この前ご紹介した『Moon! Earth’s Best Friend』では、月が地球を大切な親友として紹介してくれました。
では、その月の親友である地球は、いったいどんな話をしてくれるのでしょう。
『Earth! My First 4.54 Billion Years』は、『Moon!』と同じ「Our Universe」シリーズの英語絵本。今度の語り手は、地球本人です。
自分のことを「Planet Awesome(すごい星)」と呼び、太陽系の家族や月との友情、さらには恐竜がいた時代まで、約46億年の歴史を楽しそうに話してくれます。
科学の話なのに、どこか友だちのおしゃべりを聞いているよう。地球って、こんなにおしゃべりだったんだね。
絵本の基本情報
| タイトル | Earth! My First 4.54 Billion Years |
|---|---|
| 作者 | Stacy McAnulty |
| イラスト | David Litchfield |
| シリーズ | Our Universe |
| 出版社 | Henry Holt and Co. |
| 出版年 | 2017年 |
| ページ数 | 40ページ |
| 対象年齢 | 4〜8歳(出版社目安) |
タイトルの「My First 4.54 Billion Years」は、「私の最初の45億4000万年」という意味。地球自身が、自分の生まれてからの長い歴史を振り返るという、ちょっと変わったタイトルです。
地球が語る46億年の物語
物語は、地球の自己紹介から始まります。
地球には、水星や金星、火星など、太陽系にたくさんの家族がいます。そして、いつもそばにいる大親友が月。
自分が1日に1回転することや、太陽のまわりを1年かけて回ることも、まるで普段の趣味を紹介するように話してくれます。
そんな陽気な地球にも、赤ちゃん時代がありました。
生まれたばかりの地球は、今とはまったく違う姿。とても熱く、火山活動も激しく、落ち着かない状態だったようです。
やがて地球は冷え、雨が降り、海ができ、大陸が形を変えていきます。
そして、少しずつ生命が現れました。
植物、昆虫、恐竜、哺乳類、鳥、そして人間。
こうして並べると長い歴史ですが、地球本人にとっては、自分が少しずつ大きくなってきた思い出のように語られているんです。
特に楽しいのが、恐竜の時代を振り返る場面。
地球は恐竜が大好きだったようで、当時のことをずいぶん楽しそうに話します。恐竜好きの子なら、ここでぐっと興味を引かれそうですね。
科学の知識が、地球の性格と結びついているところが面白いんです。
大陸が動いたり、生き物が登場したりする出来事も、地球が経験した人生の一場面として感じられます。
そして物語の後半では、人間と地球の関係にも触れられます。
地球のことをもっと知ろうとする人間を、地球は面白く感じているようです。でも、ときどき片づけを忘れてしまうのは、ちょっと困りもの。
そんなユーモラスな語りかけの中に、地球を大切にする気持ちも込められています。
この絵本で楽しむ英語表現
この絵本には、理科の言葉だけでなく、日常会話でも使える生き生きとした英語が登場します。
地球の性格がよく表れている表現を、3つ見てみましょう。
「〜と呼んでね」— call me
「すごい星って呼んでいいよ!」
「You can call me …」は、「私のことを〜と呼んでいいよ」という言い方です。
普通なら名前やニックネームを伝えるところですが、地球が名乗ったのは「Planet Awesome」。自分のことが大好きな、ちょっと自慢屋さんの地球らしいセリフですね。
「一緒に過ごす」— hang out
「姿が見えなくても、私たちはいつも一緒に過ごしているんだ。」
「hang out」は、友だちと遊んだり、気楽に一緒に過ごしたりするときに使う表現です。
ここで地球が話している相手は、大親友の月。
空に月が見えないときでも、月は地球のそばにいるんですよね。『Moon! Earth’s Best Friend』を読んだ子なら、二人の友情を思い出す場面になりそうです。
「めちゃくちゃな状態」— a hot mess
「でも、昔の私は本当にめちゃくちゃだったって聞いているよ。」
「a hot mess」は、ひどく散らかった状態や、どうにもまとまらない様子を表すくだけた言い方です。
生まれたばかりの地球は、実際にとても熱く、激しく活動していました。
「hot」という言葉が文字どおりの「熱い」にも重なるところが面白いですね。
地球が自分の赤ちゃん時代をこんなふうに振り返るなんて、思わず笑ってしまいます。
英語の読み聞かせと親子で楽しみたいポイント
『Earth!』は、地球自身が話しかける形で進んでいく絵本です。
英語で読み聞かせるときは、少し得意げに自己紹介したり、昔の思い出を大げさに語ったり。地球の性格を想像しながら声に出すと、いっそう楽しくなりそう。
今回はこちらの英語読み聞かせ動画を紹介します。
『Earth! My First 4.54 Billion Years』英語読み聞かせ動画を見る(YouTube)
絵を眺めながら聞くだけでも、地球がどんな星なのか、少しずつ伝わってきます。
また、この絵本は年齢によって違った楽しみ方ができるのもいいところ。
まだ小さな子なら、地球の表情や恐竜の絵を楽しむところから。少し大きくなったら、「46億年ってどのくらい?」「人間はいつ現れたの?」と、時間の長さに目を向けることもできます。
そして『Moon!』とあわせて読むなら、ぜひ月との友情にも注目してみてください。
月から見た地球と、地球から見た月。
同じ二人なのに、語り手が変わると、また違った面白さがあります。
『Moon! Earth’s Best Friend』では、月の目線から二人の関係を楽しめます。
夜空に浮かぶ月を見て、「今日はまん丸だね」「昨日より細くなった?」なんて話すこと、ありませんか。いつも空にある月。でも、どうして形が変わって見えるのか、考えてみると不思議なことがいっぱいです。『Moon! Earth's B[…]
宇宙や恐竜が好きな子はもちろん、科学の本は少し難しそうと感じている子にも、手に取ってみてほしい一冊です。