【英語絵本】名作『It's Not Easy Being a Bunny』がありのままの自分でいる大切さを教えてくれる!

【英語絵本】名作『It’s Not Easy Being a Bunny』がありのままの自分でいる大切さを教えてくれる!

「どうして僕のうちはこうなの?」と、お子さんが他人の家庭環境を羨ましがってワガママを言うことありませんか?

親としては子どもの健康や安全を考えて色々なルールを決めているのに、なかなか本意が伝わらないとちょっぴり悲しくなってしまいますよね。私の家庭でも、周りの賑やかさに疲れてしまい、「もっと静かなところで暮らせたらいいのに」とため息をつかれることがありました。

そんな「他人の生活が羨ましく見えてしまう子どものリアルな葛藤」に優しく寄り添いながら、最後には「そのままの自分」の愛おしさに気づかせてくれる不朽の名作絵本をご紹介します。それが、今回のテーマである『It’s Not Easy Being a Bunny』です。

ここでは『It’s Not Easy Being a Bunny』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

絵本『It’s Not Easy Being a Bunny』の基本情報

タイトルIt’s Not Easy Being a Bunny
著者・イラストMarilyn Sadler(著) / Roger Bollen(イラスト)
出版社Random House Books for Young Readers
対象年齢(目安)3歳〜7歳

あらすじ

ウサギの男の子ピージェーは、毎日ママからクタクタに煮たニンジンを食べさせられることに、すっかり嫌気が差していました。さらに、耳がとても大きいことや、あまりにも騒がしすぎるたくさんの兄弟姉妹との暮らしにも疲れ果てています。

「もうウサギなんかになりたくない!」と怒ったピージェーは、ある日ついに家出をすることに決めました。彼はクマや鳥、ビーバー、ブタなど、森の中の違う動物たちのところへ次々と身を寄せていきます。

しかし、どこへ行っても思い通りにはいかず、ウサギの自分には合わない不便な問題にぶつかってばかり。様々な動物たちとの共同生活を経験した彼が、数々の失敗の末に見つけた「本当に大切な答え」とは何だったのでしょうか。

英語学習のポイント

日常会話でも大活躍する頻出熟語「decide to」

物語の冒頭で、ピージェーが現状を変えようと行動を起こす場面に「decide to」という熟語が使われています。これは「〜することを決心する」という意味で、普段の生活でも本当によく使われる重要な表現です。

これをさらに平易な言葉に言い換えるなら、あれこれ悩んだ末に「よし、こうしよう!」と自分の強い意志で決定する時の表現と言えます。具体的な例を挙げると、たくさんあるメニューを見比べた後に「今夜の晩ご飯はカレーにしよう!」と決断するような、そんな日常的なひらめきの場面で大活躍します。使いやすいフレーズですので、ぜひ声に出して練習してみてくださいね。

I decided to study English today.

私は今日、英語を勉強することに決めました。

They decided to go to the park.

彼らは公園に行くことに決めました。

子どもへのしつけでおなじみの使役表現「make + 人 + 動詞の原形」

お母さんがピージェーにニンジンを無理やり食べさせるシーンで、「His mother made him eat cooked carrots」という表現が出てきます。ここで使われている「made」は、文法用語で使役動詞と呼ばれる特別な言葉です。

これを非常にシンプルに解説するなら、「(本人が望むかどうかに関わらず)相手に〜をしてもらう」という、強制力のあるニュアンスを指しています。おうちでの日常的なひとコマに例えるなら、お母さんが「お片付けしなさい!」と言って、渋る子どもにおもちゃを片付けさせるような、家庭で本当によく見られるやり取りそのものですね。少し強めのニュアンスを含んだ生きた表現となっています。

時間の経過をスムーズに伝える「It did not take long to…」

ピージェーがスカンクたちと暮らし始めた時、すぐにその暮らしが嫌だと気づく場面に「It did not take P.J. very long to find out that…」という長めのフレーズが使われています。

これを分かりやすく説明するなら、「あっという間に〜だと分かった」というような、気づきや変化の早さを強調する時に便利な決まり文句です。日常生活に置き換えると、新しいゲームを始めた子どもが、説明書も読まずに「あ、こうやって遊ぶんだ!」と一瞬で操作方法をマスターしてしまう時の、あのスピード感に近いですね。知っておくと英語の表現力がさらに豊かになるのではないでしょうか。

読み聞かせ動画

日本語訳(全文)

P.J. Funny Bunny was very sad.

P.J.ファニーバニーは、とても悲しかった。

He did not like being a bunny.

彼はウサギでいることが嫌だった。

His mother made him eat cooked carrots every day.

お母さんは、毎日彼に調理されたニンジンを食べさせた。

And he had far too many brothers and sisters.

それに、彼にはあまりにもたくさんの兄弟姉妹がいた。

And his ears were very big.

それに、彼の耳はとても大きかった。

One day P.J. decided to leave home.

ある日、P.J.は家を出ることを決心した。

“I don’t want to be a bunny anymore,” said P.J.

「もうウサギなんかになりたくないよ」とP.J.は言った。

“I want to be a… bear!”

「僕は……クマになりたいんだ!」

And P.J. went to live with the bears.

そしてP.J.は、クマたちと一緒に暮らすために出かけて行った。

But when the bears went to sleep for the winter, P.J. could not sleep at all.

しかし、クマたちが冬眠に入ったとき、P.J.はちっとも眠れなかった。

Living with the bears was not very exciting.

クマたちとの暮らしは、あまりエキサイティングではなかった。

So P.J. said, “I don’t want to be a bear, I want to be a… bird!”

そこでP.J.は言った。「クマにはなりたくないや、僕は……鳥になりたいんだ!」

And P.J. went to live with the birds.

…そしてP.J.は、鳥たちと一緒に暮らすために出かけて行った。

P.J. liked being a bird until he tried to fly.

P.J.は飛ぼうとしてみるまでは、鳥でいることが気に入っていた。

So P.J. said, “I don’t want to be a bear or a bird, I want to be a… beaver!”

そこでP.J.は言った。「クマにも鳥にもなりたくないや、僕は……ビーバーになりたいんだ!」

And P.J. went to live with the beavers.

そしてP.J.は、ビーバーたちと一緒に暮らすために出かけて行った。

The beavers like to work very hard.

ビーバーたちは、とても一生懸命働くのが好きだった。

P.J. did not like to work at all.

P.J.は働くのがちっとも好きではなかった。

So P.J. said, “I don’t want to be a bear or a bird or a beaver, I want to be a… pig!”

そこでP.J.は言った。「クマにも鳥にもビーバーにもなりたくないや、僕は……ブタになりたいんだ!」

And P.J. went to live with the pigs.

…そしてP.J.は、ブタたちと一緒に暮らすために出かけて行った。

But the only thing the pigs like to do was sit in the mud.

しかし、ブタたちがしたかった唯一のことは、泥の中に座ることだけだった。

So P.J. said, “I don’t want to be a bear or a bird or a beaver or a pig, I want to be a… moose!”

そこでP.J.は言った。「クマにも鳥にもビーバーにもブタにもなりたくないや、僕は……ヘラジカになりたいんだ!」

And P.J. went to live with the moose.

そしてP.J.は、ヘラジカたちと一緒に暮らすために出かけて行った。

P.J. could not make the moose calls.

P.J.はヘラジカの鳴き声を真似ることができなかった。

So P.J. said, “I don’t want to be a bear or a bird or a beaver or a pig or a moose, I want to be a… possum!”

そこでP.J.は言った。「クマにも鳥にもビーバーにもブタにもヘラジカにもなりたくないや、僕は……ポッサムになりたいんだ!」

And P.J. went to live with the possums.

そしてP.J.は、ポッサムたちと一緒に暮らすために出かけて行った。

The possums like to hang upside down.

ポッサムたちは、逆さまにぶら下がるのが好きだった。

But hanging upside down gave P.J. a headache.

しかし、逆さまにぶら下がるとP.J.は頭が痛くなった。

So P.J. said, “I don’t want to be a bear or a bird or a beaver or a pig or a moose or a possum, I want to be a… skunk!”

そこでP.J.は言った。「クマにも鳥にもビーバーにもブタにもヘラジカにもポッサムにもなりたくないや、僕は……スカンクになりたいんだ!」

And P.J. went to live with the skunks.

そしてP.J.は、スカンクたちと一緒に暮らすために出かけて行った。

It did not take P.J. very long to find out that he did not like living with the skunks.

P.J.がスカンクたちとの暮らしを気に入らないと気づくのに、大して時間はかからなかった。

So P.J. said, “I don’t want to be a bear or a bird or a beaver or a pig or a moose or a possum or most of all a skunk.

そこでP.J.は言った。「クマにも鳥にもビーバーにもブタにもヘラジカにもポッサムにも、…そして何よりもスカンクにはなりたくない。

What I really want to be is a… bunny!”

僕が本当になりたいのは……ウサギなんだ!」

So P.J. hurried home.

そこでP.J.は急いで家に帰った。

The funny bunnies were very happy to see him.

ファニーバニーたちは、彼に会えてとても喜んだ。

P.J. was very happy to see them.

P.J.もみんなに会えてとても嬉しかった。

That night P.J. ate all of his cooked carrots…

その夜、P.J.は調理されたニンジンを全部食べて……

…and played with every one of his brothers and sisters.

……そして兄弟姉妹の一人残らずみんなと一緒に遊んだ。

He was so happy to be a bunny again that he did not care that his ears were very big.

彼はまたウサギになれたことがとても嬉しかったので、自分の耳がとても大きいことなんて気にならなかった。

“At least everyone can see that I am a bunny,” said P.J., “and not a…

「少なくとも、僕がウサギだってことは誰にでもわかるからね」とP.J.は言った。「それに、……

bear or a bird or a beaver or a pig or a moose or a possum or a skunk.”

クマや鳥やビーバーやブタやヘラジカやポッサムやスカンクなんかじゃないってこともね」

まとめ

今回は、名作絵本『It’s Not Easy Being a Bunny』の魅力をご紹介しました。

誰にでも、自分の環境が窮屈に感じられて「もっと自由な場所があるはずだ」と家を飛び出したくなる瞬間ってありますよね。お茶目なピージェーが様々な世界を体験したからこそ、我が家の優しさや、自分の大きな耳の素敵さに改めて気づく様子は、読んでいる私たちの心を自然と温かくしてくれます。

「自分は自分のままでいいんだ」と子どもが心から安心できる、教育的にも非常に優れたメッセージが詰まった絵本ではないでしょうか。大人にとってもハッとさせられる温かいお話ですので、今夜の読み聞かせの候補として、ぜひ優しい声で一緒に楽しんでみてくださいね。



 

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