お姫さまを見分けるために、ベッドの下にえんどう豆を一粒。
それだけで本物かどうかわかるなんて、ちょっと不思議ですよね。
『The Princess and the Pea(おひめさまとえんどうまめ)』は、アンデルセンの有名な昔話。お姫さまを探す王子さまと、ある嵐の夜にお城へやってきた女性のお話です。
今回紹介するのは、Rachel Isadora(レイチェル・イサドラ)がアフリカを舞台に描いた英語絵本。色鮮やかな衣装や模様も印象的で、よく知っている昔話がまた違った雰囲気で楽しめます。
「本当に豆がわかったのかな?」
そんな話をしながら、親子でページをめくりたくなる一冊です。
『The Princess and the Pea』の基本情報とあらすじ
| 英語タイトル | The Princess and the Pea |
|---|---|
| 日本語タイトル | おひめさまとえんどうまめ |
| 原作 | Hans Christian Andersen |
| 再話・イラスト | Rachel Isadora |
| 出版社 | Puffin Books |
| ページ数 | 32ページ |
| 対象年齢 | 4〜8歳(出版社目安) |
昔々、あるところに、本物のお姫さまと結婚したい王子さまがいました。
王子さまは世界中を旅して、たくさんのお姫さまに出会います。でも、どこかしっくりきません。
結局、結婚相手を見つけられないまま、がっかりしてお城へ戻ってきました。
そんなある晩、激しい嵐の中、お城の門をたたく音がします。
外に立っていたのは、雨と風でびしょ濡れになった女性。
その女性は、自分は本物のお姫さまだと言うのです。
そこで王妃さまが考えたのは、ちょっと変わった方法でした。
ベッドにえんどう豆を一粒置き、その上に20枚のマットレス、さらに20枚の羽毛布団を重ねたのです。
こんなに重ねたら、小さな豆なんて気づかない気がしますよね。
ところが翌朝、お姫さまに寝心地を尋ねると、思いがけない返事が返ってきます。
「何か硬いものが当たって、ひと晩中よく眠れなかったの」
その言葉を聞いて、王子さまたちは彼女こそ本物のお姫さまだと確信します。
なんとも大胆な見分け方。でも、そこがこの昔話の面白いところですね。
アフリカを舞台にした絵の楽しさ
Rachel Isadora版では、衣装や建物、寝具などに色鮮やかな模様が描かれています。
なかでも見てほしいのは、何枚も重ねられたマットレスと羽毛布団。柄の違う布が積み重なっていく様子は、それだけでも楽しい場面です。
王子さまが旅の途中で出会うお姫さまたちの姿にも注目。アフリカの言葉によるあいさつも登場し、昔話に新しい彩りを添えています。
『The Princess and the Pea』で楽しむ英語表現
この絵本には、王子さまがお姫さまを探す場面や、眠れなかった夜の出来事を伝える場面など、物語と一緒に覚えられる英語が登場します。
ここでは、特に印象的な2つの表現を見ていきましょう。
「本物の」という意味を表す real
「王子さまは、本物のお姫さまと結婚したいと思っていました」
ここで使われている real は、「本物の」という意味。
real princess で「本物のお姫さま」という表現になります。
real は、見せかけではなく「本当の」「実際の」ということを表す言葉です。
物語の王子さまは、出会った女性が本物のお姫さまかどうか、なかなか見分けられません。
でも、そもそも「本物のお姫さま」って何なのでしょう?
そんな疑問まで浮かんでくるところが、このお話の面白さかもしれません。
「ほとんど眠れなかった」を表す言い方
「ひと晩中、ほとんど目を閉じられませんでした」
お姫さまが、ベッドでの寝心地を聞かれたときの言葉です。
scarcely は「ほとんど〜ない」という意味で、closed my eyes は「目を閉じた」という表現。
合わせると、「ひと晩中、ほとんど眠れなかった」というニュアンスになります。
close my eyes 自体は「目を閉じる」という意味ですが、この場面では眠ることにつながっています。
お姫さまは、ベッドの中に何か硬いものがあって、体が痛くなるほど眠れなかったと話します。
たった一粒のえんどう豆なのに、ここまで眠れないなんて!
英語の意味がわかると、この場面の不思議さもいっそう伝わってきますね。
『The Princess and the Pea』の英語読み聞かせ動画
『The Princess and the Pea』英語の読み聞かせ動画を見る(YouTube)
英語の読み聞かせでは、王子さまがお姫さまを探す場面から、嵐の夜、そして翌朝の驚きまで、お話の流れを追いながら楽しめます。
英語をすべて聞き取れなくても、登場人物の様子や絵の変化を見ながら、何が起きているのか想像できるといいですね。
特に、たくさんのマットレスを重ねる場面。
「まだ重ねるの?」
「こんなに高くなっちゃった!」
そんなふうに、絵を見ながら声をかけるのも楽しそうです。
「どうして王妃さまは豆を使ったのかな?」
「こんなベッドで眠ったら、どんな感じがする?」
小さなえんどう豆が、物語の大切な鍵になるなんて面白いですよね。
お話の最後には、その豆が博物館に飾られたという、ちょっとユーモラスな結末も待っています。
もし博物館でこの豆を見つけたら、子どもたちはどんな反応をするでしょう。
『The Princess and the Pea』は、お姫さまの不思議な話を楽しみながら、絵の細かな部分まで親子で眺めたくなる英語絵本です。
物語を知っている子も、初めて出会う子も、ぜひ一緒に楽しんでみてください。