英語絵本『Scary Scary Halloween』

怖がりさんも大丈夫?英語絵本『Scary Scary Halloween』で感じる、お化けたちの優しい怖さ

こんにちは!

いよいよハロウィンが近づいてきましたね!街中がオレンジ色に染まって、なんだかソワソワ、ワクワクしてくる季節です。でも、「ハロウィンって、お化けやモンスターがちょっと怖いな…」と感じるお子さんもいらっしゃるかもしれません。僕も小さい頃は、お化け屋敷なんて絶対に入れませんでしたから、その気持ち、すごくよくわかります(笑)。

今回は、そんな怖がりさんでもきっと楽しめる、ちょっぴりドキドキ、でも最後はホッと心が温まる英語絵本『Scary Scary Halloween』をご紹介したいと思います。この絵本は、ハロウィンの夜の不思議な雰囲気を、リズムと韻に乗せて、子どもたちの想像力を掻き立ててくれる一冊ですよ。

ここでは『Scary Scary Halloween』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

お話のあらすじ

「外を覗くと、何かがいる…体が震えて、髪が逆立つよ。きっとハロウィンのせいだ!」そんなドキドキするような始まり方をするこの絵本は、ハロウィンの夜の魔法のような雰囲気に一気に引き込んでくれます。

白い骨が暗闇でキラキラ光るスケルトン、影のように漂う幽霊、唸り声をあげる吸血鬼や狼男、ニヤリと笑う魔女たちが次々と登場します。

「目と耳を覆って!悪夢が恐怖の道を歩いているよ、恐ろしいハロウィンの夜に」なんて言葉も出てきて、思わずドキッとしてしまいますよね。

ゴブリンやグレムリンが飛び跳ね、眠ることなくハロウィンを喜んでいる姿も描かれます。

そして物語はクライマックスへ。「雷がゴロゴロ鳴り響く!」「何なの、お母さん?」「シー、いい子。生き物の足音よ…」と、どこかから不気味な足音が聞こえてくるような緊迫した場面に。

「彼は私たちを見つけるかな?」「愛しい子、お母さんにはわからないわ」。そんな会話の後、「トリック・オア・トリート?ハロウィンだよ!僕が今夜、君が見た中で一番怖いもの?」と問いかけられるんです。

しかし、最後に明かされるのは、「彼が怖がらせに来たのは私たちじゃなかった」という、ちょっぴり拍子抜けするような結末。そして静かになった街には、もうモンスターはいません。夜明けまで、街は僕たちのもの。夜の徘徊者たちが影の中を動き回り、「さようなら、また来年のハロウィンまで」と、ハロウィンとの別れを告げます。

この絵本の最後のページで明かされる、ハロウィンの夜の本当の「主役」の正体には、きっと誰もがクスッと笑ってしまうはずですよ。

Scary, Scary Halloween Gift Edition

英語学習のポイント

この絵本には、リズム感の良い表現がたくさん出てきますが、特に日常会話でも使える熟語やイディオムを2つご紹介しますね。

That makes me shiver, spikes my hair.

makes me do something」は、「私に~させる」という意味で、ある状況や出来事が自分に特定の行動や感情を引き起こすときに使います。絵本の中では、何かが「私を震え上がらせ、髪を逆立たせる」と表現されていますね。

例文1: The cold wind makes me shiver. (冷たい風が私を震え上がらせます。)
例文2: Funny stories always make me laugh. (面白い話はいつも私を笑わせます。)

One growls a growl, one howls a howl.

これは同じ単語を名詞と動詞で連続して使う、英語独特の詩的な表現です。「growl a growl」は「唸り声を唸る」、「howl a howl」は「遠吠えを遠吠えする」といった意味合いで、その動作を強調しています。この絵本のように、擬音語を伴う表現でよく見られますよ。

例文1: The dog wagged its wag when it saw its owner. (その犬は飼い主を見るとしっぽを振りました。)
例文2: He often dreams a dream about flying. (彼はよく飛ぶ夢を見ます。)

読み聞かせ動画のご紹介

日本語訳

I pair outside, there’s something there
外に出ると、何かがいる

That makes me shiver, spikes my hair,
それは私を震え上がらせ、私の髪をとがらせます。

It must be Halloween.
きっとハロウィンだ。

A skeleton, with bones so white
骸骨のように真っ白な骨が

They gleam and glimmer in the night,
夜になるとキラキラと光ります。

Has come for Halloween.
ハロウィンにやってきた。

A ghost goes trailing, drifting by
幽霊が後を引いて、漂って行く

With sunken mouth and sunken eye.
沈んだ口と沈んだ目で。

Ghosts rise on Halloween.
ハロウィンにはゴーストが立ち上がる。

 

“Little ones, stay safe inside!
「小さい子は家の中で安全に過ごしてね!

It’s best to stay at home and hide
家で隠れているのが一番です。

On hallowed Halloween.”
神聖なハロウィーンの日には」

A vampire and a werewolf prowl.
吸血鬼と狼男が徘徊します。

One growls a growl, one howls a howl
一人はうなり声を上げ、一人は遠吠えをする

In praise of Halloween.
ハロウィーンを称えて。

Two witchs, grinning witchy grins,
二人の魔女が、魔女のようにニヤニヤしています。

Have pointy hats and pointy chins,
とがった帽子にとがったあご。

They’re here for Halloween.
ハロウィンのために来たのです。

 

“Cover eye and cover ear,
「目を覆い、耳を覆う。

Nightmares walk the streets of fear
悪夢が恐怖の街を歩く

On dreaded Halloween.”
恐怖のハロウィンで」

Goblins, gremlins skip and leap,
ゴブリン、グレムリンは飛び跳ねたり、跳ねたり。

They never rest, they never sleep,
休まない、眠らない。

They’re glad it’s Halloween.
彼らはハロウィンが嬉しい

 

A devil princes, fiery red,
燃えるような赤の悪魔の王子様。

With horns asprouting from his head.
頭から角が生えています。

He knows it’s Halloween.
彼はハロウィンを知っている

 

Thunder, Thunder up above!
雷、雷が上に!

“What is it, mother?” “Shh, my love!
「どうしたの、お母さん?」 「しーっ いい子

It’s just the thump of creature feet,
生き物の足音がします

A creature in a winding sheet.
シーツを巻いたクリーチャーが

His claws are dragging on the floor,
爪が床を引きずっています。

He’s crashing, smashing at the door!”
彼はドアに衝突している!」

 

“Will he find us here, below?”
「彼はこの下で私たちを見つけるだろうか?」

“Shh, my love, I cannot know.”
「愛しい人よ、私にはわからない。」

“Trick or treat? It’s Halloween!
「トリック・オア・トリート?ハロウィンだよ!

And I the scariest thing you’ve seen?
あなたが見た中で、私が一番怖いもの?

Tonight? On Halloween?”
今晩?ハロウィンで?」

 

“He didn’t see us, didn’t care.
「彼は私たちを見ていないし、気にもしていませんでした。

We weren’t the ones he’d come to scare
彼が怖がらせに来たのは私達ではありませんでした

This night of Halloween.”
このハロウィーンの夜に」

 

It’s quiet now, the monsters gone,
今は静かで、モンスターもいない。

The streets are ours until the dawn.
夜明けまでストリートは我々のものだ

we’re out, we prowlers of the night
俺たちは出てきた、夜の徘徊者だ

Who snap and snarl and claw and bite.
切れて、唸って、爪を立てて、噛みつく。

We stalk the shadows, dark, unseen…
私たちは影の中を歩き回る 暗い、見えない…

Goodbye ‘til next year, Halloween.
来年までさようなら、ハロウィン。

最後に:怖さの先に見える、ハロウィンの優しい魔法

というわけで、今回は英語絵本『Scary Scary Halloween』をご紹介しました。ハロウィンの夜って、子どもたちにとってはちょっぴり怖いけど、それと同じくらいワクワクする特別な時間ですよね。この絵本は、そんな子どもの素直な気持ちに寄り添いながら、リズムに乗せて英語の楽しさも伝えてくれます。

骨が光るスケルトンや空を漂う幽霊、唸り声をあげる狼男…想像力を掻き立てられる場面がたくさん出てきますが、最後にはクスッと笑えるような、優しいサプライズが待っています。まるで「怖さの先には、楽しい発見があるんだよ」と教えてくれているみたいです。

今年のハロウィンは、この絵本を読み聞かせながら、ちょっぴり怖いけどどこか愛らしいモンスターたちと一緒に、夜の冒険を楽しんでみてはいかがでしょうか。きっと、忘れられない素敵なハロウィンの思い出が作れるはずですよ。