こんにちは!
お子さんと一緒に英語絵本を読むとき、「これで発音あってるかな?」「なんだか勉強みたいで、楽しんでくれてるかな?」なんて、ふと不安になることはありませんか?
僕もそうでした。「フォニックス」という言葉を聞いて、なんだか難しそう…なんて身構えてしまったり。でも、子どもには英語を楽しいものだって感じてほしい。その気持ち、すごくよく分かります。
今日は、そんなふうにちょっぴり難しく考えがちな英語学習のイメージを、ガラッと変えてくれるかもしれない、とっても軽快で楽しい一冊をご紹介させてください。赤い小屋で始まる、わくわくするDIYのお話です。
ここでは『Ted’s Shed』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
お話のあらすじ
主人公は、赤色がだーいすきなクマのテッド。テッドが持っている小屋(shed)も、もちろん真っ赤です。
ある日、テッドは自分のベッドをその赤い小屋に運び込みます。友達のフレッドが「何してるの?」と聞いても、テッドは「見ててのお楽しみ!」と答えるだけ。
テッドは道具箱からノコギリを取り出すと、大きな丸太をギコギコと切り始めます。子犬やネズミたちも集まってきて、「いったい何が始まるんだろう?」と興味津々。テッドと仲間たちは、太陽の下で汗を流しながら、夢中で作業を続けます。
さて、テッドがみんなを巻き込んで作っていたものとは、いったい何だったのでしょうか?彼の clever plan(賢い計画)の結末は、ぜひ絵本で確かめてみてくださいね。
英語学習のポイント
この絵本は、「Ted」「red」「shed」「bed」のように「ed」の響きが何度も出てくる、フォニックスを意識した作りになっています。でも、それを「お勉強」と感じさせないのが、この絵本のすごいところです。
まるで歌を口ずさむように、リズミカルな言葉遊びを楽しんでいるうちに、自然と英語の音のルールに親しむことができます。
ここでは、そんな物語の中から、日常会話でも使える便利なフレーズを2つほどピックアップしてみました。
Wait and see.
これは、物語の中でテッドが何度も使う決め台詞のようなフレーズです。日本語にすると「まあ、見てて」「見てのお楽しみだよ」といったニュアンスになります。
サプライズを準備している時や、結果が分かるまで秘密にしておきたい時にぴったりの表現ですね。
(例文)
A: “What did you get me for my birthday?” (誕生日に何を買ってくれたの?)
B: “Hehe, wait and see!” (ふふふ、見てのお楽しみだよ!)
What are you up to?
子犬のパップがテッドに尋ねるこの一言。「何をしているの?」という意味ですが、”What are you doing?” よりも少しくだけた、親しい間柄で使われることが多い表現です。「何か面白いことしてる?」「何を企んでるの?」といった、ちょっとワクワクした気持ちが含まれることもあります。
(例文)
(子どもが部屋で静かに何かしている時に)
“You’re so quiet in there. What are you up to?” (すごく静かね。何してるの?)
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
Meet Ted. Ted likes red.
テッドをみて。テッドは赤が好きです。
Even Ted’s shed is a red shed.
テッドの小屋も赤い小屋です。
Today, Ted’s bed goes into the shed.
今日、テッドのベットが小屋に入ります。
“What are you doing, Ted?” ask Fred.
「テッド、何してるの?」 フレッドは尋ねました。
“Wait and see,” says Ted.
「待って見てください」とテッドは言います。
Up on his stool, Ted gets down his tools.
椅子の上にのり、テッドは彼の道具をおろします。
He puts in a paw, and pulls out a saw.
彼は足を置き、のこぎりを引き出します。
Ted looks at his drawing.
テッドは、彼の図面を見ます。
It’s time to start sawing.
のこぎりを始める時間です。
Ted saws into a big, round log.
テッドは大きな丸太にのこぎりを入れた。
“What are you up to?” asks Pup the dog.
「何をしようとしているの?」子犬が尋ねた。
“Wait and see,” says Ted.
「待って見てください」とテッドは言います。
He saws off a big, round slice.
彼は大きな丸いスライスを切り取った。
“This wood is good. This slice is nice.”
「この木はいいです。このスライスはいいです。」
Now Ted saws off slice after slice.
テッドはスライスをつぎつぎ切り落としています。
Look who’s watching – a pair of mice!
誰が見ているのか見てください – ペアのねずみ!
Next, Ted hunts for his jar of nails.
次に、テッドはクギのツボを探します。
The jar is empty…
ツボは空です。。
…apart from a snail.
..カタツムリとは別に
Look, the mice have the nails in their tails!
みて、ねずみがしっぽの中にクギを持っています!
Ted and his team work on in the Sun.
テッドと彼のチームは太陽のもとで仕事をしています。
They huff..
彼らは息をきらし、
..and they puff..
そしてひと吹きして、
..but it’s lots of fun!
しかしそれはたくさんの楽しみです!
Fred and Pop ask, “What’s this all about?”
フレッドとポップは訪ねます「これはいったい何?」
“Just wait and see!” the others shout.
「ただ待ってみてて!」その他は叫びます。
Did you spot Ted’s clever plan?
あなたは、テッドの賢い計画を見つけましたか?
His red shed is now at Caravan!
彼の赤い小屋は今キャラバンです!
最後に:楽しむ気持ちが、いちばんの才能
というわけで、今回はフォニックスが楽しく学べる絵本『Ted’s Shed』をご紹介しました。
「英語を学ばせなきゃ」と考えると、親も子も、なんだか少し窮屈な気持ちになってしまうかもしれません。でも、テッドが夢中で自分の作りたいものに向かっていくように、子ども自身が「楽しい!」と感じる気持ちこそが、何よりの原動力になるんじゃないかな、と思うんです。
この絵本が、英語やフォニックスへの入り口であることはもちろんですが、それ以上に、親子で物語の世界に浸って、ただただ「楽しいね」と笑い合う時間を作ってくれる一冊です。まずは難しいことを考えずに、テッドと一緒にものづくりのワクワク感を味わってみませんか。