Thanksgivingが近づいてきました。
でも、Turkeyにとってはちっとも楽しみな日ではありません。
なぜなら、自分がThanksgiving dinnerのmain course(メイン料理)になってしまいそうだから。
そこでTurkeyが考えたのは、
「七面鳥に見えなければいいんじゃない?」
という作戦でした。
馬、牛、豚、羊…。次々と変装してみるものの、どこかが惜しくて毎回ばれてしまいます。
『Turkey Trouble』は、そんなTurkeyの必死な変装を笑いながら追いかけるThanksgivingの英語絵本。
「次は何になるんだろう?」
そんな予想をしながら読めるのが楽しい一冊です。
絵本の基本情報
| タイトル | Turkey Trouble |
|---|---|
| 著者 | Wendi Silvano |
| イラスト | Lee Harper |
| 初版出版社 | Marshall Cavendish Children |
| 初版刊行 | 2009年 |
| シリーズ | Turkey Trouble series |
『Turkey Trouble』はどんなお話?
Turkeyは大ピンチ。
Thanksgivingが近づき、このままでは自分が食卓に並んでしまいます。
そこで思いついたのが、別の動物に変装すること。
まずは馬。
Cowにあっさり見破られてしまいます。
それなら牛は?
豚は?
羊ならどう?
Turkeyはあきらめず、次から次へと新しい衣装を考えます。
でも、牛になるには細すぎる。豚になるにはきれいすぎる。羊になるには茶色すぎる。
毎回あと一歩。
この「ほとんど似ているのに、やっぱりTurkey」という繰り返しが面白いんですよね。
そして最後にTurkeyが見つけるのは、動物ではない別の変装。
ここから一気にオチへつながっていきます。
次は何になる?繰り返しが楽しい変装遊び
この絵本は、Turkeyの変装をただ眺めるだけではありません。
一つの変装が失敗すると、
「じゃあ次は?」
と次のアイデアにつながります。
Cowを見て牛を思いつき、Pigを見て豚を思いつき、Sheepを見て羊へ。
同じパターンが繰り返されるので、英語が全部分からなくても物語を追いやすい構造です。
絵を見ながら「今度はいけそう?」「どこでばれちゃうかな?」と話してみるのも楽しそうです。Turkeyと一緒に変装作戦を考えるように読めます。
この絵本で注目したい英語
What if …?|「もし〜だったら?」
Turkeyの最初のアイデアを動かす表現です。
What if he looked like a horse?
「もし馬みたいに見えたら?」
What if …? は、「もし〜だったら?」と想像するときに使える表現。
この絵本では単なる練習フレーズではなく、Turkeyが次の作戦を考えるための言葉になっています。
What if …? は、まだ起きていないことを想像するときに使えます。物語を読みながら「次は何に変装する?」と予想するときにもぴったりです。
子どもと読むなら、
What if he looked like a cow?
「牛みたいだったらどう?」
と、次の変装を予想する遊びにもつなげられます。
look like …|「〜のように見える」
変装の絵本だけあって、look like … も物語そのものとつながっています。
look like … は「〜のように見える」「〜に似ている」。
ここで面白いのが、最後のalmostです。
「ほとんどね」というところ。
Turkey本人はかなりうまく変装したつもり。でも、よく見ると何かが違う。
その「惜しい!」感じが、毎回の笑いにつながっています。
look like + 名詞 で「〜のように見える」「〜に似ている」。絵を見ながら人物や動物の見た目を話すときにも使いやすい表現です。
動物に合わせて英語まで変わる言葉遊び
『Turkey Trouble』で特に面白いのが、変装した動物に合わせてセリフにも言葉遊びが入るところ。
馬に変装すると、
horse around は「ふざける」「騒ぐ」という表現です。
牛の場面では、
Holy cow! は、驚いたときの「うわっ!」「びっくり!」のような言い方。
そして豚に変装すると、
ham は豚肉だけでなく、くだけた表現では「大げさにおどける人」のような意味でも使われます。
馬になればhorse、牛ならcow、豚ならham。
変装する動物と英語の表現がセットになっているんですね。
全部の表現を覚えようとしなくても大丈夫。「また動物の言葉が入ってる!」と見つけながら読むだけでも、この絵本の言葉遊びが見えてきます。
最後まで効いている “gobble”
Turkeyは変装を見破られるたびに、
と不満そうにつぶやきます。
これは七面鳥の鳴き声。
ところが最後には、
gobble up は「がつがつ食べる」「ぺろりと食べる」。
ずっと聞いてきたTurkeyの鳴き声gobbleが、最後は「食べる」という意味で出てくる。
ここ、なかなかうまいですよね。
物語のオチと英語の言葉遊びが一緒になっています。
gobble は七面鳥の鳴き声を表す言葉として使われる一方、動詞では「がつがつ食べる」という意味でも使われます。この二つを最後の場面で重ねているところが、この作品らしい言葉遊びです。
Turkeyの最後の変装は?
Roosterに変装しようとしたTurkeyでしたが、思わぬ事実に気づきます。
Turkeyが見つからなければ、
「じゃあroosterを食べようか」
という話になってしまったのです。
それではRoosterが危ない。
必死に辺りを見回したTurkeyは、最後のアイデアを思いつきます。
そして玄関で、
Turkeyが選んだのは、ピザの配達人への変装。
動物になろうとして何度も失敗したTurkeyが、最後にはまったく違う方向へ発想を変える。
この展開、子どもと一緒に読むとかなり盛り上がりそうです。
親子で「どこが違う?」を探してみよう
変装がばれる理由も、毎回違います。
Too skinny.
Too clean.
Too brown.
細すぎる。
きれいすぎる。
茶色すぎる。
絵を見ながら、
「馬とTurkeyはどこが違う?」
「牛になるには何が足りない?」
「次はどんな変装なら成功しそう?」
と話してみると、形・色・大きさを表す英語にも自然に目が向きます。
正解を当てるというより、Turkeyと一緒に作戦会議をしているように読むのが、この絵本にはよく合いそうです。
『Turkey Trouble』の読み聞かせ動画
繰り返しの文章や動物の鳴き声、言葉遊びが多い作品なので、音で聞くと英語のリズムも分かりやすくなります。
まとめ
『Turkey Trouble』は、Thanksgivingで食べられたくないTurkeyが、知恵をしぼって次々と変装するお話。
馬、牛、豚、羊、Rooster。
毎回「今度こそ!」と思うのに、少しだけ違ってばれてしまう。その繰り返しだけでも十分楽しいのですが、英語を見るとさらに面白い仕掛けが隠れています。
What if …?、look like …、動物を使った言葉遊び、そして最後のgobble up。
物語と英語がちゃんとつながっている一冊です。
Thanksgivingの時期に読むのはもちろん、「次はどうする?」と予想しながら読む絵本として楽しむのもよさそうですね。