.
大きなアイデア。

A marvelous idea.
とても素晴らしいアイデア。

 

A perfectly Percy idea.
申し分のないパーシーのアイデア。

Have fun, Percy!
楽しんで、パーシー!

最後に:弱みは、君だけの「すごみ」になる

というわけで、今回は『Perfectly Percy』をご紹介しました。

この絵本が教えてくれる、一番素敵なこと。それは、「弱み」は、見方を変えればその人だけの「個性」や「武器」になりうる、ということです。

パーシーは、自分の針をなくそうとはしませんでした。そうではなく、「針がある自分」が、どうすれば大好きな風船と仲良くできるかを、考え抜いたのです。そして見つけ出した答えは、他の誰にも真似できない、「パーシーだからこそ」の完璧なアイデアでした。

もし、自分の弱みや欠点のせいで、好きなことが楽しめないと感じたら。パーシーのことを思い出してみてください。諦めずに考え続けること、そして自分らしさを受け入れること。そうすればきっと、あなただけの「完璧な(perfectly)」解決策が、見つかるはずですから。

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