こんにちは!
「誰もやったことがないような、すごいことをしてみたい!」
子どもの頃、そんな風に壮大な夢を思い描いて、胸をワクワクさせたこと、ありませんか? 新しいことに挑戦する時の、あのドキドキする気持ち。それは、大人になった今でも、私たちを前に進めてくれる大切なエネルギーですよね。
でも、いざ大きな一歩を踏み出してみると、そこにはちょっぴりの不安や、心細さがつきもの。今日は、そんな新しい挑戦のスリルと、そこで出会う温かい友情の素晴らしさを、かわいいペンギンの大冒険を通して教えてくれる英語絵本、『Penguin’s Big Adventure』をご紹介します。
ここでは『Penguin’s Big Adventure』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
お話のあらすじ
ある日、ペンギンくんはとてつもなく大きなアイデアを思いつきます。「まだ誰もやったことがない、史上初の『北極に足を踏を踏み入れたペンギン』になるんだ!」。
南極から北極までは、なんと1万2千マイル以上!ペンギンくんは、入念に計画を立て、荷物をまとめて、壮大な旅に出発します。
旅の途中、キルトを縫っているお友達や、バスケットを編んでいる弟に「手伝おうか?」と声をかけたり、懐かしい場所で昔の友達に再会したり。たくさんの出会いを楽しみながら、ついにペンギンくんは北極に到着します!「やったー!世界のてっぺんだ!」と大喜びで旗を立てますが、その声に答えてくれる仲間は、誰もいませんでした。急に寂しくなってしまったペンギンくんの前に現れたのは…。
英語学習のポイント
この絵本には、冒険心をくすぐる、前向きで楽しい英語表現がいっぱいです。今回は、お子さんの夢を応援したくなるような、素敵なフレーズを2つご紹介しますね。
“the first penguin ever to…” (史上初の〜するペンギン)
これは、ペンギンくんが自分の大きな目標を語る、とてもかっこいいフレーズです。“the first 〇〇 to…” で「〜する最初の〇〇」という意味ですが、間に “ever” が入ることで、「今までに一度もなかった、歴史上初めての!」という、強い気持ちを表現することができます。
お子さんがヒーローごっこで叫ぶ、「オレが一番乗りだ!」というセリフが、一番近いかもしれませんね。
He wanted to be the first penguin ever to set foot on the North Pole.
彼は、北極に足を踏を踏み入れた、史上初のペンギンになりたかったのです。
お子さんが「〇〇チャンピオンになりたい!」なんて夢を語った時に、「You’ll be the first kid ever to win!(君が優勝する、史上初の子供になるんだね!)」なんて応援してあげると、きっと喜んでくれるはずです。
“have a whale of a time” (ものすごく楽しい時間を過ごす)
これは、「クジラみたいに大きな時間を持つ」ということから、「最高に楽しい、素晴らしい時間を過ごす」という意味で使われる、面白い決まり文句(イディオム)です。
絵本の中でも、ペンギンくんが旅の途中で、クジラさんと一緒に楽しい時を過ごす場面で、この言葉が効果的に使われています。
He had a whale of a time!
彼は、ものすごく楽しい時間を過ごしました!
「すごく楽しかった!」と言いたい時に、“I had so much fun!” の代わりにこのフレーズを使ってみると、なんだか会話がもっと豊かで、楽しくなりますよ。
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
One day, Penguin had a big idea.
ある日、ペンギンはすごい考えが浮かんだ。
He wanted to do something no penguin had ever done.
彼はペンギンが今までにしたことがない何かをしたかった。
He wanted to be the first penguin ever to set foot on the North Pole.
彼は北極に足を踏み入れた最初のペンギンになりたいと思った。
Hmm, it is twelve thousand four hundred and thirty six miles away!
「うーん、それは1万2千436マイル離れたところにある!」
Penguin planned and packed.
ペンギンは計画して荷物をまとめた。
He rolled up his adventure map and set off.
彼は冒険マップをまるめて出発した。
But before his first mile, Penguin saw Emily sewing.
しかし、彼の最初の1マイル前に、ペンギンはエミリーが縫っているのを見ました。
“This looks like a very nice quilt,” said Penguin, “and the brightest I’ve ever seen !”
「これはとても素敵なキルトのように見えます」と「そして私が今まで見た中で一番輝いている」とペンギンは言った。
Before penguin reaches second mile, he saw his little brother, Pumpkin, weaving.
ペンギンが2マイル目に達する前に、彼は彼の弟、パンプキンが織っているのを見ました。
“That is a fine basket, Pumpkin,” said Penguin, “and the biggest I’ve ever seen!”
「それは素晴らしいバスケットだ、パンプキン」とペンギンは語った。「そして今まで見た中で最もおおきい!」
Right before his third mile, he saw Bootsy braiding the longest rope he’d ever seen.
ちょうど3マイル手前、彼は今まで見たことがないくらい最も長いロープを編むブーツィを見ました。
Can I help?
手伝ってもいい?
I don’t want to you up, Penguin.
私はあなたの手伝いを必要としません、ペンギンさん。
You have so far to go!
あなたはとても遠くへ行かなければなりません。
Then Penguin set off for the other side of the world, while his busy friends worked on their own world records.
それから彼の忙しい友人たちが彼ら自身の世界記録に取り組んでいる間、ペンギンは世界の向こう側に出発しました。
Penguin passed through his favorite places and visited old friends.
ペンギンは彼のお気に入りの場所を通り抜け、古くからの友人を訪ねました。
pinecone
松ぼっくり
cowabunga!
わぁ!(きゃあ!)
He had a whale of a time!
彼はすばらしい時を過ごした!
Our friend the Knitting penguin.
私たちの友人は編み物ペンギンです。
Finally, Penguin reached a North Pole.
ついに、ペンギンは北極に達しました。
I’m on top of the world!
私はこの世界のトップ!
Penguin threw confetti, turned cartwheels
ペンギンが紙吹雪を投げ、側転した。
and planted a sign.
そして旗を立てた。
Penguin shouted, “Hooray!” and it echoed across the ice.
ペンギンは叫んだ「ばんざーい」そして氷の間をこだました。
hooray
ばんざーい
Nobody answered.
誰も答えなかった。
Penguin was suddenly lonely and afraid.
ペンギンは突然寂しくて怖くなりました。
But he was not alone.
しかし、彼は一人ではありませんでした。
Penguin had never seen a polar bear.
ペンギンはホッキョクグマを見たことがなかった。
And Polar Bear had never seen a penguin.
そしてホッキョクグマはペンギンを見たことがなかった。
It was scary.
怖かったです。
Penguin and Polar Bear smiled.
ペンギンとホッキョクグマは微笑んだ。
And it wasn’t so scary any more.
そしてそれほど恐ろしくはありませんでした。
Do you wear a black belt?
あなたは黒い帯を着ていますか?
No I wearing orange scarf!
いいえ、私はオレンジ色のスカーフを着ています!
Do you have big sharp teeth?
あなたは大きな鋭い歯を持っていますか?
No but one might be coming through!
いいえ、ですが1つは生えてくるかもしれません!
Together they went on a North Pole adventure.
一緒に彼らは北極の冒険に行きました。
They went whale watching,
彼らはホエールウォッチングに行きました、
built ice forts,
氷の砦を建てた、
explored the Arctic Sea
北極海を探検しました
and welcomed more visitors!
そしてより多くの訪問者を歓迎しました!
We miss you.
会いたかったよ。
Then it was time for the new friends to say goodbye.
それから新しい友達にさよならを言う時が来ました。
Penguin left Polar Bear his adventure map.
ペンギンは、ホッキョクグマに彼の冒険マップを残しました。
He didn’t need it any more.
彼はもうそれを必要としませんでした。
Because the best part of having an adventure is…
冒険をすることの最もよい部分は…
I didn’t know penguins could fly!
私はペンギンが飛ぶことができることを知りませんでした!
… coming home!
家に帰ること!
welcome home
おかえり
World record
世界記録
First penguin to set foot on a North Pole!
北極に足を踏み入れた最初のペンギン!
Penguin
ペンギン
Certified by Grandpa
おじいちゃん認定
Witnessed by Polar Bear
ホッキョクグマが立ち合い
World record
世界記録
First polar bear to meet a penguin!
ペンギンに会った最初のホッキョクグマ!
Polar Bear
ホッキョクグマ
Certified by Grandpa
おじいちゃん認定
Witness by Penguin
ペンギンが立ち合い
最後に:一番の冒険は、家に帰ること
というわけで、今回はペンギンくんの壮大な冒険物語をご紹介しました。
誰もやったことのない大きな目標を立てて、それを自分の力で達成する。ペンギンくんの姿は、私たちに「挑戦すること」の素晴らしさを教えてくれます。でも、この絵本が本当に伝えたいメッセージは、その少し先にあるような気がするんです。
たった一人で世界のてっぺんに立った時、ペンギンくんが感じたのは、達成感だけではありませんでした。それは、ちょっぴりの寂しさと、誰かとこの喜びを分ち合いたい、という気持ち。そして、新しい友達との出会いを通して、彼は一番大切なことに気づきます。
「冒険することの最もよい部分は…家に帰ること!」
この絵本の最後の言葉が、なんだかとても心に沁みます。挑戦する場所があること、そして、いつでも温かく迎えてくれる「おうち」があること。その両方があって初めて、人生という旅は、本当に豊かなものになるのかもしれませんね。