こんにちは!
仲の良いお友達と、好きなものが全く同じ!なんてことは、なかなかないですよね。「自分はこっちが好きだけど、友達はあっちが好きみたい…」。そんな時、どうしていますか?
「友達に合わせてあげようかな」と思う優しい気持ちと、「でも、やっぱり自分の『好き』も大切にしたい!」と思う正直な気持ち。その間で、心がちょっぴり揺れ動いてしまうこと、大人にだってあると思います。
今日は、そんな「自分らしさ」と「友情」の素敵な関係を、シマウマのジョージが教えてくれる、とってもカラフルで楽しい英語絵本『It’s a George Thing!』をご紹介します。
ここでは『It’s a George Thing!』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
お話のあらすじ
シマウマのジョージには、ピーチとムーンという二人の大親友がいます。
毎朝、ジョージはピーチのお家へ行って「ビッグボール」で遊びます。これはピーチが一番大好きなこと、いわば「ピーチ流の遊び(a Peachy Thing)」です。
そして毎午後、今度はムーンのお家へ行って「石ころ遊び」をします。これはムーンが一番大好きな「ムーン流の遊び(a Moon Thing)」。ジョージには、正直この遊びの面白さがよく分かりません。
そんなある日、ジョージはプリシラが弾くギターの音色に合わせて、思わず体が動き出してしまう、自分だけの「大好き」を見つけます。それはダンスでした!
プリシラに才能を見出され、今夜のショーに出演することになったジョージ。でも、「こんな僕の『好き』を、ピーチやムーンは分かってくれるだろうか…」と不安になり、二人に隠れてこっそり会場へ向かいます。
たくさんの観客を前に緊張しながらも、音楽が始まると、ジョージは夢中で踊り出します。ところが、ふと我に返ると、みんなが自分をじっと見つめていることに気づき、カチーンと固まってしまいました。
その時、ジョージの隣にそっと寄り添ってくれたのは…。
英語学習のポイント
この絵本には、自分らしさを表現するユニークなフレーズや、日常会話で使える便利な表現が登場します。今回は、その中から特に印象的なものを2つご紹介しますね。
It’s a (名前) thing!
この絵本のタイトルにもなっている、最重要フレーズです。直訳すると「それは〇〇のことです」となりますが、実際にはもっと深い「その人らしさ」「その人流のやり方」「その人が夢中になっていること」といったニュアンスを持っています。
これをものすごくざっくりいうと、「これぞ、〇〇って感じ!」「いかにも〇〇らしいね!」という感じです。
お友達の得意なことや、その子ならではの趣味について話す時に使えます。個性を認め合う、とても素敵な言葉ですね。
例文:
いつも面白い冗談で場を和ませる友達を見て、”He’s always making everyone laugh. It’s a Kenji thing!”(彼っていつもみんなを笑わせてるよね。いかにもケンジらしいや!)
サッカーの話になると止まらなくなる子に対して、”She knows everything about soccer. It’s a Yumi thing.”(彼女、サッカーのことなら何でも知ってるの。まさにユミ流だね。)
It took ages to…
これは、「〜するのにものすごく時間がかかった」と言いたい時に使う、口語的で便利な表現です。”ages” は「長い年月」という意味ですが、大げさに「とてつもなく長く感じたよ!」という気持ちを表します。
これをものすごくざっくりいうと、「〜するのに、めーっちゃ時間かかった!」という感じです。
絵本では、ジョージがショーに着ていく服を選ぶのに “it took ages to find something to wear” と言っています。朝の準備や、終わらない宿題など、いろんな場面で使えそうですね。
例文:
“It took ages to finish my homework last night.”(昨日の夜は、宿題を終えるのにすっごく時間がかかったよ。)
人気のアトラクションで、”It took ages to get on the ride at the amusement park.”(遊園地でその乗り物に乗るのに、ものすごく待ったんだ。)
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
George had two best friends.
ジョージには2人の親友がいました。
Peachy and Moon
ピーチとムーンです。
Every morning, George went to Peaches house to play Big Ball.
毎朝、ジョージはビッグボールをするためにピーチの家に行きました。
Playing Big Ball was it Peachy Thing.
ビックボールで遊ぶことはピーチそのものでした。
It was the thing Peachy likeed best.
ピーチが最も好きなことでした。
Georgia was a very good at it.
ジョージはとても得意でした。
Every afternoon, George went to Moon’s house to play Rocks.
午後はいつも、ジョージはムーンの家へ岩遊びをしに行きました。
Playing Rocks was a Moon Thing.
岩遊びはムーンそのものでした。
It was the thing Moon like best.
ムーンが最も好きなことでした。
George didn’t understand it.
ジョージはそれが理解できなかった。
One day, when George was walking home from Moon’s house, he heard a new sound coming from Priscilla’s River Boat.
ある日、ジョージがムーンの家から帰ってきたとき、彼はプリシラのリバーボートから聞こえてくる新しい音を聞いた。
Priscilla was playing a guitar.
プリシラはギターを弾いていました。
And when she began singing,
そして彼女が歌い始めた時
George did this!
ジョージはこれをしました!
“You’re really good dancer, George,” said Priscilla.
「本当にダンサーだよ、ジョージ」とプリシラは言った。
“I’m putting you in my Show tonight.
「今夜、あなたを私のショーに入れます。
It’s at 7 o’clock. Don’t be late!”
7時です。 遅刻しないでください。」
George had to hurry to get ready…
ジョージは準備をするために急がなければなりませんでした…
..but it took ages to find something to wear.
しかし何か着るものを見つけるのにたっぷり時間がかかった。
Then he checked the time.
それから彼は時間を見た。
“I’m late” yelled George.
「遅れる」とジョージは叫んだ。
On his way to the show,
ショーに行く途中、
George saw Peachy and Moon looking for him,
ジョージはピーチとムーンが彼を探しているのを見た、
so he hid where they would never look.
それで彼は彼らが決して見えない場所に隠れた。
He didn’t think his friends would understand.
彼は友達が理解するとは思わなかった。
When George finally arrived at the show,
ジョージがついにショーに到着したとき、
he had a surprise.
彼は驚いた。
It looked like the whole jungle was there!
ジャングルがまるごとあったように見えました!
George felt very nervous.
ジョージはとても緊張した。
But when Priscilla began to sing..
しかしプリシラが歌い始めたとき..
George did this!
ジョージはこれをしました!
and this!
そしてこれ!
and this!
そしてこれ!
and this!
そしてこれ!
George was having so much fun!
ジョージはとても楽しんでいました!
But then…
しかしその後…
George froze.
ジョージは凍った。
Everyone was staring at him.
みんな彼を見つめていた。
He had never felt so alone.
彼は一人でそう感じたことは一度もなかった。
Priscilla was still singing, but George could not move.
プリシラはまだ歌っていたが、ジョージは動くことができなかった。
Then suddenly there was someone beside him.
それから突然彼のそばに誰かがいました。
And another someone.
そして他の誰か。
It was peachy and Moon!
ピーチーとムーンでした!
“I’m not very good at this” pulled Peachy.
「私はこれがあまり得意ではない」とピーチーは引っ張った。
“I don’t understand it!” huffed Moon.
「わかりません」 と息を切らせながらムーン
“I don’t even know what it is.”
「私はそれが何であるかさえ知りません」
George grinned. i
ジョージは笑った。
“It’s a George thing!” he said and he showed his friends how to do it.
「ジョージだよ」 彼は言った、そして彼はそれをする方法を彼の友人に見せました。
From then on, George still went to Peachy’s house to do Peachy Things.
それ以来、ジョージはまだピーチのものをするためにピーチの家に行きました。
And he still went the Moon’s house to do Moon Things.
そして彼はまだムーンのことをするためにムーンの家に行きました。
But sometimes they all got together to do…
しかし時には彼ら全員が一緒に集まった…
.. a George thing!
ジョージ風!
Start with a scratch
擦るように初めて
push your chest up high
胸を高く上げる
tickle your chin
あごをくすぐる
now reach for the sky!
さあ手を空に伸ばす!
take the silly walk
バカっぽく歩く
do your own things
あなたらしくする
say “bye – bye”
バイバイと言う
now spread your wings!
さあ 翼を広げて!
最後に:君の「好き」も、僕の「好き」も、どっちも素敵!
というわけで、今回は『It’s a George Thing!』をご紹介しました。
友達が好きなものを一緒に楽しむ優しさと、自分の「大好き」を大切にする勇気。この物語は、そのどちらも肯定してくれます。ジョージはこれからも、ピーチ流の遊びも、ムーン流の遊びも楽しむでしょう。でも、これからはそこに「ジョージ流」も加わるのです。
「自分らしさ」って、誰かと違うことかもしれない。でも、それを隠す必要なんて全然ないんですよね。本当の友達なら、きっとジョージの親友たちのように、「よく分かんないけど、君が好きなら、僕もやってみるよ!」と、隣で一緒に踊ってくれるはずです。
自分の「好き」も、友達の「好き」も、まるごと受け入れて楽しんじゃう。そんな最強にハッピーな関係って、素敵だと思いませんか?