英語絵本『All Are Welcome』

英語絵本『All Are Welcome』|「みんなここにいていい」を伝える学校の物語

学校には、いろいろな子がいます。

着ている服も違えば、食べるものも、家族のかたちも、育ってきた場所も違う。

『All Are Welcome』は、そんな違いを「特別なこと」として説明するのではなく、ごく自然な学校の一日として描いた英語絵本です。

ページをめくるたびに繰り返されるのが、

All are welcome here.

という一文。

直訳すると「みんなここでは歓迎されています」。でも、この絵本から伝わってくるのは、もう少しやわらかな響きです。

「みんな、ここにいていいんだよ」

朝、学校へ向かい、教室で学び、音楽やアートを楽しむ。お昼を囲んだら、今度は外へ。

そんな何気ない一日の中に、この絵本のメッセージが詰まっています。

絵本の基本情報


All Are Welcome

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タイトルAll Are Welcome
作者Alexandra Penfold
イラストSuzanne Kaufman
出版社Knopf Books for Young Readers
対象年齢の目安4〜8歳
日本語版『ようこそ!ここはみんなのがっこうだよ』

『All Are Welcome』の意味は?

タイトルの All Are Welcome は、「みんな歓迎されています」という意味。

ただ、この絵本で繰り返される言葉を読んでいると、単なる「歓迎」よりも、もう少し広い意味に感じられます。

英語のポイント

誰でもこの場所にいていい。どんな子にも、自分の居場所がある。

そんな気持ちまで含んだ言葉として読むと、タイトルがぐっと分かりやすくなります。

All are welcome here.

welcome は「ようこそ」という挨拶だけではありません。

be welcome なら、「歓迎されている」「受け入れられている」という意味にも。

この一文だけでも、作品の中心にある気持ちが見えてきます。

どんなお話?

物語は、子どもたちが学校へ向かう朝から始まります。

教室では手を挙げて話を聞き、音楽をしたり、絵を描いたり。それぞれの話も分かち合います。

お昼になれば、テーブルにはいろいろな種類のパン。外へ出れば、ブランコや滑り台で一緒に遊ぶ時間です。

大きな事件が起きる物語ではありません。

むしろ、違う背景を持つ子どもたちが、ごく普通に同じ場所で一日を過ごしていること。

そこが、この絵本の面白いところ。

「違いを受け入れましょう」と説明するのではなく、学校生活そのものから自然に伝えてくれます。

この絵本で注目したい英語

All are welcome here.

物語を通して、何度も出てくる一文です。

All are welcome here.

「みんな、ここでは歓迎されています」という意味。

英語のポイント

短くてシンプルな英文ですが、何度も繰り返されることで作品全体のメッセージになります。

読み聞かせでは、この部分だけ親子で一緒に声に出してみるのもよさそうです。

no matter how 〜

冒頭近くには、こんな表現が出てきます。

No matter how you start your day, what you wear when you play
Or if you come from far away.

no matter how 〜 は、「どんなふうに〜しても」「どんな〜であっても」という意味。

英語のポイント

この場面では、朝をどんなふうに始めても、何を着ていても、遠いところから来ていても、みんなここでは歓迎される、という流れ。

英語表現そのものが、この絵本のテーマにつながっています。

community と diversity

後半には、作品のメッセージをよく表した言葉が登場します。

We’re part of a community.
Our strength is our diversity.

community は「地域社会」「共同体」、diversity は「多様性」という意味。

英語のポイント

Our strength is our diversity. は、「私たちの強さは、みんなが違うことにある」と考えると分かりやすい表現です。

少し難しい単語ですが、この絵本では意味だけを暗記するより、物語の中で感じてほしい言葉ですね。

読み聞かせ動画のご紹介

物語を読みながら英語を見てみよう

ここからは、学校で過ごす一日の流れに沿って、印象的な場面をいくつか見ていきます。

朝。どんな子でもここに来ていい

No matter how you start your day, what you wear when you play
Or if you come from far away.
All are welcome here.

朝の過ごし方も、服装も、生まれ育った場所も違う。

でも、これは「みんな同じになろう」という話ではありません。

違ったままで、同じ場所にいられる。

この絵本が最初に伝えてくれるのは、そんな感覚です。

一緒に学び、一緒に作る

Gather now, let’s all take part.
We’ll play music, we’ll make art.
We’ll share our stories from the heart.
All are welcome here.

音楽をしたり、絵を描いたり、自分の話をしたり。

take part は「参加する」という意味。

ただ同じ教室にいるだけではなく、それぞれがその場に参加している。

そんな様子が自然に描かれています。

違うものを持ち寄って、一緒に食べる

Time for lunch, what a spread!
A dozen different kinds of bread.
Pass it around till everyone’s fed.
All are welcome here.

お昼の場面では、たくさんの種類のパンが並びます。

人の違いを言葉で説明するだけではなく、食べ物や服装など、子どもにも分かりやすい日常の風景として見せているところが印象的です。

絵を見ながら話してみよう

「どんな食べ物があるかな?」

そんなところから話してみるだけでも、読み聞かせは広がります。

難しいテーマとして説明する前に、まずは絵の中にある違いを一緒に楽しむ。そんな読み方も合いそうです。

違うからこそ、強くなれる

We’re part of a community.
Our strength is our diversity, a shelter from adversity.
All are welcome here.

ここは少し難しい英語が続くところ。

でも、作品の中ではかなり大切な場面です。

Our strength is our diversity.

「私たちの強さは、多様性にある」。

「みんな仲良くしましょう」で終わらず、違うこと自体に価値があるところまで踏み込んでいます。

最後に残る「あなたの居場所」

物語の最後は、とても短い言葉になります。

You have a place here.
You have a space here.
You are welcome here.

「あなたの場所がここにある」

「あなたの居場所がここにある」

「あなたはここで歓迎されている」

そんな流れです。

ここが、この絵本の大切なところ

最初から何度も登場してきた All are welcome here. が、最後には You are welcome here. に変わります。

「みんな」に向けられていた言葉が、最後には読んでいる一人ひとりへ。

ここは、この絵本の余韻がいちばん残るところだと思います。

読み聞かせのあとに話してみたいこと

この絵本が扱うのは、多様性という少し大きなテーマ。

とはいえ、小さな子にいきなり「多様性って何だろう?」と聞かなくても大丈夫です。

親子でこんな話から

「この教室にはどんな子がいる?」

「みんな同じかな?」

「自分だったらどこで一緒に遊びたい?」

「You have a place here. って言われたら、どんな気持ちになるかな?」

そんな話からで十分。

絵の中から「違い」を探すというより、いろいろな子が一緒にいる様子を自然に眺める。

この本には、そのくらいの距離感がよく似合います。

まとめ

『All Are Welcome』は、多様性を教えるためだけの絵本ではありません。

学校へ行き、勉強して、ご飯を食べて、一緒に遊んで、家へ帰る。

そんな普通の一日の中にあるのが、「違っていても、ここには自分の居場所がある」というメッセージ。

英語も比較的短く、繰り返しが多いので、All are welcome here. のように親子で声に出しやすい表現があります。

そして最後に残るのは、

You are welcome here.

という一言。

新しいクラス、新しい学校、新しい環境。

ちょっと心細くなりそうな時期にも、親子で開いてみたい一冊です。

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