公園や散歩の途中で、急にしゃがみ込む子ども。
何を見ているのかと思ったら、小さなアリやテントウムシだった。そんなこともありますよね。
子どもにとって、足元は立派な冒険の世界です。
『Pete the Cat and the Cool Caterpillar』も、ピートと友だちの虫探しから始まります。
アリ、テントウムシ、クモ。そしてピートが見つけたのは、緑色のあおむし。
家へ連れて帰って観察していると、ある朝、その姿が消えてしまいます。
逃げたのかな?
そこから始まる、あおむしの大きな変化。
虫の英語を覚えるだけでなく、「待つ」「変わる」「最後に送り出す」という物語まで楽しめる一冊です。
絵本の基本情報
| タイトル | Pete the Cat and the Cool Caterpillar |
|---|---|
| 著者・イラスト | James Dean |
| 出版社 | HarperCollins |
| 対象年齢(目安) | 4〜8歳 |
| レベル | I Can Read! Level 1 |
お話のあらすじ
ピートと友だちは、虫を探す「bug safari」へ出発。
アリ塚を作る小さなアリ、ミントの中にいる赤いテントウムシ、ハエを捕まえたクモなど、いろいろな虫を見つけていきます。
そしてピートが植木鉢の中で見つけたのは、緑色のあおむし。
家へ連れて帰り、パパとママに手伝ってもらいながら、大きな瓶に葉っぱや小枝を入れておうちを作ります。
ところが翌朝。
あおむしの姿がありません。
逃げてしまったのかと心配するピートに、パパとママが教えてくれたのがpupa(さなぎ)。
あおむしは消えたのではなく、新しい姿へ変わろうとしていたのです。
友だちが何度も様子を見に来る中、ピートは待ち続けます。
そしてある日、ついにさなぎが動き始めました。
「まだかな?」と待つ時間も物語の一部
この絵本のおもしろいところは、あおむしがチョウになる瞬間だけではありません。
ピートは何度も待ちます。
キャリーが来ても、まだ。
ガスが来ても、まだ。
マーティが来ても、まだ。
同じやり取りが繰り返されることで、「いつ出てくるんだろう」という気持ちが少しずつ大きくなっていきます。
待って、待って、さらに待つ。
変化する瞬間だけでなく、それを待つ時間まで描かれているのがこのお話のいいところ。子どもと虫を育てたことがあると、この「まだかな?」の感覚にも重なります。
絵本に出てくる虫の英語
虫探しから始まるので、身近な虫の名前が自然に登場します。
アリ|ant
最初にキャリーが見つけるのはant。
絵本では、小さな黒いアリがanthill(アリ塚)を作っています。
antと一緒にanthillまで覚えられる場面です。
テントウムシ|ladybug
ガスが見つけるのは、赤いladybug。
日本語では「テントウムシ」ですが、英語ではladybug。
絵本では背中にある斑点も数えているので、虫の名前と数の英語を一緒に楽しめます。
クモ|spider
マーティが見つけるのは大きな黒いspider。
クモが捕まえているfly(ハエ)も登場します。
虫同士の様子まで描かれているので、ただ名前を並べるだけではないのがいいところ。
あおむし|caterpillar
物語の中心になるのがcaterpillar。
ピートは植木鉢の中で緑色のあおむしを見つけます。
そして、このcaterpillarが後半で大きく姿を変えていきます。
さなぎ|pupa
あおむしがいなくなったと思ったピートに、ママが教えてくれる言葉です。
pupaは「さなぎ」。
caterpillar → pupa → butterfly
と並べると、あおむしからチョウへ変わる流れが英語でも見えてきます。
チョウ|butterfly
長い時間待ったあと、さなぎから出てくるのがbutterfly。
頭、足、そしてカラフルな羽。
少しずつ姿が見えてくる場面は、絵を見ながら読むだけでも盛り上がります。
この絵本で注目したい英語
looking for|〜を探している
ピートと友だちが虫探しをしている場面です。
look for ~は「~を探す」。
looking forになると、「今、探している」という意味になります。虫だけでなく、靴やおもちゃなど、家の中でも使いやすい表現です。
ready to ~|〜する準備ができている
チョウになったあと、羽をゆっくり動かす場面。
ready to ~は「~する準備ができている」。
ここでは「飛ぶ準備ができた」という意味です。あおむしだった頃からずっと見てきたので、この短い一文にも大きな変化を感じます。
Time to say goodbye.|さよならを言う時間だね
チョウを公園へ連れて行き、瓶から外へ出してあげる場面。
Time to ~は「~する時間だよ」という表現です。
Time to go.、Time to eat.、Time to go to bed.など、家庭でも使いやすい形。この絵本では、育てたチョウとお別れする少し寂しい場面で使われています。
That tickles.|くすぐったい
瓶から飛び出したチョウが、ピートの鼻にちょこん。
そのときのピートの一言です。
tickleは「くすぐる」。That tickles!なら「くすぐったい!」という自然な表現になります。短く、子どももまねしやすい英語です。
あおむしからチョウになるまでを追ってみよう
虫探しであおむしを発見
ピートたちは、いろいろな虫を探して歩きます。
アリ、テントウムシ、クモ。
そんな中、ピートが植木鉢で見つけたのが緑色のあおむしです。
気に入ったピートは、家へ連れて帰ることに。
ここから観察生活の始まりです。
瓶の中におうちを作る
ママと一緒に大きな瓶を用意し、パパはふたに空気穴を開けます。
中には葉っぱと小枝。
食べ物も、登る場所も準備できました。
虫をただ「見る」だけではなく、世話をするところまで描かれています。
あおむしがいなくなった?
翌朝、ピートが目を覚ますと、あおむしの姿がありません。
「逃げちゃったのかな?」
でもパパとママは、逃げたわけではないと教えてくれます。
あおむしは、新しい姿へ変わろうとしているところ。
ここからピートの長い「待つ時間」が始まります。
ついにカラフルな羽が
ある日、さなぎがピクピクと動き始めます。
みんなが集まって見守る中、さなぎが割れ、まず頭が見え、足が見え、最後にカラフルな2枚の羽。
待ち続けていたあおむしが、美しいチョウになりました。
物語でいちばん大きな変化が見える場面です。
最後は「さよなら」
チョウになったら、ずっと瓶の中に置いておくわけにはいきません。
ピートたちは瓶を公園へ持っていきます。
ふたを開けると、チョウはひらひらと飛び出して、いったんピートの鼻へ。
そして空へ飛んでいきます。
ちょっと寂しいけれど、これで終わりではありません。
最後にピートが言うのは、
「変わるって、なかなかいいね!」
あおむしを見つけたところから始まった物語が、ここできれいにつながります。
読み聞かせ動画
あおむしがさなぎになり、みんなで「まだかな?」と待つ繰り返しは、声で聞くとさらにテンポを感じられます。
ほかのPete the Cat英語絵本も読んでみたい方へ
Pete the Catには、動物や学校、宇宙、季節の行事など、いろいろなテーマの作品があります。
「次はどれを読もう?」と迷ったときは、シリーズのまとめ記事も参考になります。
ねこのピート(Pete the Cat)英語絵本おすすめガイド|初心者はどれから読む?人気作と選び方 →
まとめ
『Pete the Cat and the Cool Caterpillar』は、虫探しから始まり、あおむしがチョウへ変わるまでを見守る物語です。
ant、ladybug、spider、caterpillar、pupa、butterfly。
身近な虫の名前だけでなく、成長の流れまで英語と一緒に楽しめます。
そして印象に残るのは、チョウになる瞬間だけではありません。
何度も「まだかな?」と待つピート。やっと生まれたチョウを、最後には自分の手で外へ送り出します。
虫の変化を見ながら、「変わるっておもしろいね」と自然に感じられるラスト。
虫が好きな子にも、身近な生き物を英語で楽しみたい子にも読みやすいPeteの一冊です。