「Be kind(優しくしようね)」
きっと誰もが聞いたことがある、そして自分の子どもに言ったりもする、温かい言葉ですよね。でも、いざ「優しくするって、具体的にどういうこと?」って聞かれると、ちょっと考えちゃうかもしれません。その本当の*意味、私たちはどれくらい深く理解しているのかな…?
もしあなたが「be kindの本当の意味ってなんだろう?」と感じているなら、この記事がきっとヒントになるはずです。心温まる英語絵本『BE KIND』を通して、一緒に「優しさ」について考えてみませんか? この絵本には、日常の小さな出来事をきっかけに、「優しさ」について一生懸命考える女の子が登場します。
物語を読み進めるうちに、子どもはもちろん、私たち大人も「そっか、優しさってこういうことか!」とハッとするような本質や、「こんなことも優しさなんだ」という具体的な行動のヒントが見えてくると思います。英語に楽しく触れるきっかけとしても、思いやりや共感の心を育む時間としても、とってもおすすめの一冊ですよ。
きっかけは友達の失敗:「優しさ」ってなんだろう? 絵本『BE KIND』あらすじ
物語は、主人公の女の子が、クラスメイトのテネシアちゃんがぶどうジュースを新しい服にこぼしちゃった場面から始まります。
周りの子がクスクス笑う中、主人公もつられそうに…。でも、ママがいつも言う「Be kind(優しくね)」を思い出して、とっさに「紫は私のお気に入りの色だよ!」って声をかけます。
でも、テネシアちゃんは笑顔になるどころか、部屋を飛び出してしまって…。
(どうすればよかったんだろう…? ナプキンを渡す? 服を貸す? それとも、私が代わりに注目を集めるべきだった?)
良かれと思った行動がうまくいかず、主人公は深く考え込みます。
「いったい、優しくなる (be kind) って、どういう意味なんだろう?」
この素朴だけど、とっても大切な問いから、主人公の「be kind」を探る心の旅が始まります。
絵本がそっと教えてくれる「be kind」のいろんなカタチ
「be kind って、どんなことかな?」主人公はいろいろな場面を思い浮かべます。絵本を読むと、優しさって特別なことじゃなくて、私たちの毎日にあふれているんだって気づかされますよ。
例えば、こんなこと。
- Giving(あげること):
- 一人暮らしのおじいさんのためにクッキーを焼いてあげること
- 自分にはもう小さい靴を、足が小さい子にあげること
- Helping(手伝うこと):
- 使ったお皿をキッチンまで運ぶこと
- クラスで飼っているペットのお世話をすること
- Paying Attention(気にかけ、心を配ること):
- 友達の素敵な持ち物を「いいね!」って伝えること
- 新しく来た子に「一緒にやろうよ」って声をかけること
- おばあちゃんのお話を(前にも聞いたな、と思っても)ちゃんと聞くこと
どれも、ちょっとした行動ですよね。でも、絵本は「これも立派な be kind なんだよ」って、優しく教えてくれるんです。
簡単なようで、ちょっぴり難しい? 「be kind」のリアルな一面
でも、絵本は正直です。「be kind でいるのって、難しい時もあるよね」ってことにも、ちゃんと触れています。
Being kind can be hard, too.
(親切 (kind) でいることは、難しいこともある)
例えば、自分が得意なことを誰かに教えるのって、意外と根気がいるし、他の子が意地悪をしている時に、誰かをかばうのって、すっごく勇気がいること。
「本当に難しくて、本当に怖い」
そんな主人公の素直な気持ちが描かれているから、「わかるわかる!」って共感しちゃうんです。完璧じゃなくてもいい、迷っても怖くてもいい。それでも考え続けることに意味があるんだって、伝わってくるようです。
小さな「kindness」が集まったら、世界が変わるかも!
ジュースをこぼしちゃったテネシアちゃんの問題を、直接解決してあげることはできないかもしれない…。主人公はそう感じます。でも、自分にできることを見つけるんです。
(もしかしたら私にできるのは、図工の時間に隣に座ってあげることだけかもしれない。そして、彼女のために絵を描いてあげること。だって、彼女も紫が好きだって知ってるから)
特別なことじゃなくても、寄り添う気持ちが大切なんだって、気づかされます。
そして、絵本はとっても希望に満ちたメッセージで終わります。
Maybe I can only do small things. But my small things might join small things other people do. And together, they could grow into something big.
(たぶん私は小さなことしかできない。でも、私の小さなことは、他の人がする小さなことと合わさるかもしれない。そして一緒に、大きなものに成長できるかもしれない)
一人ひとりの「kindness (優しさ)」は小さくても、それがたくさん集まれば、学校から街へ、国へ、そして世界中へと広がっていく。まるで温かい波紋のように。そして、その優しさは巡り巡って、また自分たちのところに返ってくる。だから、私たちは何度でも「be kind」でいられるんだねって。
この絵本は、「be kind」の本当の意味は、ヒーローみたいな大きな行動だけじゃなくて、日々のささやかな思いやりの積み重ねなんだよって、美しく教えてくれます。
英語の響きも心地いい♪ 読み聞かせで「be kind」をもっと身近に
『BE KIND』は、使われている英語がシンプルで、とっても分かりやすいんです。だから、英語に初めて触れるお子さんや、親子で英語を楽しむ時間にぴったり!
- 日常で使う簡単な単語やフレーズが多い
- 「be kind」というテーマが心に響きやすい
- リズムの良い繰り返し表現で、耳に残りやすい
下の動画で、ネイティブスピーカーの優しい読み聞かせを聞いてみませんか? きれいな絵と一緒に、英語の音やリズムに触れると、自然とリスニングの練習にもなりますよ。「be kind」という言葉の温かさを、ぜひ耳からも感じてみてくださいね。
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
Tanisha spilled grape juice yesterday.
テネシアは昨日、ブドウ・ジュースをこぼしました。
All over her new dress.
彼女の新しいドレス中に
Everyone laughed. I almost did, too.
みんな笑いました。私もほどんどそうした。
But Mom always tells me to be kind, so I tried.
しかしママはいつも私に優しくと言っていたので、だから私はやってみた。
I don’t think it worked.
私は、努力したとは思いません。
I said: “Purple is my favorite color.”
私は言った「紫は私のお気に入りの色よ」
I thought Tanisha would smile.
私はテネシアが笑顔を見せると思った。
But she ran into the hall instead.
しかし、彼女はその代わりにホールへ駆け込みました。
When she came back, snack time was over.
彼女が戻って来たとき、軽食時間は終わっていました。
She put on her art smock and didn’t look at anyone.
彼女は作業着を着ていて、誰も見ませんでした。
I almost told Tanisha that art was my favorite class,
私はテネシアに、芸術は私の好きなクラスだとたいてい話していましたが、
but I didn’t want her to leave again.
しかし、私は彼女に二度と去って欲しくありませんでした。
So I painted purple splotches and added some green until I had a bunch of beautiful violets.
それで私は美しい紫のふさになるまで紫の斑点を描きすこし緑を添えて描きました。
While I painted, I thought about Tanisha.
絵を描くあいた、私はテネシアについて考えました。
Should I have handed her my napkin?
私は、彼女に私のナプキンを手渡したほうがいいですか?
Let her borrow my sweatshirt?
彼女に私のスウェットシャツを借りさせます?
Spilled my juice so everyone stared at me instead?
私がジュースをこぼしたらみんな代わりに私をじろじろ見る?
What does it mean to be kind anyway?
とにかく 優しくなるってどういう意味ですか?
Maybe it’s giving.
多分それは与えている。
Making cookies for Mr. Renaldi, who lives alone.
一人暮らしのレナルディのためにクッキーを作る。
Letting someone with smaller feet have my too-tight shoes.
小さい足を持つ人には私の窮屈な靴があります。
(He might win races in them, too.)
(また、彼は彼らの中でレースに勝つかもしれません。)
Maybe it’s helping.
多分助けている。
Putting dirty dishes in the sink.
深紅の中に汚れたお皿を置く。
Cleaning up after Otis, our class guinea pig, (He’s a messy eater.)
私たち教室のモルモット、オーティスの後片付けをする。(彼は食事を食べ散らかす)
Maybe it’s paying attention.
多分それは注意を払っています。
Telling Desmond I like his blue boots.
デズモンドに私は彼の青いブーツが好きと伝えます。
Asking the new girl to be my partner.
新しい女の子には私と仲良くなるよう頼む。
Listening to Aunt Franny’s stories. (Even the ones I’ve heard
before.)
フラニーおばさんの話を聞くこと。(私が聞いたことのあるものさえ。)
Being kind should be easy.
親切であることは簡単でなければなりません。
Like throwing away a wrapper or recycling a bottle.
包装紙を捨てるかビンをリサイクルでもするように。
Or saying: Thank you!
それか声を発する : ありがとう!
Bless you! 神のお恵みを!
My mom says the quickest way to be kind is to use people’s names:
私のおかあさんは、親切な最も速い方法が人々の名前を使用することであると言います:
Hey Cayla
やあ、カイラ
What’s new, Omar?
楽しいことある?オマール
Good afternoon, Rabbi Mandelbaum
こんにちは、マンデルバーウム師
Being kind can be hard, too.
親切であることは、難しくもあります。
Even when you know what to do.
あなたが何をすべきかを知っていても。
Teaching someone something I’m good at is tricky.
誰かに私が得意なことを教えるのは、慎重を要します。
(Even when I’m patient)
(私が忍耐強いときでも)
And sticking up for someone when other kids aren’t kind is really hard.
他の子供たちが親切でないときに誰かのためにこだわるのは本当に難しいです。
(And really scary)
(そしてとても怖い)
Maybe I can’t solve Tanisha’s grape-juice problem.
多分、私はテネシアのグレープジュース問題を解決することができないでしょう。
Maybe all I can do is sit by her in art class.
たぶんわたしができることは、芸術クラスの中で彼女のそばに座ることくらい。
And paint this picture for her.
そして彼女のためにこの絵を描くこと。
Because I know she likes purple, too.
なぜなら、彼女もまた紫が好きなことを知っているから。
Maybe I can only do small things.
たぶん私は小さなことしかできません。
But my small things might join small things other people do.
しかし、私の小さなことは、他の人がする小さなことに合わさるかもしれません。
And together, they could grow into something big.
そして一緒に、それは大きなものに成長することができます。
Something really big.
なにか本当に大きなものに。
So big that all our kindnesses spell out of our school…
私たちの学校から優しさが一続きに外へ伝わるくらいとても大きく
Spreads throughout town…
街中に広がる…
travel across the country…
全国を旅する…
and go all the way…
すべての道を行く…
around the world.
世界中で。
Right back to Tanisha and me.
テネシアと私はすぐに戻り
So we can be kind. Again.
そして私たちは優しくなれる 再び。
And again.
そして再び。
and again
そして再び。
How two simple words can change the world.
2つの簡単な言葉でどのように世界を変えられるのか。
最後に:「be kind の意味ってなんだろう?」
英語絵本『BE KIND』は、「be kind の意味ってなんだろう?」という疑問に、たった一つの答えをくれるわけではありません。でも、主人公の女の子の素直な気持ちを通して、
- 優しさ (kindness) って、あげること、手伝うこと、相手を気にかけること…いろんな形があるんだな
- 優しさ (kindness) って、時には難しくて、勇気がいることもあるんだな
- でも、どんなに小さな優しさ (kindness) だって、たくさん集まれば大きな力になるんだな
ってことを、そっと教えてくれます。
「be kindの意味」について考えていたあなたも、この絵本を読んで、「私にもできる優しさって、こんなことかな?」って、何かヒントが見つかったかもしれませんね。
難しく考えすぎなくて大丈夫。まずは、身近な人に「おはよう!」って笑顔で挨拶してみるとか、誰かの名前を呼んで話しかけてみるとか。そんな小さなことから始めてみませんか?
『BE KIND』は、子どもたちの心はもちろん、私たち大人の心にも温かい光を灯してくれる、素敵な一冊です。ぜひ手に取って、優しさの輪を広げるきっかけにしてみてくださいね。