こんにちは!
夏の思い出といえば、やっぱり海水浴!なんて方も多いのではないでしょうか。キラキラ光る太陽の下、砂浜で遊んだり、冷たい波と追いかけっこしたり。考えるだけでワクワクしますよね。
でも、子供とのお出かけって、なかなか計画通りには進まないもの。パラソルが風で飛ばされそうになったり、おやつを砂の上に落としちゃったり…。親としては「あーあ」と思ってしまう瞬間も、子供にとっては大冒険の一部だったりします。
今日は、そんな海水浴での「うまくいかないこと」だらけの一日を、最高に楽しい思い出に変えてしまう、おばあちゃんと孫の心温まる英語絵本『Just Grandma and Me』をご紹介したいと思います。
ここでは『Just Grandma and Me』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
お話のあらすじ
主人公のリトル・クリッターは、おばあちゃんと二人だけでビーチへやってきました。
「僕がおばあちゃんのために、いろいろやってあげるんだ!」と、クリッターはやる気満々です。
ビーチパラソルを立てようとしたら、風が強すぎてうまくいかない。ホットドッグを買ってあげたけど、うっかり砂の上に落としちゃう。きれいな貝殻を見つけた!と思ったら、中にはカニさんが住んでいて…。
次から次へと起こる小さなハプニング。それでもクリッターはめげません。タツノオトシゴの浮き輪を膨らませたり、おばあちゃんを砂に埋めて足の裏をこちょこちょしたり。
一生懸命作った砂のお城が、大きな波にさらわれてしまっても、おばあちゃんは優しく微笑むだけ。さて、ハプニング続きの一日は、どんな思い出になったのでしょうか。
英語学習のポイント
この絵本は、まるで子供が書いた絵日記のような、シンプルで可愛らしい英語で綴られています。今回は、そんな中から英作文などでも応用しやすい、便利なフレーズを2つご紹介しますね。
instead
これは、「その代わりに」という意味の、とっても便利な単語です。何かをやろうとしたけどできなかった時、あるいは予定を変更した時に、「じゃあ、代わりにこっちをしよう」という場面で使います。これをものすごくざっくりいうと、「AじゃなくてBをする」という感じです。
絵本でも、パラソルを立てられなかったクリッターが “I flew my kite instead.”(代わりに凧を飛ばしたんだ)と言っていますよね。一つがダメでも、次があるさ!という前向きな気持ちが伝わってきます。
例文:
雨で公園に行けなくなった時に、”It was raining, so we played board games at home instead.”(雨が降っていたので、代わりに家でボードゲームをして遊びました。)
お目当てのケーキが売り切れで、”The strawberry cake was sold out, so I bought a chocolate one instead.”(イチゴのケーキは売り切れだったので、代わりにチョコレートのケーキを買いました。)
That’s what happens to…
砂のお城が波にさらわれた時におばあちゃんが言う、とても素敵なセリフです。直訳すると「それが〜に起きることだよ」となりますが、ニュアンスとしては「〜とは、そういうものなのよ」「そういう運命なのよ」という、物事の自然な成り行きを受け入れるような、優しい響きがあります。
これをものすごくざっくりいうと、「大丈夫、そういうこともあるよ」という慰めの言葉です。
失敗してがっかりしている子供に対して、頭ごなしに叱るのではなく、世界の仕組みを優しく教えてあげる。そんな愛情深い姿勢が感じられる表現ですね。
例文:
風船が飛んでいってしまって泣いている子に、”Balloons are light, so sometimes they fly away. That’s what happens to balloons.”(風船は軽いから、時々飛んでいっちゃうの。風船ってそういうものなのよ。)
アイスが溶けてしまって、”It’s a hot day. That’s what happens to ice cream!”(今日は暑い日だからね。アイスクリームってそういうものなのよ!)
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳
We went to the beach, just Grandma and me.
私たちはビーチに行きました、おばあちゃんと私だけ。
I wanted to set up the beach umbrella, but
the wind was too strong.
私はビーチパラソルを設置したかったのですが、風が強すぎた。
I flew my kite instead.
私は代わりに凧を飛ばした。
I bought hot dogs for Grandma and me, but they fell in the sand. So I washed them off.
私はおばあちゃんと私のためにホットドックを買いました、でも砂の中に落とした。だから私はそれらを洗い流した。
I found a nice seashell for Grandma, but it was full of a crab.
私はおばあちゃんのために素敵な貝殻を見つけましたが、その中はカニで満ちていました。
I wanted to blow up my seahorse, but I didn’t have enough air.
私はタツノオトシゴをふくらまそうと思っていましたが、十分な空気がだせませんでした。
So Grandma helped a little.
それでおばあちゃんが少し助けてくれました。
I told Grandma take me way out in the deep water, but not too far.
私はおばあちゃんに深い水の方へ私を連れて行くように言いましたが、それほど遠くはありませんでした。
I put on my fins and my mask.
私は、ひれとマスクをつけました。
and show Grandma how I can snorkel.
私がどのようにシュノーケルができるかおばあちゃんに見せる。
I dug a hole in the sand for Grandma.
私は、おばあちゃんのために砂の穴を掘りました。
Then I covered her up and tickled her toes.
それから私は彼女を覆い、彼女のつま先をくすぐった。
I built a sandcastle just for Grandma, but a big wave came.
私はちょうどおばあちゃんのために砂の城を建設しました、しかし、大きい波が来ました。
Grandma said that’s what happens to sandcastles, and we will build a new one next time.
おばあちゃんはそれが砂の城に起こることであると言いました、そして、我々は次に新しいものを構築します。
On the way home Grandma was tired, so I told her I would watch for our stop.
帰り道おばあちゃんは疲れていたので、私は私たちの停まるところに気をつけると彼女に話しました。
We had a good time at the beach, just Grandma and me.
私たちはビーチで楽しい時間を過ごしました、おばあちゃんと私だけ。
最後に:完璧じゃなくても、それが最高の一日
というわけで、今回は『Just Grandma and Me』をご紹介しました。
この絵本を読んでいると、「完璧な一日」なんて、本当は必要ないのかもしれないな、と思えてきます。クリッターの挑戦は、失敗の連続です。でも、彼の隣にはいつも、そのすべてを「いいじゃない」と受け入れてくれるおばあちゃんがいます。
砂に落ちたホットドッグも、カニさんが入っていた貝殻も、波に消えたお城も。一つ一つは小さな失敗かもしれないけれど、おばあちゃんと一緒だったから、全部がキラキラした「楽しい時間」の一部になったんですよね。
計画通りに進まなくても、ハプニングが起きても、隣にいる人と笑い合えれば、それだけでその日は最高の思い出になる。そんな当たり前で、でも忘れがちな大切なことを、この絵本はそっと教えてくれる気がします。