子グマのベイビーベアが見た怖い夢、それは地下室に住むドラゴン!? 心温まるストーリーと、日常で使える英語表現が満載の絵本「Milk and Cookies」をご紹介します。読み聞かせにもぴったりですよ!
ここでは「Milk and Cookies」の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
お話のあらすじ
ある冬の日、クマの家族はおじいさんとおばあさんの家に泊まりに行きます。夜中に目を覚ました子グマのベイビーベアは、地下室のドアの隙間から赤い光が漏れているのを見つけます。鍵穴から覗いてみると、なんとそこには口から火を吹く巨大なドラゴンが! おじいさんがドラゴンに何かをあげています。怖くなったベイビーベアは、ミルクとクッキーをもらってベッドに戻ります。
その夜、ベイビーベアは恐ろしい夢を見ます。地下室のドアが開き、ドラゴンが階段を上がってきて、キッチンにあったミルクとクッキーを全部食べてしまったのです! 泣きながら目を覚ましたベイビーベア。パパとママに夢の話をすると、パパと一緒に地下室へ行ってみることに。そこでベイビーベアが見たものとは…?
英語学習のポイント
この絵本には、日常会話でよく使う表現がたくさん登場します。ここでは2つのフレーズをピックアップして、使い方を解説します。
- peeked through the keyhole(鍵穴から覗いた)
peek: 「(隙間などから)そっと覗く」「チラッと見る」という意味の動詞です。
through: 「~を通って」「~の向こう側に」という意味の前置詞です。
keyhole: 「鍵穴」という意味の名詞です。
例文:
The child peeked through the crack in the door. (その子はドアの隙間から覗いた。)
I peeked at the presents under the Christmas tree. (クリスマスツリーの下のプレゼントをチラッと見た。)
- Whatever gave you the idea that…?(どうして~だなんて思ったの?)
直訳すると「一体何があなたに~という考えを与えたのか?」となりますが、「どうして~だなんて思ったの?」というニュアンスで、相手の考えや発言の根拠を尋ねる際に使われます。驚きや意外性を表すこともあります。
例文:
Whatever gave you the idea that I was angry? (どうして私が怒っているなんて思ったの?)
Whatever gave you the idea that we could afford a new car? (どうして私たちが新しい車を買う余裕があるなんて思ったの?)

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読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
To my uncles, who love their wood stoves.
薪ストーブを愛する叔父たちへ。
One winter day the bear family went to visit Grandma and Grandpa.
ある冬の日、クマの家族はおじいさんとおばあさんの家を訪ねました。
When it got to be late, too late to go home…
遅くなって、家に帰るには遅すぎるとき…
Grandma made up the couch for them in the living room.
おばあさんはリビングルームのソファーを彼らのために整えました。
“Good night,” said Grandma and Grandpa.
「おやすみ」とおじいさんとおばあさんは言いました。
“Good night,” said Mama and Papa.
「おやすみ」とママとパパは言いました。
“Good night,” the Baby Bear.
「おやすみ」と子グマ。
And they all went to sleep.
そして、みんな寝ました。
In the middle of the night, Baby Bear heard a noise and woke up.
夜中に、子グマは物音を聞いて目を覚ましました。
Then he saw a strange red light coming from under the cellar door.
それから、地下室のドアの下から奇妙な赤い光が漏れているのを見ました。
He climbed out of bed, and tiptoed to the door to see what it was.
ベッドから出て、つま先立ちでドアに近づき、それが何であるか確かめようとしました。
He didn’t want to make any noise, so he just peeked through the keyhole.
音を立てたくなかったので、鍵穴から覗いただけでした。
What he saw looked like a giant dragon with flames shooting from its mouth.
彼が見たものは、口から炎を吐く巨大なドラゴンのように見えました。
Grandpa was there feeding it.
おじいさんがそこにいて、それに餌をやっていました。
When the dragon shut its mouth, Grandpa came upstairs.
ドラゴンが口を閉じると、おじいさんが階段を上がってきました。
“Is there anything wrong?” asked Grandpa.
「何かあったのかい?」とおじいさんは尋ねました。
“No, I’m OK, “said Baby Bear.
「ううん、大丈夫」と子グマは言いました。
“Would you like some milk and cookies?” asked Grandpa.
「ミルクとクッキーはいかが?」とおじいさんは尋ねました。
“No, thank you,” said Baby Bear and he went back to bed.
「いいえ、結構です」と子グマは言ってベッドに戻りました。
That night Baby Bear dreamed that the cellar door opened,
その夜、子グマは地下室のドアが開く夢を見ました。
and the dragon…
そして、ドラゴンが…
came upstairs!
階段を上がってきました!
“I’m hungry,” said the dragon.
「お腹がすいた」とドラゴンは言いました。
Baby Bear ran into the kitchen,
子グマはキッチンに駆け込み、
and opened the refrigerator.
冷蔵庫を開けました。
He poured the dragon a glass of milk,
ドラゴンにグラス一杯のミルクを注ぎ、
and opened a box of cookies.
クッキーの箱を開けました。
“Thank you,” said the dragon.
「ありがとう」とドラゴンは言いました。
“I like milk and cookies.”
「ミルクとクッキーが好きだ」
And he ate everything all up.
そして、彼はすべて平らげました。
He didn’t save any milk or even one cookie for Baby Bear.
子グマのためにミルクもクッキーも一つも残しませんでした。
Just then Baby Bear woke up crying.
ちょうどその時、子グマは泣きながら目を覚ましました。
Mama and Papa Bear woke up too.
ママとパパも目を覚ましました。
Baby Bear told them his dream.
子グマは彼らに夢の話をしました。
“Whatever gave you the idea that there was a dragon in the cellar?” asked Mama Bear.
「どうして地下室にドラゴンがいるなんて思ったの?」とママは尋ねました。
“I saw it,” said Baby Bear.
「見たんだ」と子グマは言いました。
“If I come downstairs with you,” asked Papa Bear,
「もしパパも一緒に下に行くなら、」とパパは尋ねました。
“will you show me the dragon?”
「ドラゴンを見せてくれるかい?」
“Ok,” said Baby Bear.
「うん」と子グマは言いました。
And they went downstairs.
そして、彼らは階下に降りました。
In the corner where Baby Bear thought he had seen a dragon,
子グマがドラゴンを見たと思った隅には、
there was a wood stove.
薪ストーブがありました。
Papa Bear opened the door.
パパはドアを開けました。
Inside, the flames glowed brightly.
中では、炎が明るく燃えていました。
“There you see, ” said Papa Bear.
「ほら、ご覧」とパパは言いました。
“There is no dragon in the cellar, just an old wood stove.”
「地下室にはドラゴンはいない、ただの古い薪ストーブだ」
When they went back upstairs, Grandma and Grandpa were up.
彼らが階段を上がって戻ると、おじいさんとおばあさんは起きていました。
“Is everything all right?” asked Grandma.
「すべて大丈夫?」とおばあさんは尋ねました。
“It is now, ” said Papa Bear.
「今はね」とパパは言いました。
“Good!” said Grandpa.
「よし!」とおじいさんは言いました。
“Let’s all have some…
「みんなで…
milk and cookies!”
ミルクとクッキーを食べよう!」