水のことを世界中で何と呼んでいるか知っていますか?
水は英語で「ウォーター」、これは誰でも知っていますね。
でもその他の言語はちょっと聞き慣れません。
中国語では水のことを「シュイ」、韓国語では「ムル」、なんとなく日本語に近い気もします。
東南アジアに下って行くと、
ベトナム辺りでは「ヌオッ」、ラオスやタイでは「ナーム」
カンボジアでは「タック」ミャンマーは「カ」
ちょっとこの辺りは発音にばらつきがあります。
インドやパキスタンに向かうと「パーニー」
北上してネパールは「パニー」
ブータンでは「チュ」となります。
カザフやアゼルバイジャン地方は「スゥ」、トルコも「ス」
なんとなく「水」の親戚のような気もします。
日本語の「スイ」の語源は中央アジアルートから来ているようですね。
場所は忘れましたが中央アジアの小さな方言で、
「ワラ」とか「ウォ」と呼んでいるところもよくあります。
これは遥か昔、アレキサンダーの大遠征の名残だそうです。
ロシアでは「ヴァダー」これらは英語のウォーターの発音に近いです。
西アジアの方、アフガニスタンでは「オーパ」
ペルシャ語は「アーブ」、クルド方言になると「アーウ」
アラビア語では「マー」とか「マイヤ」、ヘブライ語では「マイム」と呼ばれています。
「スイ」とはまた違った語源があるように思います。
どうしてこんなことを知ってるかというと、別に言語学者になりたかった訳ではなく、
いろんな国々を旅する途中で覚えていったものです。
徐々に変化する言語に触れると、世界は人で繋がってるなーと実感します。
国境に接する町のあたりから徐々に異言語は交わるようになります。
そんな場所では隣同士の言語を知っている人に会う確率も高くなりますから、そういう時はチャンスとばかりにこれから行く場所の言語を聞き出していました。
現地の言葉を使いながら旅を続けていると、
親しくなれるし安全性も高かったからです。
できるだけネイティブ発音を真似られるよう、
メモを取りながらカタカナで発音を書き取っていました。
旅先で使う日常単語って実はそんなに多くありません。
メモをポケットに忍ばせてチラチラ見ながら話したものです。
- こんにちは
- ありがとう
- 私 あなた
- 名前
- はい いいえ
- これ それ どれ? なに?
- 美味しい きれい 好き 嫌い
- いくら? 数字の読み方 1~10、100、1000
- まけて
- ~を下さい
- ~したい
- お願いします
- 今日 明日
- ホテル バス 駅 ・・
- 大きい 小さい
その他は、その場その場で聞き取ったらメモに書き込んでいきます。
よく使う言葉ですから、すぐに覚えてしまうんですけどね。
新しい国に入ったら、また同じようにそれを繰り返す。
そうしている内、多言語のメモ帳が手元に残りました。
英語は、カフェや観光地で会話する時によく使っていました。
最初の頃はほんとうにつたない英語力でしたが、世界各国の英語を聞いていると、それぞれみんな特徴があって面白かったです。
訛ってるな~と思いながらも、わかりやすかったのはインド人の英語です。
逆にNYに住むプエルトリカンの話す英語などは、訛りがひどくてさっぱりだったりします。
でも、ブロークンでもお構いなしに、通じるまで説明しようとする話力を度々聞くうち、(こんな感じで話せばいいんだ~)
と、気楽に英語が使えるようになったものです。
英語圏の人ばかりと話すと、自信の無さから控えめになってしまいがちですが、
ノンネイティブと英語で会話するのはけっこう気楽にふつうに話せるようになります。
さらに彼らの母国語を話すとより仲良くなれたりもします。
多言語に触れる楽しみはそこにあります。