英語絵本「Be a Friend」

話すのが苦手な子に読んであげたい英語絵本『Be a Friend』の優しいメッセージ【読み聞かせ】

こんにちは!

新しい環境に入るとき、「うちの子、ちゃんとお友達できるかな…」なんて、親としては少しドキドキしてしまいますよね。「たくさんお話ししてごらん」とか「好きなものが同じ子を探してみよう」とか、ついついアドバイスしたくなっちゃいます。

でも、もし話すのが得意じゃなかったら?もし、周りの子と少しだけ興味の方向が違っていたら?そんな時、子ども自身も、そして親も、ちょっぴり心細くなってしまうかもしれません。

今回は、そんな「言葉」だけじゃない、心と心のつながりを優しく描いた素敵な英語絵本『Be a Friend』をご紹介したいと思います。コミュニケーションって、本当はいろんな形があるんだなって、肩の力がふっと抜けるような一冊です。

ここでは『Be a Friend』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

お話のあらすじ

主人公は、デニスという男の子。彼はごく普通の少年ですが、一つだけ違うところがありました。
それは、言葉を話さず、すべてをパントマイムで表現すること。

教室での自己紹介も、蝶々が生まれる様子を体で演じてみせたり、木登りをする代わりに、自分自身が大きな木になってみたり。デニスの表現は、とってもユニークで素晴らしいものでした。

でも、周りのみんなとの間には、なぜか見えない壁があるように感じていました。まるで自分だけが、ガラスの向こう側にいるみたい…。孤独を感じていたデニス。

そんなある日、彼がいつものように「見えないボール」をぽーんと蹴ってみると…。なんと、そのボールをさっと受け止めてくれる女の子が現れたのです!

英語学習のポイント

この絵本には、シンプルながらも日常で使える素敵な表現がたくさん出てきます。今回は、特に覚えやすくて使いやすいフレーズを2つピックアップしてみました。

get lonely 「寂しくなる」

本文では、”But even trees get lonely sometimes.”(でも、木だって時には寂しくなる)という、詩的で可愛らしい一文で使われています。

これは「be lonely(寂しい状態です)」とは少し違って、「(今はそうじゃなくても)寂しい気持ちになる」という変化を表す時に使える便利な表現です。

例文:
My dog sometimes gets lonely when I go to work. (私が出勤すると、うちの犬は時々寂しくなるみたいです)
Don’t get lonely! I’ll be back soon. (寂しがらないでね!すぐに戻ってくるから)

laugh out loud 「大声で笑う」

日本語でも「LOL」というネットスラングで見かけることがありますが、これは”laughing out loud”の略なんです。

物語の最後の方で、デニスとジョイが心から楽しんでいる様子が、”they laugh out loud” と表現されています。声を出して、ケラケラと笑うような、楽しそうなイメージが伝わってきますよね。

例文:
The comedy show was so funny, I couldn’t stop laughing out loud. (そのコメディショーはとても面白くて、大声で笑わずにはいられませんでした)
It’s important to laugh out loud with your friends. (友達と大声で笑うことって、大切ですよね)

読み聞かせ動画のご紹介

日本語訳

Dennis was an ordinary boy..
デニスは普通の男の子だった・・

..who express himself in extraordinary ways.
自分自身を素晴らしい方法で表現する・・

 

Everyone called him Mime boy.
みんなは彼をマイム(ものまね)ボーイと呼ぶ。

 

Dennis didn’t speak the word.
デニスは言葉を話しませんでした。

He would only ACT – in scenes.
彼は演じるだけ- 場面の中で。

 

Some children would show and tell in class.
何人かの子供たちは、教室で披露したり話すでしょう。

Dennis would Mime instead.
デニスはその代わりにマイムをします。

 

egg たまご
catrepillar 毛虫
chrysalis さなぎ
butterfly ちょう

 

Some children like to climb a tree.
一部の子供たちは木によじ登るのが好きです。

Dennis was happy to be a tree.
デニスは木になることで満足でした。

 

But even trees get lonely sometimes.
しかし、時には木々も孤独になる。

Dennis felt invisible.
デニスは、見えないと感じました。

It was as if he were standing on the other side of a wall.
それは彼が壁の反対側に立っているかのようでした。

until..
までは..

 

One day Dennis kicked an imaginary ball.
ある日、デニスは想像上のボールをけりました。

 

..and someone caught it!
..そして誰かがそれを受け止めました!

Her name was Joy.
彼女の名前はジョイでした。

 

There was no wall between Dennis and Joy.
デニスとジョイの間には壁はありませんでした。

It was more like a mirror.
それはむしろ鏡のようでした。

 

They saw the world the same way.
彼らは同じやり方で世界を見ました。

 

Dennis and Joy didn’t speak a word,
デニスとジョイは言葉を話しませんでした

because friends don’t have to.
友人には必要ないからです。

 

But they laugh out loud with jazz hands..
しかし、彼らはジャズハンドで大笑いをします。

..for all the world to see!
..すべての世界を見るために!

最後に:言葉だけが「ともだち」のしるしじゃない

というわけで、今回は絵本『Be a Friend』をご紹介しました。

私たちはつい、「コミュニケーション=おしゃべり」と考えてしまいがちです。でも、この絵本は、同じものを見て「面白いね」と感じたり、相手の表現を「いいね」と受け止めたり、そんな静かな心のやり取りこそが、友情のはじまりになるかもしれないと教えてくれます。

もし、あなたのお子さんが少しシャイだったり、周りとは違う「好き」を持っていたりしても、焦る必要はないのかもしれません。その子だけのユニークな表現を、いつか「キャッチ」してくれる素敵な誰かが、きっと現れるはずです。そんな風に信じて、子どもの世界を温かく見守ってあげたいですね。

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