人間が怖い吸血鬼?英語絵本『Vunce Upon a Time』

人間が怖い吸血鬼?英語絵本『Vunce Upon a Time』|あらすじと読み聞かせ

吸血鬼といえば、人間を怖がらせる存在。

…のはずですが、この絵本の主人公Dagmarはちょっと違います。

人間が怖い。

狩りにも行かない。

しかもベジタリアン。

夜になるとほかの吸血鬼たちが狩りへ出かけるなか、Dagmarは月明かりの下で野菜畑の世話をしています。

そんなDagmarが、野菜よりもっと好きなのがキャンディ。

ハロウィーンなら町へ行くだけで人間からキャンディをもらえると知り、苦手な人間の世界へ出かけることになります。

『Vunce Upon a Time』は、怖がりな吸血鬼がキャンディをきっかけに一歩踏み出す、少し変わったハロウィーンのお話です。

絵本『Vunce Upon a Time』の基本情報


Vunce Upon a Time

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タイトルVunce Upon a Time
主人公若い吸血鬼Dagmar
Dagmarの特徴ベジタリアンで、人間が怖い。キャンディが大好き
テーマハロウィーン・Trick or Treat・勇気・友情

『Vunce Upon a Time』ってどんなタイトル?

タイトルの『Vunce Upon a Time』を見ると、昔話でおなじみの

Once upon a time …

「むかしむかし…」

を思い浮かべます。

物語も、古い黒いお城と若い吸血鬼Dagmarの紹介から始まります。

タイトルの綴りを少し崩しているのも、吸血鬼のお話らしい言葉遊びとして楽しめそうです。

『Vunce Upon a Time』のあらすじ

Dagmarは、ほかの吸血鬼とは少し違います。

穏やかな性格で、人間を襲うようなこともしません。

肉ではなく野菜を食べるベジタリアンで、夜になると自分の畑を手入れしています。

でもDagmarには、野菜以上に好きなものがありました。

キャンディです。

お城の壁には、こっそり隠してあるキャンディのストックまであります。

ところが、とうとうそのキャンディがなくなってしまいました。

落ち込んでいるDagmarに、小さなガイコツが耳寄りな話を教えてくれます。

翌日はHalloween。

町へ行けば、人間たちが無料でキャンディを配ってくれるらしい。

ただし、怖い仮装をして、

Trick or treat!

と言わなくてはいけません。

問題は、Dagmarが人間をとても怖がっていること。

それでも大量のキャンディを思い浮かべると、行かずにはいられません。

吸血鬼が考える「怖い仮装」がちょっと変

Dagmarは友だちに、怖いコスチュームのアイデアを聞いて回ります。

ところが出てくるのは、子犬、子猫、蝶。

人間から見ると、あまり怖そうではありません。

でもモンスターたちから見ると、どうやら十分怖いらしい。

読みどころ

この絵本では、人間とモンスターの「怖いもの」が逆になっています。

いつものハロウィーンを反対側から眺めているようで、このズレが面白いところです。

そしてDagmarがついに見つけたのが、

garlic(ニンニク)。

吸血鬼にとっては、これ以上ないくらい恐ろしいものです。

「ニンニクの仮装なら、自分の勇気を証明できる!」

Dagmarはそう考えて、手作りのニンニク衣装を作り始めます。

この絵本で注目したい英語

run out of … ― 〜を使い果たす

I’ve run out of candy.

Dagmarが落ち込んでいる理由を話す場面です。

run out of … は、「〜を使い果たす」「〜がなくなる」という表現。

たとえば We ran out of milk. なら、「牛乳を切らしてしまった」という意味になります。

英語のポイント

この物語では、大好きなキャンディがなくなったことがDagmarの冒険のきっかけになります。日常でも使いやすい表現なので、場面と一緒に覚えやすいですね。

give someone the shivers ― ぞくっとさせる

Just the idea gave him the shivers.

give someone the shivers は、「人をぞくっとさせる」「身震いさせる」といった表現です。

寒さだけでなく、怖さや不気味さでゾクゾクするときにも使えます。

英語のポイント

普通なら「吸血鬼を見た人間」が言いそうな表現ですが、この絵本ではDagmarが人間を怖がっています。作品の逆転した世界観がそのまま表れた英文です。

inspiration struck ― ひらめいた

But then inspiration struck.

inspiration struck は、「突然ひらめいた」「アイデアが浮かんだ」という意味です。

コスチュームが決まらず困っていたDagmarが、町の店を見ているときに登場します。

英語のポイント

そしてDagmarが思いついたのが、吸血鬼の大嫌いなニンニクの仮装。英語表現と物語のオチがぴったりつながる場面です。

follow the lead of … ― 〜をお手本にする

Dagmar followed the lead of his brave ghostly friend.

follow the lead of … は、「〜にならって行動する」「〜をお手本にする」という意味です。

初めてのTrick or Treatでどうすればいいか分からないDagmarは、勇敢な“幽霊の友だち”のやり方をまねします。

英語のポイント

知らないことに挑戦するとき、まず誰かのやり方を見て動いてみる。怖がりなDagmarらしい行動が、そのまま英語表現になっています。

初めてのTrick or Treat

Halloweenの町には、モンスターやゴブリン、吸血鬼までいっぱい。

それを見たDagmarは、自分も仮装をしなくていいのだと思います。

そして新しく出会った“幽霊”と一緒に、家々を回り始めます。

Trick or treat!

Dagmarは人間に顔を見られないようマントで隠れながら、少しずつキャンディを集めていきます。

夜の終わりには、マントがキャンディでいっぱいになるほど。

怖かったはずの人間の町で、ちゃんと目的を達成できました。

ところが最後に、もう一つ大きな出来事が待っています。

幽霊だと思っていた友だちは…

別れ際、“幽霊”がシーツを脱ぎます。

そこにいたのは、本物の幽霊ではありません。

人間の女の子。

Dagmarはびっくりして逃げ出します。

でも女の子は追いかけながら、キャンディを落としていることを教えてくれます。

Dagmarはそこで気づきます。

怖いと思っていた人間が、自分を助けようとしてくれている。

But I’m not afraid anymore.

「でも、もう怖くないよ。」

Dagmarが最後に言えるようになった言葉です。

Dagmarの気持ちの変化

Dagmarは、勇気を出した瞬間から急に怖くなくなったわけではありません。

驚いて逃げたりしながら、それでも実際に相手と関わったことで、「怖い人間」というイメージが少しずつ変わっていきます。

読み聞かせ動画でハロウィーンの英語を楽しもう

『Vunce Upon a Time』の読み聞かせ動画はこちらです。

Dagmarの表情やハロウィーンの町の様子を見ながら、まずは物語の流れと英語の音を楽しんでみてください。

Trick or treat! のような知っている表現が聞こえてきたら、そこだけ一緒に声に出してみるのもいいですね。

人間も吸血鬼も、知らない相手はちょっと怖い

『Vunce Upon a Time』では、「怖いもの」がずっと反対になっています。

人間が吸血鬼を怖がるのではなく、Dagmarが人間を怖がる。

人間にとってかわいい子犬や蝶も、モンスターたちには怖い。

吸血鬼が恐れるニンニクは、最高に恐ろしいコスチューム。

そんな逆転を笑いながら読んでいくうちに、最後は「知らない相手を怖がっていた」という話につながっていきます。

読み終わったあとに、

「Dagmarは、どうして人間が怖くなくなったんだろう?」

と話してみるのも面白そうです。

まとめ

『Vunce Upon a Time』は、人間が怖いベジタリアン吸血鬼Dagmarが、キャンディ欲しさに初めてHalloweenの町へ出かける英語絵本です。

怖い仮装を考えてニンニク姿になろうとしたり、人間を幽霊だと思って友だちになったり。

吸血鬼のお話なのに、あちこちで立場がひっくり返ります。

英語では run out of … や give someone the shivers、inspiration struck など、物語の場面と結びつけて覚えやすい表現も登場します。

ハロウィーンのTrick or Treatを楽しみながら、「怖いと思っていた相手を知ると、見え方が変わる」というDagmarの変化も一緒に楽しめる一冊です。

英語を楽しんだ次の一歩

楽しんだ英語を、今度は話してみよう

英語の歌をまねしたり、絵本を読んだり、新しい単語を覚えたり。
英語に少し興味が出てきたら、次は先生との会話に広げてみるのもひとつです。

聞く・読む → 声に出す → 話してみる

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合わなければ、無理に続ける必要はありません。
まずは「英語を話すのも楽しそう」と感じるか、親子で試してみるくらいで十分です。

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