Big WitchとLittle Witchが、おいしいシチューを作っています。
材料は、shark fins、snake skins、spider silk…。
聞いただけでも、なかなか魔女らしいメニューですよね。
シチューができあがると、Big Witchが言います。
「友だちを夕食に呼ぼう!」
ところが、それを聞いていたSkeletonは大慌て。
「ぼくを夕食にするつもりだ!」
そう思い込んで逃げ出してしまいます。
『Skeleton for Dinner』は、英語のちょっとした勘違いから騒動が始まる、ハロウィーンらしいユーモア絵本。
SkeletonだけでなくGhostやGhoulまで逃げ始め、Little Witchは「みんなどこへ行ったの?」と困り果てます。
怖そうな登場人物ばかりなのに、お話はどこかかわいい。
そして最後には、英語ならではの「あ、そういう意味だったのか!」が待っています。
絵本の基本情報
| タイトル | Skeleton for Dinner |
|---|---|
| 著者 | Margery Cuyler |
| イラスト | Will Terry |
| 出版社 | Albert Whitman & Company |
| ページ数 | 32ページ |
| 対象年齢 | 4〜8歳 |
この本は、ハロウィーンの怖いキャラクターを使いながらも、本気で怖がらせるタイプではありません。
Skeleton、Ghost、Ghoul、Witch。
名前だけ並べるとかなり怪しいメンバーですが、やっていることは「勘違いして逃げる」「友だちが見つからなくて泣く」「最後はみんなでシチューを食べる」。
このギャップが楽しいんですよね。
『Skeleton for Dinner』のあらすじ
ある日、Big WitchとLittle Witchはシチューを作ることにします。
お気に入りの材料を鍋へ入れ、味見をすると大成功。
そこでBig Witchは、友だちも呼んで一緒に食べようと考えます。
Little Witchが招待する相手を書き始めると、Big Witchはこう言いました。
ちょうどそのころ、Skeletonが丘を登ってきます。
Little Witchのリストを見つけ、Big Witchの言葉まで聞いてしまったSkeleton。
「ぼくを食べるつもりなんだ!」
すっかりそう思い込んでしまいます。
SkeletonはGhostのところへ走り、魔女たちが自分たちを食べようとしていると伝えます。
Ghostもびっくり。
途中で会ったGhoulにも話が伝わり、3人は森の中へ隠れてしまいます。
ところがLittle Witchのほうは、そんなことになっているとは知りません。
Skeletonの家にもGhostの家にもGhoulのところにも誰もいない。
せっかくのパーティーなのに友だちが見つからず、とうとう泣き出してしまいます。
そこで登場するのがCrow。
どうやら、何が起きたのか気づいたようです。
勘違いの原因は “have Skeleton for dinner”
この絵本で一番面白いのが、Skeletonの勘違い。
Skeletonには、「Skeletonを夕食として食べる」ように聞こえてしまいます。
だから逃げたんですね。
でもBig Witchが言いたかったのは、「Skeletonを夕食に招こう」という意味。
英語の have someone for dinner には、「誰かを夕食に招く」という使い方があります。
Skeletonは、その意味を取り違えてしまったわけです。
have someone for dinner は「誰かを夕食に招く」という表現。ところが Skeleton for dinner だけを見ると、「夕食はSkeleton!?」とも受け取れてしまいます。この二重の意味が物語そのものを動かしています。
ここ、英語で読むからこそ面白いところですよね。
日本語に最初からきれいに訳してしまうと、Skeletonがどうしてあれほど慌てたのかが見えにくくなります。
もうひとつ覚えたい “look forward to …”
Little Witchは、友だちが見つからないと知ってがっかりします。
look forward to … は、「〜を楽しみにしている」という、とてもよく使う表現です。
Little Witchは、みんなとのパーティーを楽しみにしていたんですよね。
だから誰も見つからなかったとき、本当に悲しくなってしまいます。
look forward to … は、これから起こることを楽しみに待っているときに使います。
練習例文:
I’m looking forward to Halloween.
「ハロウィーンを楽しみにしています」
clickety-clacking、jingle-jangled!音も楽しい
この絵本、声に出して読むとさらに面白そうです。
Skeletonが歩くと、
clickety-clacking
慌てて逃げる場面では、
rat-a-tatted
そして、
jingle-jangled
骨がカタカタ、ガチャガチャ動いている感じが伝わってきます。
意味を一語ずつ日本語にするより、まずは音をそのまま楽しみたいところ。Skeletonになったつもりで「clickety-clacking!」と声に出したら、子どもも真似したくなりそうですね。
ハロウィーン絵本らしい不気味さはありつつ、怖さより楽しさのほうが前に出ています。
Crowがやっと誤解を解いてくれる
森へ逃げ込んだSkeletonたちを見つけたCrow。
SkeletonはCrowにも、魔女たちは自分たちを食べるつもりなんだと話します。
そこでCrowが説明します。
「夕食に招待するってことだよ」
Skeletonはようやく、自分の勘違いに気づきます。
そして意味が分かった途端、「それなら話が違う。お腹すいた、行こう!」となる。
あれだけ必死に逃げていたのに。
ここ、いいですよね。
「Skeletonはどうして逃げちゃったのかな?」
「魔女は本当は何をしたかった?」
意味が分かったあとに最初の場面へ戻ってみると、もう一度笑えそうです。
最後はみんなでDinner
誤解が解けたSkeleton、Ghost、Ghoulは、魔女たちのところへ向かいます。
途中でpoison ivyまで摘んで、お土産としてシチューへ。
みんなが到着すると、Big WitchとLittle Witchは大喜び。
そして、ようやく本当の意味でみんな一緒のdinnerです。
Skeletonもシチューを見て、「おいしそう!」。
ただしSkeletonには、ひとつ問題がありました。
「お腹があったらよかったのにな」
骨だけですからね。
最後までちゃんとSkeletonらしいオチになっています。
読み聞かせ動画で楽しもう
読み聞かせ動画はこちらです。
この絵本は、Skeletonの骨の音やGhostの叫び声など、声に出すと楽しそうな場面がたくさんあります。
最初は物語をそのまま聞く。
次はSkeletonがどうして逃げたのか考えてみる。
そしてもう一度、
have Skeleton for dinner
を聞いてみる。
意味が分かってから聞くと、最初とは違って聞こえてきそうですね。
まとめ|英語の勘違いが楽しいハロウィーン絵本
『Skeleton for Dinner』は、Skeletonの勘違いから始まる、ちょっと不気味でかなり愉快なハロウィーン絵本。
Skeleton、Ghost、Ghoul、Witchと、ハロウィーンらしいキャラクターがそろっています。
でも物語の中心にあるのは、
have someone for dinner
という英語の言葉遊び。
「夕食に招かれた」のに、「夕食にされる」と思って逃げ出してしまうSkeleton。
その意味に気づいたとき、子どもも一緒に「あ!」となれそうです。
怖すぎるハロウィーン絵本はまだちょっと苦手。
でもSkeletonやGhostのお話は楽しみたい。
そんな子にも読みやすそうな一冊ですね。