こんにちは!
今日は2025年のカルデコット賞を受賞した絵本「Chooch Helped」をご紹介したいと思います。
この本、カラフルでかわいらしいイラストに目をひかれるんですが、読んでみると「兄妹ってむずかしいけど、いいなあ…」って思えるような、家族のつながりを感じる物語なんです。
ここでは「Chooch Helped」の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
お話のあらすじ
主人公は、ちょっとお姉さん気分の女の子・シシーと、2歳になったばかりの弟・チューチ。
チューチは、何かにつけて「手伝う!」って言ってくるタイプの子で、家族が何かしていると、必ず自分も混ざりたがります。
でも、実際にはお手伝いというより「散らかし役」に近い感じで……。シシーからすると、「お願いだからちょっと静かにしててくれ〜」という気持ちになってしまうんですね。
しかも、チューチが何かやらかしても、親は「チューチはまだusdi(赤ちゃん)だから」「手伝わせてあげなさい」とか言ってくるんです。
これが続くと、「え、なんで私だけ我慢しなきゃいけないの…?」ってなってきますよね。読んでいるこちらも、「あるある…」とつい共感してしまいます。
そして、ある出来事がきっかけで、シシーの気持ちが爆発してしまいます。
そこからどうなるのか…?というのは、ぜひ絵本の中で確かめてみてください!
英語学習のポイント
この絵本は、英語が初めてのお子さんにも読みやすい構成になっています。
何度もくり返される「Chooch helped.」というフレーズがリズム感たっぷりで、自然と口に出したくなるんです。短い文なので、親子で一緒に読むのにもぴったりです。
また、チェロキー語も少し出てくるので、多様な文化に触れるきっかけにもなりますよ。
Let him help.(手伝わせてあげて)
この「let + 人 + 動詞の原形」は、英語ではよく使われる表現です。
「〜させてあげる」といった、やさしいニュアンスが出せます。
例文:
Let her try.(彼女にやらせてみて)
Let me help you.(手伝わせてください)
子どもとの会話でよく登場しそうなフレーズですね。
You’re one of his most important teachers.(あなたは彼にとってとても大切な先生の一人なの)
この表現、ちょっとドキッとするような、やさしい気づきをくれる一言です。
「one of the most ○○」の形は、「もっとも○○なもののひとつ」としてよく使われます。特別感が出せるので、会話の中でもよく登場しますよ。
例文:
This is one of the best books I’ve ever read.(これは今まで読んだ中で最高の本の一つです)
He’s one of my closest friends.(彼は一番の親友の一人です)
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
This is the baby.
これが赤ちゃん。
We call him Chooch.
私たちは彼をチューチと呼んでいます。
The word for boy or son in Cherokee is atstsa.
チェロキー語で男の子や息子を意味する言葉は「アツツァ」です。
The word for girl is ageyutsa,
女の子を意味する言葉は「アゲユツァ」ですが、
but everyone just calls me Sissy.
みんなは私をシシーと呼びます。
Chooch isn’t really a baby, anymore.
チューチはもう本当の赤ちゃんではありません。
We just celebrated his second birthday.
私たちは彼の2歳の誕生日を祝ったばかりです。
Still, whenever Chooch makes a mess, everyone says,
それでも、チューチが散らかすたびに、みんなは言います、
“He’s just usdi. let him help.”
「彼はただのウスディ(赤ちゃん)だ。手伝わせてあげなさい。」
It seems to me, Usdi Chooch just gets away with everything.
私には、ウスディ・チューチは何でも許されているように思えます。
Elisi painted a mural.
エリシは壁画を描きました。
Chooch helped.
チューチが手伝いました。
Edoda tuned up the bicycles.
エドダは自転車を整備しました。
Chooch helped.
チューチが手伝いました。
Etsi sewed pucker – toe moccasins.
エツィはパッカートゥ・モカシンを縫いました。
Chooch helped.
チューチが手伝いました。
Edudu played guitar.
エドゥドゥはギターを弾きました。
Chooch helped.
チューチが手伝いました。
Edutsi made great dumplings.
エドゥツィは素晴らしい団子を作りました。
Chooch helped.
チューチが手伝いました。
Oginalii gigged crawdads.
オギナリィはザリガニを捕まえました。
Chooch helped.
チューチが手伝いました。
Etlogi planted a garden.
エトロギは庭に植物を植えました。
Chooch helped.
チューチが手伝いました。
I tried to make a clay pot.
私は粘土で壺を作ろうとしました。
Chooch helped.
チューチが手伝いました。
“Hlesdi!” I shouted.
「やめて!」と私は叫びました。
Chooch cried.
チューチは泣きました。
My parents yelled,
私の両親は怒鳴りました、
“Shouting is no help!”
「叫んだって助けにならない!」
I went to my room.
私は自分の部屋に行きました。
I cried.
私は泣きました。
Chooch helped.
チューチが手伝いました。
My parents called us into the dining room.
両親は私たちをダイニングルームに呼びました。
“We’re sorry we yelled.”
「怒鳴ってごめんね。」
They hugged me.
彼らは私を抱きしめました。
“We want to show you something.”
「あなたに見せたいものがあるの。」
“You know,” Mom said.
「あのね、」お母さんが言いました。
“When you were usdi, you also used to help.”
「あなたがウスディ(赤ちゃん)だったときも、よく手伝ってくれたのよ。」
“Chooch learns by watching.
「チューチは見ることによって学ぶの。
You’re one of his most important teachers.”
あなたは彼にとって最も重要な先生の一人なのよ。」
“I am?” I wondered.
「私が?」私は不思議に思いました。
“Chooch,” I said.
「チューチ、」私は言いました。
“Want to learn how to make a pot?”
「壺の作り方を習いたい?」
I gave Chooch a ball of clay.
私はチューチに粘土の玉をあげました。
He rolled and poked, mushed and pushed.
彼は転がしたり、突いたり、こねたり、押したりしました。
Finally, he had a pot.
ついに、彼は壺を作りました。
He wanted to put it in the window to dry.
彼はそれを窓辺に置いて乾かしたかったのです。
I helped.
私が手伝いました。