英語の聞き流しを行える音声素材は、有料の教材に限らずインターネットやテレビ・ラジオなどでも気軽に手に入れることができます。以前に比べて無料の英語コンテンツは溢れているように思います。
もちろん、人それぞれの英語レベルに応じた素材を利用して英語を聞き流すのがベストでしょうが、今では最適なコンテンツを探し出すのもそれほど難しくないでしょう。
うちの子供が幼児期に通っていた「七田チャイルドアカデミー」の英語コースでは、1日90分のかけ流しを家庭での取り組みとして推奨していました。
創始者の七田先生の理論によると、子供たちが親や周囲の友達からかけられる言葉の合計時間数が平均しておよそ90分であったことから、最低でも第二言語を習得するためにはそれぐらいの時間数、母国語以外の言葉を耳にする方が効果的であるということでした。
これは、リスニングだけに頼って英語を習得するということではありません。
このあたりを誤解して、聞き流しは効果がないと批判されている記事を目にすることもありますが、聞き流しは耳を傾けるということではなくて、本当に、聞き流す程度ということです。
教室ではポイントとしてかけ流しCDを聞くときのボリュームはできるだけ小さめでお願いしますという話を聞いていました。
面白いことに、小さければ小さいほど無意識に流れ込みやすいのだそうです。
確かにこれは効果てきめんでした。
毎回もう一つの課題として英語の絵本の暗唱というものがありました。英語の絵本を毎日読んで聞かせ、聞き慣れてきた頃になると今度は一緒に声に出して読むようになり、そのうちページを見ただけでそこに書かれている内容を暗唱できるようにしていく課題です。
幼いうちからじっくり時間をかけ、無理のないよう文書量の少ないものから始めていきます。繰り返して練習することで徐々に長い文章の書かれた絵本でも暗唱できるようになるのですが、この取り組みの背後には日々の聞き流しがとても効果的に働いていました。
遊びの時間や車での移動中などに、取り組み中の英語絵本の読み聞かせCDをかすかな音でかけ流しておくと、所々に聞き覚えのあるフレーズや音が飛び込んできます。
頑張って記憶するのではなくて、自然に記憶に残るストレスのないやり方ですね。
最近、lifehakerで見かけたこちらの記事にもこの自然な記憶法についての研究記事が紹介されていました。
言語を早く習得したいなら「受動的にも」学習しよう:研究結果 | ライフハッカー[日本版]
この記事の中でも触れていますが、メインの学習をやめてはいけないって書いています。集中的に学んだあと、それを補完するように流すと効果があることが分かってきたという話です。
理想なのは、絵本やちょっとしたストーリー物の本などを、子供と一緒に声に出して読むくらいの集中力で取り組んだ後、時間をかけてかけ流しを行うという感じかもしれませんね。
慣れてくると、子供が習っている同程度レベルのものなら別コンテンツでも良くなってきます。これだけで、びっくりするくらいヒアリング力が高まりますよ。