英語絵本リトル・クリッターのシリーズから、『JUST NOT INVITED』を紹介します。
友だちの誕生日パーティーの話を聞いたリトル・クリッター。でも、自分のところには招待状が届いていません。
「もしかして、ぼくだけ招待されていない?」
そんな子どもの友だち関係で起こりそうな場面から、クリッターの気持ちが大きく揺れ動いていきます。
絵本の基本情報
| タイトル | Just Not Invited |
|---|---|
| シリーズ | Little Critter |
| 著者 | Gina Mayer / Mercer Mayer |
『JUST NOT INVITED』はどんなお話?
友だちから、ビリー・ベアの誕生日パーティーについて聞かれたリトル・クリッター。
ところが家に帰って郵便を確認しても、自分宛ての招待状がありません。
最初は「まだ届いていないだけ」と思いますが、妹から「もしかして招待されてないんじゃない?」と言われて、だんだん不安になっていきます。
学校でもみんながパーティーについて話しているように見え、自分だけ仲間外れにされたような気持ちに。
でもパーティー当日、公園へ行ってみると、招待されなかったのは自分だけではないことに気づきます。
そこでクリッターは、友だちと自分たちなりの楽しい時間を作ることにします。
この絵本の読みどころ
「招待されなかった」という出来事そのものより、そこからクリッターが気持ちをどう切り替えていくのかに注目して読んでみると、物語がぐっと身近になります。
英語だけでなく、子どもの友だち関係についても話を広げられる絵本です。
この絵本で覚えたい英語表現
invite・invited・invitation
この物語では、「招待」に関する英語が何度も登場します。
- invite = 招待する
- be invited = 招待される
- invitation = 招待・招待状
タイトルのJUST NOT INVITEDは、「招待されなかった」「招待してもらえなかった」という意味合いになります。
invite・be invited・invitationの違いについては、こちらの記事で例文と一緒に詳しく整理しています。
「招待する・招待される」は英語で?invite・be invited・invitationの違い
ifは「もし」だけじゃない
この絵本でもう一つ注目したいのが、何度も登場するifです。
ifというと「もし~なら」と覚えることが多いですが、この物語では「~かどうか」という意味で繰り返し使われています。
後半では、実際に物語の英文を読みながら使い方を見てみます。
upsetはどんな気持ち?
招待されていないかもしれないと気づいたクリッターは、物語の中で何度もupsetになります。
upsetは単純に「怒っている」だけではなく、悲しい、動揺している、気持ちが乱れているといった幅のある言葉です。
「どうして自分だけ?」と感じているクリッターの気持ちにも注目してみてください。
『JUST NOT INVITED』の読み聞かせ動画
まずは物語全体を聞いてみると、クリッターの気持ちの変化や、繰り返される英語表現がつかみやすくなります。
物語を読みながら英語を見てみよう
ここからは、物語を4つの場面に分けて、クリッターの気持ちと一緒に英語を見ていきます。
薄いグレーのボックスは、絵本の中に出てくる英文です。
1.招待状が届いていない?
友だちのゲーターから、ビリー・ベアの誕生日パーティーについて聞かれます。
ゲーターは、ぼくがビリー・ベアの誕生日パーティーに行くのかどうか尋ねました。
学校から帰ると、招待状が届いているか確かめるために郵便受けを見ました。でも、ありませんでした。
She said, “Not today.”
ぼく宛ての手紙や招待状が届いていないか、ママに聞きました。
ママは「今日は何も来ていないわ」と答えました。
ここで覚えたい:if =「~かどうか」
asked me if ~ は「~かどうか私に尋ねた」、see if ~ は「~かどうか確かめる」という意味になります。
同じ形が物語の中で繰り返されるので、文法だけで覚えるより使い方をつかみやすいですね。
2.もしかして、ぼくは招待されていない?
招待状が見つからないクリッターは、妹にまで聞いてみます。
妹がぼくの招待状を受け取って、どこかに隠していないか聞いてみました。
I never thought of that. How could that be?
妹はくすくす笑って、「たぶん招待されてないんじゃない?」と言いました。
そんなことは考えてもいませんでした。「どうしてそんなことがあるんだろう?」
ここで初めて、クリッターの考え方が変わります。
「招待状がまだ届いていない」のではなく、「そもそも自分は招待されていないのかもしれない」と思い始めるのです。
He said, “Boy, will we have fun at Billy Bear’s birthday party on Saturday. We are all going to Fun City!”
ぼくは親友に電話をしました。
友だちは、土曜日のビリー・ベアの誕生日パーティーや、みんなでファン・シティーへ行くことを楽しそうに話します。
Mom said that I would have to wait, but that perhaps I hadn’t been invited.
ぼくはママに、どうして招待状が届かなかったのかビリーのお母さんに電話して聞いてほしいと頼みました。
ママは少し待つように言い、「もしかしたら招待されていないのかもしれないわね」と話しました。
get an invitation と be invited
get an invitation は「招待状を受け取る」、be invited は「招待される」。
この場面では、その2つの違いが物語の流れの中で自然に見えてきます。
3.自分だけ呼ばれていないと思って落ち込む
「自分は招待されていないのかもしれない」と考え始めたクリッター。
そこからは、何をしていてもパーティーのことが頭から離れません。
I was upset in my bath.
I was upset when I went to bed.
But I wasn’t upset when I fell asleep.
夕食のときも、お風呂の中でも、寝るときも、ぼくはずっと落ち込んでいました。
でも、眠りについたときだけは、もう気にしていませんでした。
upset =「怒る」だけではありません
この場面のupsetは、怒っているというよりも、悲しい・動揺している・気持ちが乱れていると考えるとクリッターの気持ちがよく伝わります。
All I could think about was everybody being at Fun City — except me!
翌日バスに乗ったときも、まだ気持ちは晴れません。
頭に浮かぶのは、「ぼく以外のみんながファン・シティーで楽しんでいる」ということばかりでした。
ランチルームでも、みんながパーティーについて話しているように感じます。
I kept listening to hear who else was going to the party.
ビリーが招待状を配っていないか、ぼくはずっと見ていました。でも、配ってはいませんでした。
ほかに誰がパーティーへ行くのかも、ずっと気にして聞いていました。
こういうときって、気にすれば気にするほど、周りの会話が全部その話に聞こえてしまうことがあります。
クリッターの様子は、子どもにも意外と身近に感じられるかもしれません。
I was too miserable to enjoy it.
その夜、お父さんがみんなを映画へ連れて行ってくれました。
でもクリッターは落ち込みすぎていて、映画を楽しむ気にもなれません。
4.招待されなかったからこそ見つけた楽しみ
そして、いよいよパーティー当日の土曜日になります。
So I went to the park.
パーティーの時間になっても、やっぱり電話はありません。
そこでクリッターは公園へ行くことにしました。
And there were other kids from my class there, too.
I wasn’t the only one after all.
公園ではタイガーに会いました。
タイガーも、そのパーティーには招待されていませんでした。
さらにクラスのほかの子どもたちもいます。
招待されなかったのは、自分だけではなかったのです。
ここで、クリッターの気持ちは大きく変わります。
「いいことを思いついた」とクリッター。
「裏庭でキャンプをしてもいいか、ママに聞いてみるよ」と提案します。
お父さんがホットドッグを作り、マシュマロを焼いてくれて、クリッターとタイガーは楽しい時間を過ごします。
Sometimes not being invited is pretty good.
タイガーとぼくは、とても楽しい時間を過ごしました。
そして最後には、
「招待されないのも、ときにはけっこういいものだ」
と思えるまでになります。
「招待されなかった」で終わらないのが、この絵本のいいところ
この絵本で印象に残るのは、クリッターが最後まで「呼んでもらえなくてかわいそうな子」のままではないところです。
最初は、「みんな招待されたのに、自分だけ呼ばれていない」と思い込んで落ち込んでいました。
ところが公園へ行ってみると、同じように招待されていない友だちがいました。
そこで、「だったら、自分たちで楽しいことをしよう」と行動します。
この絵本から話を広げるなら
子どもの友だち関係では、「誘われなかった」「自分だけ知らなかった」ということもあります。
悲しい気持ちを無理に消すのではなく、そこから別の楽しみ方を見つけていく。英語を読みながら、そんな気持ちの切り替えについても親子で話せる一冊だと思います。
招待やパーティーの英語をもう少し見てみよう
この絵本で何度も出てきたinvite・invited・invitationは、日常英語でもよく使われます。
「招待する・招待される」は英語で?invite・be invited・invitationの違い
反対に、「パーティーに招待された!」という場面を楽しめる英語絵本はこちらです。