MSN産経ニュースによると未就学の幼児や小学低学年の英検受験の増加により、試験中泣き出したり歩きまわる、年齢を正しく書けないなど試験にならないケースも目立っているようです。
英語学習年齢の引き下げの影響からか小学生の志願者は10年で1.8倍。未就学児の英検受験者数、5歳以下は477人から5.2倍の2505人と増加しています。
それにともなって試験中のトラブルも問題になっています。
これは、受験者側の対策もそうですが、低年齢の子供たち向けにも試験方法の改善が必要になってくるのかも知れません。
そうは言っても、子供に受験をさせる予定のおうちでは当面、事前準備は欠かせません。子供が小学1年の時英検5級に臨んだ経験から注意点をいくつかまとめてみました。
レベルに見合っているか模擬テストで確認
これは一番大切ですね。
無謀な挑戦は本人のやる気を削ぐだけでなく変なトラウマの原因にもなります。周りがとっているからと焦る気持ちもありますが、大切なのは子供自身です。
ギリギリ大丈夫な感じだったら受けさせないほうが良いです。
時間内ちゃんと座っていられる?
試験前には何度か過去問に当たると思います。
家では大丈夫と思っても、実際試験場の空気はいつもとは違います。
子供は雰囲気に敏感なので少しでも不安に思ってしまうと平常では居られないものです。
幼いうちの受験は、できれば英語教室などで主催する準会場でおこないたいです。見慣れた教室でいつもの先生のもと行えますから。
名前が正しくかける?
名前の記載が出来るかどうか。
名前の書き方を教えることはつい後回しにしてしまいがちです。
うちでもそうでした。学校の小テストでも忘れる始末です。
英検試験ではどこにどんなふうに書いたらいいのかなど、当たり前のようなことでも子供は初めてなのでどこに名前を書いて良いのかさえわかりません。名前記載欄にはひらがなの他、漢字でも記入する欄があります。
英検解答用紙 本会場版
何年何月何日と年号や生年月日も記入するようになっています。
すべてマークシートでの記載なので事前に解答用紙を使った練習が必要です。
本会場と、学校や英語教室などで行われる準会場とは解答用紙の仕様が少し異なっています。
本会場では受験番号、生年月日、名前、電話番号、年齢、会場名
準会場では受験番号、生年月日、名前、電話番号、年齢、住所、郵便番号、なども必要です。
参考 解答用紙の記入方法
住所や電話番号のメモは持ち込みはOK
子供が受験する場合、住所や電話番号など覚えられない時のため書いたメモの持ち込みは許されています。
試験開始の前、個人情報の記入の補助は保護者が一緒に行うことが出来ます。ここはしっかり寄り添ってあげたほうが良いです。
マークシートの記入方法
ワクをなぞってから中を塗りつぶすように練習しておくと読み取りミスによる減点を防ぐことが出来ます。
解答欄を間違えないようにすることも大切です。
ひとつ間違えると、ボタンをかけちがえるように全てずれていたなんてこともあります。模擬テストの際は見返しチェックも合わせて練習すると良いかもしれません。
試験中騒ぐと退場
本会場の場合、まわりの受験者は大きな人もいます。
そんな中、小さい子供が受験するわけですから、相当落ち着きのある子どもでないと難しいかもしれません。
試験中は筆記用具を連続して落とすなど周囲に迷惑な音を出さないで下さいという注意書きもあります。
準会場は、英語教室や学校など通っている所で受けられるので少しリラックスして受けられそうです。会場に集まってくる子供たちも同じくらいの年頃です。
試験時間
英検5級の場合、試験の入場から終了までは1時間20分、最初の25分は試験説明、と個人情報の記入です。その際保護者の立ち入りは認められていますから、必要事項などマークシートの記入の補助をすることが可能です。
英検5級の筆記試験は25分、リスニングテストは約22分
英検4級の筆記試験は35分、リスニングテストは約28分
英検3級の筆記試験は40分、リスニングテストは約27分 英語での面接(約5分)
英検準2級の筆記試験は65分、リスニングテストは約24分 英語での面接(約6分)
英検2級の筆記試験は75分、リスニングテストは約24分 英語での面接(約7分)
英検準1級の筆記試験は90分、リスニングテストは約29分 英語での面接(約8分)
最後に
一昔前に比べると児童英検などの登場により、未就学の子供でも英検5級レベルに達することはそんなに難しくありません。
ただ、問題なのは、それに受験の受け入れが追いついていないのです。高い英語レベルで小学校に入学しても、実際1年生から学ぶ英語は幼稚園の頃と同じです。
うちの子供は、小学校の最初の頃、学校での英語授業にすっかり萎えてしまっていました。あまりにも幼稚に感じだったからです。これでは親として複雑でした。
幼児期の英語学習は長い目で見ておくことが必要なのかなと思います。
テストはあくまで学習の目安として考えるのが良さそうです。