小学生向け英語絵本「I Know a Bear

動物園のクマさんは、どんな夢を見る?切なくて温かい英語絵本『I Know a Bear』

こんにちは!

動物園に行くと、ライオンやキリン、いろんな動物に会えてワクワクしますよね。その迫力や可愛らしさに、子どもも大人も時間を忘れて夢中になってしまいます。

でも、ふと、ガラスの向こうにいる動物たちと目が合った時、「この子たち、本当はどこから来たんだろう?」「夜になったら、どんな夢を見るのかな?」なんて、考えたことありませんか?

動物園は楽しい場所。でも、もしかしたら彼らは、遠い故郷のことを想っているのかもしれない。今日は、そんな動物たちの心にそっと寄り添う、美しくて少し切ない英語絵本『I Know a Bear』をご紹介したいと思います。

ここでは『I Know a Bear』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

お話のあらすじ

私には、遠い遠い国からやってきた、クマのお友達がいます。

彼は、故郷の話をよくしてくれます。そこは「クマの国」と呼ばれていて、朝ごはんはとっても甘く、川はまるでお風呂のように気持ちよくて、お昼寝は何か月も続く、夢のような場所なんだって。

でも、クマさんはその広大で素晴らしい故郷に、もう二度と帰ることはできません。

だから私は、彼を訪ねるたびに、その大切な思い出話に、静かに耳を傾けるのです。そしてある日、私は一つの素敵なアイデアを思いつきます。

英語学習のポイント

この絵本は、静かで優しいトーンでありながら、心に残る美しい英語表現が使われています。今回は、小学生のお子さんにも分かりやすいフレーズを2つ選んでみました。

He tells me that … (彼は私に~だと話してくれる)

これは、誰かから聞いた話を、他の人に伝える時に使える、とってもシンプルで基本的な表現です。ものすごくざっくり言うと、「彼が言うにはね…」という感じで、聞いた話をそのまま伝えるニュアンスですね。

物語全体を通して、少女がクマさんから聞いた故郷の話を、私たち読者に語りかける形で使われています。

He tells me that the breakfast there are sweet.
彼は私に、そこでは朝食が甘いんだと話してくれます。

お友達から聞いた話をお母さんに伝える時など、日常の会話でたくさん使えますよ。

  • My teacher tells me that reading is important. (先生はね、読書は大切なんだって言ってたよ。)
  • She tells me that she loves dogs. (あの子、犬が大好きだって言ってたな。)

vast and wondrous (広大で素晴らしい)

これは、少し詩的で、とっても美しい表現です。「vast」は「どこまでも広々とした」、「wondrous」は「不思議なくらい素晴らしい」という意味。目の前に広がる景色や、心から感動した気持ちを表すのにぴったりの言葉です。

The bear tells me that this place is both vast and wondrous.
クマは、この場所は広大で、かつ素晴らしい場所だと私に伝えます。

少し難しい言葉かもしれませんが、この響きの美しさを、ぜひお子さんと一緒に味わってみてください。

  • The view from the airplane was vast and wondrous. (飛行機からの眺めは、広大で素晴らしかった。)
  • The world of dinosaurs seems vast and wondrous. (恐竜の世界って、広くて不思議ですごいなぁ。)

読み聞かせ動画のご紹介

日本語訳

I know a bear that comes from far away.
私は遠くから来るクマを知っています。

From a place he calls the Land of the Bears.
彼がクマの国と呼んでいる場所から。

 

He tells me that the breakfast there are sweet,
彼は私に、甘い朝食があることを話した、

the trails are lush,
小道は青々と茂り、

 

and the rivers are like bathtubs,
そして川はお風呂のよう、

 

Naps last for months and months
眠りは数か月もつづきます。

This is what he tells me.
これが彼の話したことです。

The bear tells me that this place is both vast and wondrous.
クマは、この場所は広大で驚異的だと私に伝えます。

 

But he cannot go back there.
しかし、彼はそこに戻ることができません。

That’s why each time I visit him,
だから私が彼を訪れるたびに、

I listen carefully as he remembers.
彼の想いでに慎重に耳を傾ける。

Today I had an idea.
今日わたしはアイデアが浮かんだ。

 

It felt both vast and wonderous.
それは広大で驚異的であると感じさせた。

最後に:耳をすませること、想像すること

というわけで、今回は少女とクマの静かな友情を描いた絵本、『I Know a Bear』をご紹介しました。

動物園の動物たちを前にすると、私たちはつい「かわいいね!」で終わってしまいがちです。でもこの絵本は、彼らにも私たちと同じように、大切な思い出や帰りたい場所があるのかもしれない、と想像するきっかけをくれます。

何か特別なことをしてあげるのは難しいかもしれないけれど、ただ隣に座って、その子の話に静かに耳を傾けてあげる。それだけで、相手の心は少し救われるのかもしれません。そして、相手の世界を想像することで、私たちの世界も、もっと豊かで優しいものになる。そんなことを、この絵本は教えてくれる気がします。

次に動物園に行ったら、ぜひお子さんと一緒に、動物たちの心の声にそっと耳をすませてみてください。きっと、いつもとは違う何かが見えてくるはずですよ。

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