日本語版『ゆっくりがいっぱい!』の原書で英語に触れる。絵本『Slowly, Slowly...』の美しい表現

日本語版『ゆっくりがいっぱい!』の原書で英語に触れる。絵本『Slowly, Slowly…』の美しい表現

『ゆっくりがいっぱい!』という日本語の絵本をご存じでしょうか。エリック・カール作の、ナマケモノが主人公のこの絵本は、うちの子も小さい頃にとてもお気に入りの一冊でした。「ゆっくり、ゆっくり……」と何度も繰り返されるフレーズに、子どもがニコニコしながら声を合わせていたのを覚えています。

あの柔らかい日本語の響きも素敵ですが、実は原書の英語には、翻訳だけでは味わいきれない独特のリズムと美しさがあるんです。”Slowly, slowly, slowly”という言葉が何度も重なる心地よさや、ナマケモノが自分自身を表現するときに使う英単語の豊かさは、原文でこそ感じられるものだと思います。

「子どもと一緒に英語の絵本を読んでみたいけれど、何から始めたらいいかわからない」という方にも、この絵本はぴったりですよ。繰り返しのフレーズが多く、ゆったりとしたテンポで物語が進むので、英語絵本の入門としても読みやすい一冊です。

ここでは “Slowly, Slowly, Slowly,” said the Sloth の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

絵本『”Slowly, Slowly, Slowly,” said the Sloth』の基本情報

タイトル“Slowly, Slowly, Slowly,” said the Sloth
著者・イラストEric Carle(エリック・カール)
出版社Puffin Books
対象年齢(目安)3歳〜7歳

あらすじ

アマゾンの熱帯雨林に住む一匹のナマケモノ。木の枝をゆっくり這い、ゆっくり葉っぱを食べ、ゆっくり眠り、ゆっくり目を覚まします。一日中、一晩中、雨が降っても――ナマケモノはずっと木に逆さまにぶら下がっています。

そんなナマケモノに、ジャングルの動物たちは次々と声をかけます。「なぜそんなにゆっくりなの?」「なぜそんなに静かなの?」「なぜそんなに退屈なの?」けれど、ナマケモノは何も答えません。

相手をしてくれたジャガーに「なぜそんなに怠け者なの?」と聞かれたとき、ナマケモノは長い長い時間をかけて考え、ついに口を開きます。その答えは、忙しい毎日を送る私たち大人の心にも、じんわりと響くものですよ。

英語学習のポイント

繰り返しのフレーズで英語のリズムが自然に身につく

この絵本の最大の特徴は、”Slowly, slowly, slowly”というフレーズが何度も繰り返されることです。原書では、この3回の繰り返しが独特の心地よいリズムを作り出しています。

  • “Slowly, slowly, slowly, a sloth crawled along a branch of a tree.”(ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、一匹のナマケモノが木の枝を這っていきました。)
  • “Slowly, slowly, slowly, the sloth ate a leaf.”(ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、ナマケモノは葉っぱを食べました。)
  • “Slowly, slowly, slowly, the sloth fell asleep.”(ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、ナマケモノは眠りにつきました。)

日本語版では「ゆっくり」と訳されていますが、英語の “slowly” には独特の柔らかい音の響きがありますよね。お子さんと一緒に “Slowly, slowly, slowly…” とゆったり声に出して読むだけで、英語のリズム感が自然と育まれていきますよ。

動物たちの質問文で疑問形を学べる

物語の中盤では、ジャングルの動物たちがナマケモノに次々と質問します。この部分は、英語の疑問文(”Why are you so…?”)の形を自然に覚えるのにとても良い教材になっています。

  • “Why are you so slow?”(どうしてそんなにゆっくりなの?)
  • “Why are you so quiet?”(どうしてそんなに静かなの?)
  • “Why are you so boring?”(どうしてそんなに退屈なの?)
  • “Why are you so lazy?”(どうしてそんなに怠け者なの?)

“Why are you so + 形容詞?” というパターンが繰り返されるので、親子の会話でもすぐに使えますね。「Why are you so sleepy?(どうしてそんなに眠いの?)」「Why are you so happy?(どうしてそんなにうれしいの?)」など、日常生活の中でアレンジしてみると楽しいですよ。

ナマケモノの答えに詰まった形容詞の宝庫

この絵本のクライマックスで、ナマケモノが自分自身を表現する場面は、原書ならではの圧巻の見どころです。日本語版でも十分に伝わりますが、原文の英語で読むと、その言葉の豊かさに驚かされます。

  • lackadaisical, languid, stoic, impassive, sluggish, lethargic, placid, calm, mellow, laid-back…

これだけの形容詞がかたまりとなって並ぶ光景は、まさに原書でしか体験できない醍醐味です。お子さんにはまだ難しい単語も含まれていますが、「ナマケモノは自分のことをこんなにたくさんの言葉で表現しているんだよ」と伝えてあげると、英語の奥深さに興味を持つきっかけになるかもしれませんね。

読み聞かせ動画

日本語訳(全文)

Slowly, slowly, slowly, said the sloth.

「ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり」とナマケモノは言いました。

Slowly, slowly, slowly, a sloth crawled along a branch of a tree.

ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、一匹のナマケモノが木の枝を這っていきました。

Slowly, slowly, slowly, the sloth ate a leaf.

ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、ナマケモノは葉っぱを食べました。

Slowly, slowly, slowly, the sloth fell asleep.

ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、ナマケモノは眠りにつきました。

Slowly, slowly, slowly, the sloth woke up.

ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、ナマケモノは目を覚ましました。

All day long, the sloth hung upside down in the tree.

一日中、ナマケモノは木に逆さまにぶら下がっていました。

All night long, the sloth hung upside down in the tree.

一晩中、ナマケモノは木に逆さまにぶら下がっていました。

Even when it rained, the sloth hung upside down in the tree.

雨が降った時でさえ、ナマケモノは木に逆さまにぶら下がっていました。

“Why are you so slow?” the Howler Monkey asked one day.

「どうしてそんなにゆっくりなの?」ある日、ホエザルが尋ねました。

But the sloth didn’t answer.

けれど、ナマケモノは答えませんでした。

“Why are you so quiet?” the Cayman asked.

「どうしてそんなに静かなの?」カイマンが尋ねました。

But the sloth didn’t answer.

けれど、ナマケモノは答えませんでした。

“Why are you so boring?” the Anteater asked.

「どうしてそんなに退屈なの?」アリクイが尋ねました。

But the sloth didn’t answer.

けれど、ナマケモノは答えませんでした。

“Tell me,” said the Jaguar, “why are you so lazy?”

「教えておくれ」とジャガーが言いました。「どうしてそんなに怠け者なんだい?」

The sloth thought and thought and thought for a long, long, long time.

ナマケモノは長い、長い、長い時間、考えて、考えて、考えました。

Finally, the sloth replied, “It is true that I am slow, quiet, and boring.

ついに、ナマケモノは答えました。「僕がゆっくりで、静かで、退屈だというのは本当だよ。

I am lackadaisical, I dawdle, and I dilly-dally.

僕はのんきで、ぐずぐずしていて、道草ばかり食っている。

I’m also unflappable, languid, stoic, impassive, sluggish, lethargic, placid, calm, mellow, laid-back, and well, slothful.

それに、動じなくて、物だるくて、禁欲的で、感情を見せなくて、のろまで、無気力で、おっとりしていて、穏やかで、円熟していて、のんびりしていて、ええと、ナマケモノらしいんだ。

I’m relaxed and tranquil, and I like to live in peace.

リラックスして落ち着いているし、平和に暮らすのが好きなんだ。

But I’m not lazy.”

けれど、僕は怠け者じゃないよ」

Then the sloth yawned and said, “That’s just how I am.

それからナマケモノはあくびをして言いました。「それがまさに僕という人間なんだ。

I like to do things slowly, slowly, slowly.”

何事もゆっくり、ゆっくり、ゆっくりやるのが好きなのさ」

まとめ

日本語版『ゆっくりがいっぱい!』で出会ったナマケモノの物語を、原書の英語で読み直してみると、新しい発見がたくさんありますよ。

“Slowly, slowly, slowly” というフレーズの柔らかいリズム。”Why are you so…?” と畳みかけるように質問する動物たちのテンポ。そして何より、ナマケモノが自分自身を表現するときに並べるたくさんの形容詞――lackadaisical, languid, placid, mellow――これらの言葉一つひとつに込められたニュアンスは、原書ならではの味わいです。

エリック・カールの色鮮やかなコラージュアートとともに、お子さんと一緒に「ゆっくり、ゆっくり」のペースで英語に触れてみてはいかがでしょうか。忙しい日々の中で、この絵本のように「ゆっくり」することの大切さを、親子で感じてもらえたらうれしいです。原書という新しい扉を開いて、英語絵本の世界をぜひ楽しんでくださいね。



 

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