こんにちは!
秋風が心地よい季節、街はオレンジ色に染まって、カボチャのおばけや魔女の飾りが賑やかになりますよね。ハロウィンって、なんだか心が浮き立つような、特別なイベントだと僕は感じています。子どもたちも、どんな仮装をしようか、どんな飾り付けをしようかと、ワクワクしているのではないでしょうか。
そんなハロウィンの時期にぴったりの英語絵本を、今日はご紹介したいと思います。見た目や、自分と他の違いに悩んでしまう時って、大人にも子どもにもありますよね。今日ご紹介する『UGLY PUMPKIN』は、そんな気持ちに優しく寄り添い、本当の「自分」を見つけるヒントをくれる、心温まるハロウィンの物語なんです。
ここでは『UGLY PUMPKIN』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
お話のあらすじ
「僕は醜いカボチャなんだ」。主人公のカボチャは、そう言います。何万個ものカボチャがいる中で、自分だけが他のカボチャたちとは違う見た目をしていることに、ずっと悩んでいました。
10月に入ってからは、ハロウィンのために誰かに選ばれるのをずっと待っていましたが、毎回期待するたびに、がっかりさせられてしまいます。ある明るい日、ガイコツがカボチャを選びにやってきましたが、主人公が「乗せてくれない?」と尋ねると、「とんでもない!」と笑われてしまいました。寂しそうに「もう遅いし、家もないんだ…」と訴えても、ガイコツは目玉をぎょろつかせ、「さようなら」と言って、たった一人置いていかれてしまいます。
そうして11月に入り、主人公がさまよい歩いていると、木々に出会います。しばらく滞在させてほしいと「お願いします」と頼むと、木々は笑い出し、「ブーツを脱いで根を広げろ」と、また残酷な冗談を言われるだけでした。
「僕は醜いカボチャだ!」と空に向かって叫ぶと、雨が降り出し、主人公は泣き始めます。雨宿りにと入った庭は、たくさんのスカッシュ(かぼちゃ)であふれていました。そこで主人公は、あるとても奇妙なことに気づき、「なんてことだ…!」と驚きの声をあげます。
そう、彼はついに気づいたのです。「僕はスカッシュだったんだ!」と。
そして、感謝祭の時期が訪れ、主人公はついに自分が居るべき場所を見つけました。これで彼の物語を知ったあなたは、さあ、感謝祭の宴を始めましょう!
英語学習のポイント
この絵本は、主人公の切ない気持ちや、発見の喜びを伝える、心に残るフレーズがたくさん出てきます。今回は、その中でも特に印象的な表現を2つご紹介しますね。
“No way.” (とんでもない)
このフレーズは、「絶対にありえない」「とんでもない」といった、強い否定の気持ちを表す時に使われます。絵本の中では、ガイコツが主人公のカボチャの願いをきっぱりと断る場面で登場します。
He laughed and said. “No way.”
彼は笑いながら言った。「とんでもない」
子どもが何か無茶なお願いをしてきた時など、「No way!」とユーモラスに返してみるのもいいかもしれませんね。「そんなことできるわけないでしょ!」というニュアンスを、少し軽やかに伝えることができます。
“Oh my gosh!” (なんてことだ!)
これは、「あらまあ!」「まさか!」といった驚きや衝撃を表現する時に使う、とても一般的なフレーズです。主人公のカボチャが、自分の本当の姿に気づいた時の心の叫びが込められています。
I noticed something very odd and then thought, O my gosh .. Oh my gosh! I’m a squash.
私は非常に奇妙な何かに気付き、その後、考えました。なんてことだ・・なんてことだ!私はスカッシュ(かぼちゃ)
日常会話でも、ちょっとした驚きや感激があった時に「Oh my gosh! That’s amazing!(なんてことだ!すごいね!)」のように、気軽に使える表現です。子どもが何か面白い発見をした時に一緒に使って、感情を共有してみるのも楽しいですよ。
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
絵本のストーリーをより深く味わうために、英語と日本語を対比させて読んでみるのも楽しいですよ。お子さんと一緒に、それぞれの言葉が持つニュアンスの違いを感じてみてくださいね。
I am the ugly pumpkin, as you can plainly see.
私はあなたがはっきりと見ることができるように、格好の悪いカボチャです。
Of one hundred thousand pumpkins,
10万個のカボチャの中で、
none are quite like me.
誰も私のようなものはありません。
Since early in October I’ve been waiting to get picked,
10月上旬から私は拾われるのを待っていました、
but each time things start looking up…
しかし毎回、見上げるたびに
I end up getting tricked.
結局、私はだまされて終わります。
A skeleton came for pumpkins
ガイコツがカボチャのところへやってきた
one bright and crispy day.
ある明るくてサクサクした日
I asked if I could get a ride..
私は..乗ることができるかどうか尋ねた。
He laughed and said.
彼は笑いながら言った。
No way
とんでもない
And when I said. “It’s getting late, and I don’t have a home.”
そして私が「遅くなっているし、家もない」言ったとき。
He rolled his eye, said. “Good-bye.”
彼はめをぎょろつかせながら言った「さようなら」
and left me all alone.
そして私をたった1人残しました。
So I walked into November, where I happened on some trees.
そこで私は11月に入ると木々の元へ私に起きた出来事を伝えに歩きました。
I asked if I could stay a while,
私はしばらく滞在できるかどうか尋ねた
and this time I said:
そして今回私は言った:
please
おねがいします
The trees all started smiling, and then one finally spoke:
木々はすべて笑い始めてから、ついに話しました。
“Take off your boots and spread your roots…”
「あなたのブーツを脱いで、あなたのルーツを広げる…」
Another cruel joke.
もう一つ残酷な冗談。
I am the ugly pumpkin!
格好の悪いカボチャです!
I shouted to the sky.
私は空に向かって叫んだ。
And then it started raining, so I began to cry.
そして雨が降り始めたので、私は泣き出した。
I took shelter in a garden that was overrun with squash.
私は、スカッシュ(かぼちゃ)がはびこっていた庭に避難しました。
I noticed something very odd and then thought, O my gosh ..
私は非常に奇妙な何かに気付き、その後、考えました。なんてことだ・・
Oh my gosh!
なんてことだ!
I’m a squash.
私はスカッシュ(かぼちゃ)
At last it was Thanksgiving and I found where I fit in.
ようやく、感謝祭を迎え私はピッタリな場所を見つけました。
Now you know my story, so let the feast begin.
今あなたは私の話を知っているので、さっそく宴会を始めさせて。
最後に:ハロウィンから感謝祭へ、自分らしさを見つける旅
というわけで、今回は、見た目に悩む「醜いカボチャ」が、本当の自分を見つけるまでの物語『UGLY PUMPKIN』をご紹介しました。
自分だけが周りと違うと感じる時って、誰にでもあるものですよね。でも、もしかしたらそれは「醜い」のではなく、ただ「違う種類」だっただけなのかもしれない…この絵本は、そんな温かいメッセージを僕たちに伝えてくれます。ハロウィンの時期に「カボチャ」として選ばれなかった主人公が、やがて「スカッシュ」として感謝祭の食卓で居場所を見つけるという展開は、自分自身の個性を受け入れることの大切さを教えてくれます。
この物語は、見た目の違いにとらわれず、それぞれの持つ個性や役割を肯定する、そんなポジティブな気持ちを育んでくれるはずです。お子さんと一緒に、ハロウィンの飾り付けを眺めながら、この絵本を読んで、「みんな違ってみんな良いんだよ」というメッセージを分かち合ってみてはいかがでしょうか。