こんにちは!
お子さんに絵本を読んであげていると、ふとした瞬間に、びりっ!と破かれてしまったり、おもちゃのようにポーンと投げられてしまったり…。そんな経験、ありませんか?
「あーっ!本は大切に扱って!」と思わず声を荒げてしまいそうになるけれど、当の子どもは悪気ゼロ。だって、彼らにとっては、絵本も楽しいおもちゃの一つなんですよね。
「本は読むもの」「大切にするもの」。その当たり前を教えるのも大事だけれど、もし、本そのものが、お子さんにとってかけがえのない「お友達」になったとしたら? 今日は、そんな素敵な関係づくりのヒントをくれる、とびきりキュートな幼児向け英語絵本、『Hug This Book!』をご紹介します。
ここでは『Hug This Book!』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
お話のあらすじ
「この本、カバさんにも読んであげられるよ」「お風呂の中でだって、読めちゃうんだ!」。
この絵本は、そんな風に、本とのユニークで自由な付き合い方を、次から次へと提案してくれます。
本にキスしたり、ぎゅーっとハグしたり。寒そうにしていたら、セーターで優しく包んであげてもいい。一緒にダンスをしたり、お昼寝をしたり。まるで、大好きなぬいぐるみと遊ぶみたいに、本と一緒にいろんなことをして楽しむ姿が、ユーモアたっぷりに描かれています。
英語学習のポイント
この絵本は、シンプルで覚えやすいフレーズが何度も繰り返されるので、英語が初めての幼児にぴったりです。今回は、親子で真似したくなる、特に楽しい表現を2つご紹介します。
“You can…” の優しい繰り返し
この絵本は、“You can…”(あなたは〜できるよ)という、肯定的な言葉で満ちています。
ものすごくざっくり言うと、「こんなことしちゃってもいいんだよ!」「あんなこともできるよ!」と、子どもの自由な発想をどんどん応援してくれる感じです。
- You can read this book in the bath.
この本、お風呂でも読めるんだよ。 - You can take a quiet nap with this book.
この本と、静かにお昼寝したっていいんだ。
この優しい繰り返しが、子どもの中に「自分は受け入れられている」という安心感を育んでくれます。
I dare you not to laugh! (笑わないでいられるかな!)
これは、くすぐられながら本を読んでもらう場面で出てくる、とっても遊び心のあるフレーズです。「もし〜できるものならやってごらん」という、挑戦的なニュアンスが含まれていて、読み聞かせを楽しいゲームに変えてくれます。
- If you read this book being tickled, I dare you not to laugh!
もしこの本をくすぐられながら読んでもらうなら、笑わずにいられるかな!
ぜひ、このフレーズを言いながら、お子さんをこちょこちょしてみてください。「I dare you!(できるかな!)」なんて、親子で笑い合える、最高のふれあいタイムになりますよ。
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
You can read this book to a hippo.
あなたはカバにこの本を読むことができます。
You can read this book in the bath.
この本はお風呂で読むことができます。
If you read this book being tickled, I dare you not to laugh!
もしあなたがこの本を読んでくすぐられるなら、
私はあえてあなたが笑わないようにする!
You can kiss and hug and smell this book.
この本にキスして抱きしめて匂うことができます。
that might sound sort of silly.
それは愚かなように聞こえるかもしれません。
You can wrap this book in a sweater, if it ever gets too chilly.
寒すぎる場合は、この本をセーターで包んでください。
You can make up a story to tell to this book.
あなたはこの本に語り掛けるために物語を作ることができます。
You can read this book up in the air, to everyone in town.
あなたはこの本を空中で、町のみんなに読むことができます。
Can you read this book in the mirror?
あなたは鏡でこの本を読むことができますか?
Or sing the words in this book like a song?
それともこの本の中で言葉を歌のように歌いますか?
If you sing it to the birdies, maybe they’ll sing along.
あなたがバーディーにそれを歌えば、多分彼らは一緒に歌うでしょう。
You can take a quiet nap with this book.
この本で静かに昼寝をすることができます。
Maybe you’ll hear it snore.
いびきが聞こえるかもしれません。
When you wake up find a grown-up and read this book some more.
目が覚めたら、大人になってこの本をもう少し読んでください。
You can spin and twirl and dance with this book.
あなたはこの本をまわして回転して踊ることができます。
You can listen while someone else reads it.
他の人が読んでいる間、聴くことができます。
You can take your book to lunch.
あなたの本を昼食に持っていくことができます。
Just do not try to feed it.
食べさせようとしないでください。
Even though this book is over, it isn’t really the end.
たとえこの本を読み終えたとしても、それは本当の終わりではありません。
You can start at the beginning and read it to a friend!
あなたは最初から始めて、それを友人に読むことができます!
最後に:本は、最高のお友達
というわけで、今回は本への愛おしさが募る絵本、『Hug This Book!』をご紹介しました。
この絵本を読んだ後だと、「本を破っちゃダメ!」と叱る代わりに、「あらら、この本さん、寒いのかな?お洋服(セーター)着せてあげようか?」なんて、遊び心のある声かけができるようになるかもしれません。
本を、ただ知識を得るための「道具」や、静かに読むべき「高尚なもの」としてではなく、いつでも一緒にいられる「お友達」として捉えてみる。そうすると、子どもは自然と本が好きになり、結果的に、お友達にするのと同じように、本を大切に扱うようになるのかもしれませんね。
この一冊が、お子さんにとっての「最高の本のお友達」を見つける、素敵なきっかけになりますように。