Halloweenが終わったHoliday Hill Farm。
次にやってくるのは、Thanksgivingです。
でもSpookleyには、ひとつ気になることがありました。
Thanksgivingは、家族が集まって、お互いがいることに感謝する日。
それを聞いたSpookleyは、少し寂しくなってしまいます。
「ぼくには家族がいないんだ」
しかも、自分はたったひとつの四角いかぼちゃ。
同じ姿をした仲間もいません。
『Spookley the Square Pumpkin: A Family To Be Thankful For』は、そんなSpookleyが庭を歩きながら、自分の居場所を探していく物語です。
「家族って、誰のことなんだろう?」
読み終わるころには、Spookleyと一緒に少し考えてみたくなります。
絵本の基本情報
| タイトル | Spookley the Square Pumpkin, A Family To Be Thankful For |
|---|---|
| 著者 | Joe Troiano |
| 出版社 | Holiday Hill Enterprises, LLC |
| 出版年 | 2012年 |
| ページ数 | 23ページ |
| テーマ | Thanksgiving・家族・居場所・感謝 |
ハロウィーンのかぼちゃとして知られるSpookleyですが、今回のお話はHalloweenのあとから始まります。
テーマはThanksgiving。
家族と過ごす休日について知ったことが、Spookleyの小さな旅のきっかけになります。
Thanksgivingなのに、Spookleyは少し寂しい
SpookleyはJack the Scarecrowから、Thanksgivingについて教えてもらいます。
家族が集まり、一緒にいられることへ感謝する日。
そこでSpookleyは、自分のことを考え始めます。
自分には家族がいない。
自分と同じ四角いかぼちゃもいない。
そして、「ぼくにも家族と、自分の居場所があったらいいのにな」と考えます。
ここ、ちょっと胸に残りますよね。
誰かと違うことそのものより、
「自分はどこに belong するんだろう(自分の居場所はどこなんだろう)」
という気持ちのほうが、この場面では大きいのかもしれません。
野菜たちは何度も「一緒に過ごそう」と誘ってくれる
Spookleyは、何か感謝できるものを探して庭を歩いていきます。
そこで出会うのが、peas、corn、carrot、squash、pepper、bean、eggplant、onion、potatoなど、庭の仲間たち。
みんなSpookleyに声をかけます。
「一緒にThanksgivingを過ごそう」
「一緒に遊ぼう」
Spookleyはpeaでもcarrotでもbeanでもありません。
それでも、みんなはこんなふうに迎えてくれます。
「仲間みたいに一緒に過ごすよ」
でも、そのときのSpookleyはまだ立ち止まりません。
「自分には何があるんだろう」
その答えを探して、さらに先へ進んでいきます。
この絵本で注目したい英語
something to be thankful for
物語の中で何度も出てくるのが、thankful。
something to be thankful for は、「感謝できること」「ありがたいと思えるもの」という感じです。
Spookleyは、自分にもそんなものがあるのかを探しながら歩きます。
Thanksgivingをテーマにした絵本だからこそ、この言葉が物語の中心にあるんですよね。
単語だけで thankful = 感謝している と覚えるより、「Spookleyは何にthankfulになるんだろう?」と考えながら読むほうが、ずっと意味が残りそうです。
thankful は「ありがたいと思っている」「感謝している」という意味。be thankful for … で、「〜に感謝する」という形でもよく使います。
belong|自分の居場所を表す言葉
Spookleyが願っているのは、家族と、自分がいられる場所。
ここで大切になるのが belong です。
belong には「所属する」という意味がありますが、この物語では、
「自分がいていい場所」「自分の居場所がある」
という感覚で読むと分かりやすいでしょう。
belong は、人や物が「ある場所やグループに属している」という意味。この物語では、Spookleyが「自分はどこに属しているんだろう」と、自分の居場所を探す気持ちにつながっています。
We’ll treat you like one.
Spookleyはpeaでもcarrotでもbeanでもありません。
でも、「そんなことは関係ないよ」という感じで、庭のみんなは迎えてくれます。
like one の one は、その場面に出てくる仲間を指しています。
短い表現ですが、この物語ではかなり大事な一言ですね。
treat は、ここでは「〜として扱う」「〜に接する」という意味。We’ll treat you like one. には、「同じ仲間として接するよ」という気持ちが込められています。
ひとりになって、初めて見えてきたもの
庭をどんどん進んだSpookleyは、ついに行きすぎてしまいます。
次の列はもうありません。
気がつけば、ひとり。
迷子になり、怖くなったSpookleyは助けを呼びます。
すると、その声を聞いたpotatoからonionへ。
onionからeggplantへ。
bean、pepper、squash、carrot、corn、tomato、peasへと、知らせが次々に伝わっていきます。
最後にはJackにも届き、みんながSpookleyを助けにやってきます。
ずっと「家族がいない」と思っていたSpookleyのところへ、庭のみんなが一斉にやってきます。
この場面、絵本で見ると盛り上がりそうですよね。
「友だち以上だった」と気づくSpookley
助けに来てくれた仲間たちを見て、Spookleyはようやく気づきます。
みんなは、ただの友だちではなかった。
They were his family.
Spookleyが探していたものは、ずっと近くにありました。
同じ姿をしているから家族。
同じ種類だから家族。
そういう話ではないんですよね。
自分を心配して、助けに来てくれる人たち。
一緒に過ごそうと声をかけてくれる仲間たち。
Spookleyにとっては、そんなみんなが家族だった。
ここ、いいですよね。
家族の形は、みんな同じじゃない
物語の最後には、こんな考え方が出てきます。
家族の形は、どれも同じではない。
この作品では、それを難しい説明ではなく、Spookleyと庭の仲間たちの姿から見せてくれます。
「Spookleyは最初、どうして家族がいないと思ったんだろう?」
「最後には、誰が家族になった?」
答えをひとつに決めるというより、絵本を見ながら一緒に考えられるテーマです。
読み聞かせ動画で楽しもう
読み聞かせ動画はこちらです。
聞くときは、Spookleyが庭を歩いていく場面の繰り返しにも注目してみてください。
いろいろな野菜が順番に登場するので、英語の音を聞くだけでもリズムが感じられそうです。
まとめ|Spookleyが見つけた「家族」
『Spookley the Square Pumpkin: A Family To Be Thankful For』は、自分には家族がいないと思っていたSpookleyが、本当の居場所に気づいていく物語です。
庭を歩いているあいだ、仲間たちは何度も声をかけてくれていました。
そして本当に困ったときには、みんなが助けに来てくれる。
Spookleyが探していた家族は、最初からすぐそばにいたんですよね。
Thanksgivingの季節に読むのはもちろん、
「家族ってなんだろう」
「自分の居場所ってどこだろう」
そんなことを親子で話してみたいときにも、心に残りそうな一冊です。