ロケット、宇宙飛行士、月面探査。
宇宙の話題が出ると、子どもから「月ってどんなところ?」「宇宙飛行士って何をするの?」と質問が飛んでくることがあります。
そんなとき、難しい説明から始めるより、物語の中へ入ってみるのもひとつ。
『Pete the Cat: Out of This World』では、ねこのピートがスペースキャンプへ参加します。
無重力室を体験し、探査車に乗り、ロケットを作る。そこまでは「宇宙飛行士体験」なのですが、話はそれだけでは終わりません。
なんとピート、本物の宇宙船に乗って月へ。
宇宙にまつわる英単語はもちろん、子どもとの会話でも使いやすい英語表現がたくさん登場する一冊です。
絵本の基本情報
| タイトル | Pete the Cat: Out of This World |
|---|---|
| 著者・イラスト | James Dean |
| 出版社 | HarperCollins |
| 対象年齢(目安) | 4〜8歳(幼稚園〜小学校低学年) |
Out of This Worldってどんな意味?
タイトルのOut of This World。
文字どおり考えると、「この世界の外」「地球の外」というイメージがあります。
宇宙を舞台にしたこの絵本には、それだけでもぴったり。
でも物語の最後では、もうひとつの意味が効いてきます。
out of this worldは、「ものすごく素晴らしい」「最高」という意味でも使われる表現です。
ピートの旅は、本当に地球の外へ飛び出す旅。そして同時に「最高の旅だった」という言葉遊びにもなっています。タイトルを知ってから最後まで読むと、この表現がきれいにつながります。
お話のあらすじ
ピートは楽しみにしていたスペースキャンプへ。
ルームメイトのグレンと出会い、宇宙飛行士の話を聞いたり、無重力室に入ったり、月面探査車に乗ったりと、宇宙飛行士の仕事を次々と体験します。
自分で作ったロケットを飛ばすと、ピートのロケットは遠くまで一直線。
グレンから「Way to go, Pete!」と声をかけられ、キャンプを満喫しています。
ところが、ここで思いがけない話が。
これから月へ向かう宇宙船に空きがあり、ピートも一緒に行けるというのです。
カウントダウンとともに宇宙へ飛び出し、ついに月面へ。
岩石を集めたり、地図を作ったり、ジェットパックをつけて写真を撮ったり。夢中になりすぎたピートは、いつの間にか時間を忘れてしまいます。
宇宙船の出発時間はもうすぐ。
果たしてピートは間に合うのでしょうか。
スペースキャンプから、本物の月へ
前半は、子どもたちが参加するスペースキャンプ。
無重力室、探査車、ロケット作りなど、「宇宙飛行士ってこんなことをするんだ」と想像できる体験が続きます。
ところが途中から、本当に宇宙へ飛び出してしまうピート。
この急展開が楽しいところ。
キャンプの疑似体験で終わらず、宇宙船に乗り、月面を歩き、ジェットパックまで装着します。
さらにピートらしいのが、宇宙でもギターを忘れないこと。
宇宙飛行士になっても、いつものピート。
宇宙という大きなテーマでも堅くなりすぎず、最後までPete the Catらしい軽さで読めます。
絵本に出てくる宇宙の英語
宇宙がテーマの一冊だけあって、普段の絵本ではなかなか出会わない単語がたくさん登場します。
無重力室|zero gravity chamber
zero gravityは「無重力」。
chamberは「部屋・室」という意味で、zero gravity chamberは無重力を体験するための部屋です。
ピートたちはここで、宇宙飛行士のようにふわふわ浮く感覚を体験します。
月面探査車|rover
roverは、惑星や月の表面を移動して調査する探査車。
絵本では実際に乗り物として登場するので、単語だけで覚えるよりイメージしやすくなっています。
管制室|mission control
mission controlは、宇宙船の飛行やミッションを地上から支える管制室。
ピートたちはここで、月へ向かう宇宙船の話を聞きます。
missionは「任務」、controlは「管理・制御」。
宇宙ものらしい響きのある言葉です。
宇宙カプセル|space capsule
ピートが本物の宇宙へ向かうときに乗り込むのがspace capsule。
シートベルトを締めたら、いよいよカウントダウン。
子どもと一緒に声に出すと、盛り上がりそうな場面です。
ジェットパック|jetpack
背中に装着して飛ぶjetpack。
月面でピートも装着します。
言葉の意味が絵だけでも伝わりやすく、宇宙や乗り物が好きな子なら覚えやすい単語です。
この絵本で注目したい英語
Time to suit up.|さあ、宇宙服を着よう
スペースキャンプが始まり、ピートとグレンが準備する場面。
Time to ~は「~する時間だよ」「さあ~しよう」という軽い声かけです。
朝なら「Time to get up.」、食事なら「Time to eat.」のように、家庭でも使いやすい形です。suit upは必要な服や装備を身につけること。ここでは宇宙服を着る場面で使われています。
Way to go!|やったね!
ピートの作ったロケットが遠くまで飛んだとき、グレンがかける一言。
Way to go!は、「やったね!」「よくやった!」というカジュアルな褒め言葉です。
子どもが何かをやり遂げた瞬間にも、そのまま使える表現。Good job!とあわせて覚えておくと使いやすいでしょう。
lost track of time|時間を忘れる
月面で夢中になって写真を撮っているピート。
気づくと、宇宙船の出発時間が迫っています。
lose track of timeは、「時間の感覚を失う」、つまり「時間を忘れる」という表現です。
遊びや読書などに夢中になり、「気づいたらこんな時間!」となったときにも使えます。子どもにもイメージしやすい表現です。
in the nick of time|間一髪で
時間を忘れてしまったピートですが、最後はどうにか宇宙船へ戻ります。
in the nick of timeは「ぎりぎり間に合って」「間一髪で」。
lost track of timeから続けて読むと、「時間を忘れる → 急いで戻る → ギリギリ間に合う」という物語の流れまで英語と一緒に覚えられます。
ピートの宇宙旅行を追ってみよう
スペースキャンプで宇宙飛行士体験
最初はスペースキャンプ。
ピートはグレンと一緒に宇宙服へ着替え、宇宙飛行士の話を聞きます。
無重力室に入り、探査車にも乗り、自分たちでロケット作り。
宇宙飛行士の仕事を少しずつ体験していきます。
中でもピートのロケットは、とても遠くまで飛びました。
友だちから褒められるピートも、うれしそうです。
まさかの本物の月旅行へ
次に訪れたのはmission control。
そこでピートは、「今日出発する宇宙船に空きがある」と知らされます。
行き先は月。
もちろんピートの答えはOK。
宇宙カプセルに乗り込み、カウントダウンが始まります。
ここは読み聞かせでも盛り上がる場面です。
月面でもピートはピート
宇宙船は月へ到着。
宇宙飛行士たちは岩石を集め、月面の地図を作ります。
そしてピートはジェットパックを装着。
宇宙に来ても、写真を撮ったり、ギターを弾いたりと相変わらず自由です。
壮大な宇宙旅行なのに、いつものPeteらしさはそのまま。
時間を忘れて、宇宙船へダッシュ
写真を撮ることに夢中になっていたピート。
気づくと、宇宙船は遠くに見えます。
完全に時間を忘れていました。
急いで船へ向かい、どうにか出発前に到着。
まさにin the nick of time。
ハラハラした場面のあとには、再びギターの時間も待っています。
読み聞かせ動画
カウントダウンや宇宙飛行士たちとの会話は、声で聞くとさらにテンポが伝わります。
ほかのPete the Cat英語絵本も読んでみたい方へ
Pete the Catには、宇宙だけでなく、学校、キャンプ、季節の行事など、いろいろなテーマの作品があります。
子どもの興味に合わせて「次の一冊」を探したいときは、シリーズのまとめ記事も参考になります。
ねこのピート(Pete the Cat)英語絵本おすすめガイド|初心者はどれから読む?人気作と選び方 →
まとめ
『Pete the Cat: Out of This World』は、スペースキャンプから始まり、本物の月旅行へ飛び出していく宇宙絵本。
zero gravity、rover、mission control、space capsule、jetpackなど、宇宙にまつわる英語が自然に登場します。
さらに、Way to go!やlost track of timeなど、日常でも使える表現が混ざっているのもいいところ。
そして最後に効いてくるのが、タイトルのout of this world。
本当に地球の外へ行ったピートの旅は、「この世のものとは思えないほど最高」の旅でもありました。
宇宙が好きな子にも、Pete the Catが好きな子にも、英語と宇宙のワクワクを一緒に楽しめる一冊です。