短い英語絵本なら、だいぶ読めるようになってきた。
でも、次にどんな本を選べばいいんだろう。
そんなタイミングってありますよね。
急に文章が長くなったり、知らない単語ばかりになったりすると、せっかく英語絵本に慣れてきたのに「難しい」と感じてしまうこともあります。
『Little Polar Bear』は、そんな子の次の一冊としてちょうどよさそうです。
主人公は、北極に暮らす小さなしろくまのラース。
お父さんと初めて狩りへ出かけた夜、眠っているあいだに氷が割れ、ひとりで海へ流されてしまいます。
そこから始まるのが、知らない土地と動物たちをめぐる大冒険。
短いフレーズだけで進む絵本より文章は長め。でも、英語そのものは驚くほど難しいわけではありません。
「もう少し長い英文を読んでみたい」
「英語でちゃんと物語を追ってみたい」
そんな子なら、ラースと一緒に旅してみるのも面白そうですよ。
絵本の基本情報
| タイトル | Little Polar Bear |
|---|---|
| Amazon掲載名 | Little Polar Bear: Where Are You Going Lars? |
この絵本、単語や短いフレーズを覚えるタイプとは少し違います。
場面が次々と動いていくので、「次はどうなるんだろう」と物語を追いながら読めるんですよね。
簡単な英語絵本では少し物足りなくなってきた子には、このくらいの文章量がちょうどいいかもしれません。
全部の英文がすぐ分からなくても大丈夫。
絵を見れば状況がかなり分かるので、前後から意味を想像しながら読み進められます。
『Little Polar Bear』のあらすじ
北極で暮らす小さなしろくま、ラース。
ある日、お父さんと初めて狩りへ出かけます。
足跡の追い方、泳ぎ方、潜り方。
お父さんはいろいろ教えてくれ、ラースも黙って一生懸命に聞いていました。
ところが、その夜です。
眠っているあいだに氷が割れ、ラースが寝ていた部分だけが海へ流されてしまいます。
朝、目を覚ますと周りにお父さんはいません。
いつもの雪景色もない。
しかも気温はどんどん上がり、乗っている氷まで小さくなっていきます。
これはラースじゃなくても心細くなりますよね。
やがて樽につかまり、嵐を越え、たどり着いたのは見たことのない暖かい土地。
そこで出会うのが、カバのHenryです。
Henryはラースの話を聞き、家へ帰る方法を知っていそうなワシのMarcusに会わせてくれることに。
ジャングルを抜け、山を越え、さらにクジラのSamsonにも助けてもらいながら、ラースは少しずつ北極へ近づいていきます。
そしてようやく見えてくる、雪と氷の世界。
ラースを探し続けていたお父さんも、そこにいました。
短い英語絵本の「次」に読んでみたい
『Little Polar Bear』を見ていると、英語絵本にもちゃんと「次の段階」があるんだな、と感じます。
一文ずつなら、それほど複雑ではありません。
でも物語はしっかり続いていく。
狩りへ行き、氷が割れ、海を漂い、知らない土地へ着き、動物たちに助けてもらいながら帰ってくる。
これだけ出来事があると、自然と「次は?」と思いますよね。
そこが、この絵本の読みやすさにつながっています。
英語を一文ずつ訳すだけではなく、「今、ラースはどこにいる?」「次は誰に会うんだろう?」と考えながら、英語で物語を追っていけます。
少し分からない単語があっても、そこで止まらず先へ進んでみる。
この読み方に慣れてくると、長めの英語絵本にも入りやすくなりそうです。
北極の白から、知らない色の世界へ
ラースが暮らす北極は、ほとんど真っ白。
ラースもお父さんも白く、周囲には雪と氷が広がっています。
ところが、海を流されて暖かい土地へ着くと景色は一変。
緑の土地。
黄色く熱い砂浜。
茶色い木。
そして、ラースが今まで見たこともない動物たち。
絵を見ているだけでも、「世界が変わった」ということが伝わってきそうですよね。
Henryとの会話にも、それがよく表れています。
「ぼくの住んでいるところでは、何もかも白いんだ」
ラースにとって普通だった白い世界が、外へ出たことで急に特別な場所になります。
ジャングルでは、ラースと同じ白色に変わるカメレオンも登場。
「白い動物がいた!」と思ったらカメレオンだった、というのも面白いところです。
色や動物の名前を覚えるだけでなく、「ラースには、この景色がどう見えているんだろう?」と話しながら絵を見るのも楽しそうですね。
この絵本で注目したい英語
warmer and warmer / smaller and smaller
ラースが海を流されていく場面です。
warmer and warmer は「だんだん暖かく」、smaller and smaller は「だんだん小さく」。
比較級を繰り返すことで、変化が少しずつ続いている感じが出ます。
ただ意味だけを見るより、氷が少しずつ溶けている絵と一緒に読むと分かりやすいですよね。
比較級 + and + 比較級 で、「だんだん〜になる」という変化を表せます。
colder and colder、bigger and bigger などに置き換えてみるのも面白そうです。
Where I come from, …
Where I come from は、「私の住んでいるところでは」「私の出身地では」といった意味。
この場面では、ラースが自分の暮らしていた北極について説明しています。
自分の住んでいる場所に置き換えてみるのもよさそうですね。
練習例文:
Where I come from, it snows a lot in winter.
「私の住んでいるところでは、冬にたくさん雪が降るよ」
絵本の中では、ラースが自分の故郷をHenryに説明するために使っています。自分の町や国について話す表現にもつなげやすいですね。
No problem at all.
川を渡るのが少し心配なラース。
そんなラースにHenryが返すのが、この言葉です。
「ぜんぜん問題ないよ」「大丈夫だよ」くらいの気軽な表現です。
このあとHenryは「背中に乗って」とラースを助けてくれます。
場面があると、こういう短い英語は覚えやすいですよね。
No problem. より少し強く、「まったく問題ないよ」と安心させる感じで使えます。日常でも使いやすい表現です。
ラースを助ける動物たち
ラースはひとりで流されてしまいますが、ひとりで全部を解決するわけではありません。
Henryが川を渡るのを助け、Marcusが帰る方法を考え、Samsonが北極まで運んでくれます。
でも、ラースも助けてもらうばかりではないんですよね。
山登りが苦手なHenryには、どこへ足を置けばいいのか教えてあげます。
Henryは泳ぐのが得意。
ラースは山を歩くのが得意。
得意なことが違うから、お互いに助けられる。
この関係が物語の中でさらっと描かれているところも好きです。
「Henryはラースに何をしてくれた?」「ラースはHenryに何をしてあげた?」と、読み終わったあとに振り返ってみるのもよさそうですね。
最初は聞いていたラースが、最後には…
冒頭では、お父さんがラースに狩りのやり方を教えています。
お父さんはたくさん話し、ラースは黙って聞く側。
ところが物語の最後では、これが逆になるんです。
今度はラースが、旅で見てきたことをお父さんへ次々と話します。
Henryのこと。
大きな木のこと。
Marcusのこと。
カメレオンのこと。
そして今度は、お父さんが黙って聞いています。
ここ、いいですよね。
大冒険を終えたラースが少し大きく見えるのは、体が成長したからではありません。
「自分で見てきたこと」が、こんなにたくさん増えたから。
最初と最後を比べながら読むと、ただの迷子のお話とは少し違って見えてきます。
読み聞かせ動画で聞いてみよう
文章量が少し多いので、最初から全部ひとりで読もうとすると大変に感じる子もいるかもしれません。
そんなときは、まず読み聞かせ動画から入ってもよさそうです。
最初は絵と声だけで物語を楽しむ。
次は知っている単語を探してみる。
慣れてきたら、好きな場面だけ英文を追ってみる。
一冊全部を「読まなきゃ」と考えなくてもいいんですよね。
何度か聞いているうちに、「ここ知ってる」「この言葉分かる」が増えていけば、それだけでも十分です。
まとめ|少し長い英語の物語へ進みたい子に
『Little Polar Bear』は、小さなしろくまラースが北極を離れ、知らない世界を旅して帰ってくる物語。
動物との出会いもあれば、ちょっと心細くなる場面もあります。
そして最後には、旅で見てきたことをお父さんへ夢中で話すラース。
短い英語絵本では少し物足りなくなってきた子なら、このくらい物語が続く一冊も楽しめそうですね。
全部の英文を訳せなくても大丈夫。
「ラース、次はどうなるんだろう」
そんな気持ちでページをめくっているうちに、少し長い英文にも自然と慣れていけそうです。