小麦を植えて、育てて、粉にして、パンを焼く。
『The Little Red Hen(赤いめんどり)』は、そんなパン作りの一部始終を描いた英語の昔話です。
めんどりは、仕事のたびに仲間たちへ「手伝ってくれる?」と声をかけます。でも、返ってくるのはいつも「やらないよ」という返事。
何度も同じやりとりが続くので、次はだれが何と言うのか、子どもも覚えてしまいそうですね。
そして、パンが焼き上がったところで、お話はちょっと面白い展開に。
英語の繰り返しを楽しみながら、登場する動物たちの気持ちも考えてみたくなる一冊です。
『The Little Red Hen』の基本情報とあらすじ
| 英語タイトル | The Little Red Hen |
|---|---|
| 日本語タイトル | 赤いめんどり |
| シリーズ・出版社 | Little Golden Books / Golden Books |
| 著者・イラスト | Golden Books(出版社表記) / J. P. Miller |
| ページ数 | 24ページ |
| 対象年齢 | 3〜7歳(出版社目安) |
ある夏の日、小さな赤いめんどりが小麦をひと粒見つけました。
「これを植えよう!」
そう決めためんどりは、アヒル、ガチョウ、ネコ、ブタに手伝ってもらおうとします。ところが、だれも手伝ってくれません。
仕方なく、めんどりはひとりで小麦を植えます。
やがて麦が大きく育ち、刈り取る時期がやってきました。ここでも仲間たちに声をかけますが、返事はやっぱり同じ。
麦を粉にして、生地をこね、パンを焼くところまで、めんどりは自分で仕事を進めていきます。
そして、とうとうおいしそうなパンが完成!
すると、それまで手伝おうとしなかった動物たちが、今度はそろって「食べたい!」と言い出します。
あれだけ「やらないよ」と言っていたのに、パンを食べるときにはみんな元気いっぱい。子どもたちも「えーっ!」と反応するかもしれませんね。
この場面でめんどりが何と答えるのか。最後のやりとりまで、ぜひ楽しんでほしいお話です。
『The Little Red Hen』で楽しむ英語表現
この絵本の面白さは、何度も登場する短いやりとりにあります。
最初は聞いているだけでも、繰り返すうちに英語のリズムが耳に残ってきます。登場人物によって声を変えて読むのも楽しそうです。
手伝ってほしいときのお願いと返事
“Not I,” said the duck.
「この小麦を植えるのを手伝ってくれる?」
めんどりがお願いすると、アヒルは「わたしはやらないよ」と答えます。
Will you help me …? は、相手に「〜するのを手伝ってくれる?」とお願いする言い方です。
help me の後ろに動詞を続けると、何を手伝ってほしいのか伝えられます。
一方、Not I は「わたしはやらない」という意味。今の普段の会話では Not me. のほうが一般的ですが、この昔話では繰り返される返事として印象に残ります。
登場する動物が変わっても、返事は同じ。途中から子どもに返事の部分を言ってもらうのも、楽しそうですね。
「自分でやるよ」という気持ち
And she did.
「それなら、自分で植えるわ」
めんどりはそう言って、本当にひとりで小麦を植えます。
myself は、ここでは「自分で」という意味です。
だれも手伝ってくれないので、めんどりは自分で仕事をすることに決めます。
そして続く And she did. は、「そして、そのとおりにした」という短い一文。
この言葉も物語の中で繰り返し登場します。
「自分でやる」と言ったら、ちゃんとやり遂げる。短い英語なのに、めんどりの頑張りがよく伝わってくるところですね。
『The Little Red Hen』の英語読み聞かせ動画
Brightly Storytimeによる英語の読み聞かせ動画です。
The Little Red Hen|英語の読み聞かせ動画を見る(YouTube)
絵本のページを見ながら朗読を聞けるので、動物たちの様子を追いながら英語を楽しめます。
特に聞いてほしいのは、めんどりが仲間たちに手伝いを頼む場面。
同じような会話が何度も出てくるので、英語がまだよくわからない子も、繰り返しの音からお話の流れをつかみやすそうです。
何度か聞いた後なら、動物たちの返事を一緒に言ってみてもいいですね。
「どうしてみんな手伝わなかったのかな?」
「自分がめんどりだったら、どうする?」
パンを作るところでは黙っていたのに、食べるときには元気になる仲間たち。ちょっと笑ってしまうけれど、めんどりの気持ちを考えると、また違った見方もできそうです。
「手伝わなかったから、食べられなくても仕方ない」で終わらせず、子どもがどう感じたのか聞いてみるのも面白いですね。
小麦ひと粒から始まった、赤いめんどりのパン作り。
同じ言葉の繰り返しを楽しみながら、働くことや助け合うことについても、親子で自然に会話が広がる絵本です。