英語絵本「The OK Book」

英語絵本『The OK Book』|「まあまあ」でいることの楽しさ【読み聞かせ】

こんにちは!

「あなたの得意なことは何ですか?」

そう聞かれた時、胸を張って「これです!」と答えられるもの、ありますか?
なんだか、何でもそつなくこなせる「器用貧乏」で、「これだ!」という専門分野がない自分に、ちょっとだけ焦ってしまうこと、あったりしませんか。

子どもを見ていても、「あの子は絵が上手」「この子は走るのが速い」なんて、つい「一番」や「得意」な部分に目が行きがちです。

でも、本当に「すごく上手」じゃなきゃ、楽しんじゃいけないのでしょうか?

今回は、そんな「完璧じゃなきゃ症候群」の私たちに、「“まあまあ”で、いいじゃない!」と、軽やかにウインクしてくれるような英語絵本『The OK Book』をご紹介します。

ここでは『The OK Book』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

お話のあらすじ

「やあ、元気?」「うん、まあまあだよ!(I’m OK.)」

この絵本の主人公は、そんな挨拶がぴったりの「OKくん」。
彼は、色々なことに挑戦するのが大好きです。
スキップも、木登りも、綱渡りだってやっちゃいます。

でも、そのどれもが「すごく上手!」というわけではありません。全部、「まあまあ(OK)」くらい。
それでも彼は、ぜんぶ同じくらい楽しんでいます。

いつの日か、本当に「得意だ!」と思える何かに成長するかもしれない。
でも、それがまだ何かは分からない。

「だけどね、それを見つけ出すまでのこの時間が、とっても楽しいんだ!」

OKくんは、そんな風に笑っているようです。

この絵本がそっと教えてくれること

私たちは、つい「結果」や「成果」で物事を判断してしまいがちです。
「人よりうまくできること」に価値があると思い込み、何でも中途半端な自分を「ダメだなあ」なんて、責めてしまったり。

でも、この絵本を読んでいると、そんな考え方が、いかに窮屈なものだったかに気づかされます。

OKくんは、何かが「得意」だから楽しんでいるわけではありません。
ただ「やってみること」そのものが、彼にとっての喜びなのです。

この絵本が、本当に素敵だなと思うのは、「OKでいること」を、未来への「途中段階」としてではなく、それ自体を一つの素晴らしいあり方として、まるごと肯定してくれているところです。

たくさんのことに「まあまあ」で挑戦している時間は、決して無駄な寄り道なんかじゃない。
それは、自分の「好き」の引き出しを、一つひとつ増やしていく、とっても豊かで、かけがえのない時間なのかもしれません。
何かが「できる」ことよりも、何かを「楽しめる」こと。

その方が、人生はもっとずっと、カラフルになるのかもしれませんね。

The OK Book

英語学習のポイント

この絵本は、シンプルなフレーズの繰り返しで、英語のリズム感を楽しく学べます。今回は、覚えておくと応用が効く便利なパターンをご紹介します。

I’m an OK …-er.

I’m an OK climber.(僕はまあまあな登山家だよ)のように、動詞に -er をつけると「〜する人」という意味になります。OK と組み合わせることで、「まあまあ〜できるよ」「〜するのは、そこそこかな」という、謙遜しつつも肯定的な、便利な自己紹介ができます。

例文:
I’m not a professional, but I’m an OK singer. (プロじゃないけど、歌うのはまあまあ好きだよ。)
He’s an OK cook-er, but he makes great pasta. (彼は料理はそこそこだけど、パスタはすごく美味しいんだ。)

figure out

物語の最後に出てくる figuring it out の元になるフレーズです。これは「(考えて)理解する、答えを見つけ出す、解明する」という意味で、ネイティブが日常会話で本当によく使います。

例文:
I can’t figure out how to solve this puzzle. (このパズルの解き方が分からないよ。)
Don’t worry, we’ll figure out a way. (心配しないで、何とか方法を見つけ出すから。)

読み聞かせ動画のご紹介

日本語訳

Hi, how are you?
やあ!元気?

I’m OK.
私はオーケー

 

I like to try a lot of different things.
私はさまざまなことをたくさん試してみたい。

 

I’m not great at all of them,
私はそれらすべてが大好きであるというわけではありません

but I enjoy them just the same.
しかし、私はそれでもなおそれらを楽しみます。

 

I’m an OK skipper.
私はスキップができる

I’m an OK climber.
私はよじ登ることができる

 

I’m an OK marshmallow roaster.
私はマシュマロ焼きも大丈夫。

I’m an OK tightrope walker.
私は綱渡りができる

 

I’m an OK left fielder.
わたしは左の野手ができる

I’m an OK a right fielder.
わたしは右の野手ができる

 

I’m an OK diver.
私は潜水夫ができる

I’m an OK hider.
わたしは隠れる人ができる

 

I’m an OK pumper.
わたしは漕ぐ人ができる

I’m an OK sledder.
わたしは滑る人ができる

 

I’m an OK kite flyer.
私は凧揚げする人ができる

 

I’m an OK tug-of-war-er.
わたしは綱引きする人ができる

I’m an OK sharer.
私は分け合える人ができる

 

I’m an OK headstander.
私は逆立ちする人ができる

I’m an OK pancake flipper.
私はパンケーキをポンとひっくり返す人ができる

 

I’m an OK Fisher.
私は釣り人ができる

I’m an OK swimmer.
私は泳げる

 

I’m an OK lightning bug catcher.
私はホタルとりになれる

 

One day, I’ll grow up to be really excellent as something.
ある日、私は本当にすばらしいものに成長します。

I don’t know what it is yet..
私はそれがまだ何かは知らない。。

 

..but I sure am having fun figuring it out.
しかし、わたしはたしかにそれを見つけ出して楽しんでいます。

 

最後に:「まあまあ」は、可能性のかたまり

というわけで、今回は絵本『The OK Book』をご紹介しました。

「何か一つ」の得意なことを見つけるのも素敵ですが、たくさんの「まあまあ」なことを楽しめるのも、同じくらい、あるいはそれ以上に素敵なことなのかもしれません。

だってそれは、たくさんの「好き」のタネを持っているということですから。

結果を恐れずに、まず「やってみようかな」と、軽やかに一歩を踏み出す。この絵本は、そんな私たちの背中を、優しくポンと押してくれます。

「完璧」を目指して息切れするよりも、「まあまあ」を楽しみながら、いつの間にか笑顔になっている。そんな毎日も、悪くないですよね。

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