『Creepy Carrots』― 忍び寄るニンジンの影に、ドキドキ&クスッ!

【ハロウィン英語絵本】『Creepy Carrots』― 忍び寄るニンジンの影に、ドキドキ&クスッ!

こんにちは!

カボチャのおばけに、黒猫、こうもり…。ハロウィンの季節になると、街はちょっぴり不気味で、でもどこかワクワクするような雰囲気に包まれますよね。

そんなハロウィンの夜の読み聞かせには、ちょっぴりスリリングで、でも最後はクスッと笑えるような、そんなお話がぴったりだと思いませんか?

もし、主人公を追いかけてくるのが、おばけやモンスターではなく、「ニンジン」だったとしたら…? 今日は、そんな奇想天外な設定が面白い、ハロウィンシーズンにおすすめの英語絵本、『Creepy Carrots』をご紹介します。

ここでは『Creepy Carrots』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

お話のあらすじ

うさぎのジェスパーは、ニンジンが大好き!特に、近所のクラッケンホッパー畑のニンジンは、シャキシャキで最高のごちそうです。学校の行き帰り、野球の練習の行き帰り、ジェスパーはいつでも畑に立ち寄っては、ニンジンを引っこ抜いて、むしゃむしゃ。

そんなニンジン三昧の日々を送っていたある日、ジェスパーは気づきます。なんだか最近、誰かにつけられているような…。背後から聞こえる、柔らかくて、でも不気味な「トン、トン、トン」という足音。振り向いても誰もいないけれど、あれは絶対に、ニンジンたちが僕を追いかけてきているんだ!

「気味の悪いニンジン(Creepy Carrots)なんて、いるはずないじゃない」。パパやママは笑うけれど、ジェスパーの恐怖は日に日に大きくなっていき、とうとう彼は、ある計画を実行することに決めるのです。

Creepy Carrots! (Jasper Rabbit's Creepy Tales!)

英語学習のポイント

この絵本は、ドキドキする雰囲気を盛り上げる、面白い言葉がたくさん使われています。今回は、そんな中でも特にハロウィンらしい、ユニークな表現を2つご紹介します。

“sinister” (不吉な、邪悪な)

これは、何かが「いかにも悪そうで、不吉な感じ」を表す時に使う言葉です。絵本の中では、ジェスパーが聞いたニンジンの足音を表現するのに使われています。

The soft … sinister… tunktunktunk of carrots creeping.
柔らかくて…邪悪な…ニンジンたちが忍び寄る、トン、トン、トンという音。

ただ “strange”(変な)と言うよりも、もっと「何か悪いことが起こりそう…」という、ぞくっとするような雰囲気が伝わってきますよね。ハロウィンの飾りにいる、ニヤリと笑うカボチャなんかにもぴったりの言葉です。

“hatched a plan” (計画を練り上げた)

これは、「(卵が孵化するように)計画を練り上げた、考えついた」という意味の、面白い決まり文句です。ただ “made a plan”(計画を立てた)と言うよりも、もっと「よし、すごいことを思いついたぞ!」という、ひらめきのニュアンスが感じられます。

Jasper hatched a plan.
ジェスパーは、ある計画を思いつきました。

お子さんが何かいたずらを思いついた時に、「You hatched a plan, didn’t you?(何かたくらんでるな?)」なんて、冗談っぽく使ってみるのも面白いかもしれません。

読み聞かせ動画のご紹介

日本語訳

Jesper Rabbit had a passion for carrots.
うさぎのジェスパーはニンジンに情熱を持っていました。

And the carrots that grew in Crackanhopper Field were the best. Fat. Crisp. And free for the taking.
クラカンホッパーフィールドで成長したニンジンが最高でした。 丸々として。 しゃきしゃき。 そして、自由にとれる。

 

He pulled some for a morning snack on the way to school.
彼は学校に行く途中で朝の軽食のためにいくつかを引っ張った。

He yanked out a few on his way to Little League Practice.
彼はリトル・リーグ・プラクティスに向かう途中で少し引っ張り出した。

He ripped them from the ground on his way home at night.
彼は夜に家に帰る途中に地面からそれらを引き抜いた。

 

Jasper couldn’t get enough carrots…
ジャスパーは、十分なニンジンを得ることができませんでした…

… until they started following him.
… 彼らが後を追い始めるまで。

 

He first noticed something strange after the big game against the East Valley Hares.
最初に彼は、イーストバレーウサギとの大きな試合の後、何か不思議なことに気づいた。

Jasper was about to help himself to a victory snack… when he heard it.
彼がそれを聞いたとき…ジャスパーは勝利のおやつを手伝っていた…

 

The soft … sinister… tunktunktunk of carrots creeping.
柔らかい…邪悪な…ニンジンのトンクトンクトンクは忍び寄る。

 

He turned… but there was nothing there.
彼は振り返りました… しかし、何もそこにありませんでした。

Just my imagination, he thought.
ただの私の想像、彼は思った。

But he hopped a little faster.
しかし、彼は少し速く飛び跳ねました。

That night, as he was brushing his teeth… there they were.
その夜、彼が歯を磨いていたら…彼らはそこに居ました。

 

Jasper whipped around.. but nothing.
ジャスパーは周りを飛び跳ねた..しかし何もない。

He laughed at himself, picked his toothbrush off the floor, and went to bed … quickly.
彼は自分自身を笑って、歯ブラシを床から拾い上げて、寝ました … 急いで。

 

The next morning he approached Crackenhopper Field slowly.
翌朝、彼はゆっくりクラッケンホッパーの畑に接近しました。

He reached for two wild carrots. Nothing happened.
彼は、2本の野生ニンジンの方に手を伸ばしました。何も起こりませんでした。

 

He bit into one. Nothing happened.
彼は、1つにかじりつきました。何も起こりませんでした。

Whew! Creepy carrots… It was ridiculous!
ひゃー! 気味悪いニンジン… それはばかげていました!

 

But when he arrived home that evening…
しかし、彼がその晩に帰宅したとき…

“Mom! Mom!” Jasper screamed.
「ママ ママ!」ジャスパーは叫んだ。

“Creepy carrots! in the shed!”
「「気味悪いニンジン!小屋で!」

 

His mom opened the door slowly.
彼のママはドアをゆっくり開けました。

There weren’t any carrots. Not even the regular kind.
少しのニンジンもありませんでした。普通のものでさえ。

“There are no such things as creepy carrots,”
「そのような気味の悪いニンジンはありません。」

Mom said, shaking her head.
頭を振りながらママは言った。

 

Later that night, as Jasper lay in bed, he heard it.
その夜の後、ジャスパーが床に伏していると、彼はそれを聞きました。

Breathing.
呼吸している。

Terrible, carroty breathing.
恐ろしい、ニンジンっぽい呼吸。

And there, on his wall!
そして、そら、壁に!

 

“Creepy carrots!” he shouted.
「気味悪いニンジン!」と、彼は叫びました。

“Dad Dad!”
「パパ パパ!」

His dad thumped into his bedroom and threw on the light.
彼のおとうさんは彼のベッドルームを叩いて、さっと光をともしました。

 

They searched under the bed. No creepy carrots.
彼らは、ベッドの下を捜しました。気味悪いニンジンはいない。

They looked through the closet. No creepy carrots.
彼らは、クローゼットじゅうを見ました。気味悪いニンジンはいない。

 

They opened the dresser drawers. No creepy carrots.
彼らは、ドレッサーの引き出しを開けました。気味悪いニンジンはいない。

“Just a bad dream, son,” his dad said, shaking his head. “Now go to sleep.”
「ただの悪夢、息子」と、彼のおとうさんは言いました。そして、彼の頭をゆらしました。「さあ、眠りなさい」

That wasn’t going to happen.
それは起こりそうにありませんでした。

 

By the end of the week
今週末までに

Jasper was seeing
ジャスパーは見ていた

creepy carrots creeping
不気味なニンジンが忍び寄る

everywhere.
あちらこちらで

 

Jasper knew his parents were wrong.
ジャスパーは両親が間違っていることを知っていた。

Creepy carrots were real.
不気味なニンジンは本当だった。

And they were coming for him!
そしてそれらは彼のために来ていた!

 

But they couldn’t get him…
しかしそれらは彼の前に出ることができませんでした…

if they couldn’t get out.
彼らが出ることができないならば。

 

Jasper hatched a plan. First thing on Saturday, he grabbed supplies and headed to Crakenhopper Field.
ジャスパーは計画を準備しました。最初は土曜日に、必需品をひっつかんで、クラーケンホッパーの畑に向かった。

As the Sun finally set across Crakenhopper Field, Jasper Rabbit smiled.
太陽がクラーケンホッパーの畑を照らし終えた日没、うさぎのジャスパーは微笑んだ。

 

On his way home, there was no tunktunktunk.
帰り道、トンクトンクトンクはなかった。

There were no carrot-shaped shadows.
ニンジン形の影はありませんでした。

His plan had worked. No creepy carrots would ever get out of that carrot patch again.
彼の計画はうまくいきました。気味悪いニンジンは、決して二度とそのニンジン畑から出ません。

 

And as the Sun finally set, the Crakenhopper filled…
そして太陽が沈んだ後でさえ、クラーケンホッパーの畑は..

chaired! their creepy plan had worked.
議長をつとめます!彼らの気味悪い計画はうまくいきました。

 

They were sure of it.
彼らは、それに自信がありました。

Jasper rabbit would never get into that carrot patch ever again.
ジャスパー・ウサギは、決して二度とそのニンジン畑に入りません。

最後に:本当に怖がりなのは、どっち…?

というわけで、今回はちょっぴり不気味なニンジンのお話をご紹介しました。

白黒の背景に、ニンジンだけがオレンジ色で浮かび上がるイラストは、それだけで少しドキドキしますよね。ジェスパーが見る幻覚(?)のニンジンたちの姿も、なんとも言えない不気味さがあって、ハロウィン気分を盛り上げてくれます。

でも、この絵本の本当の面白さは、最後の最後、たった一枚の絵で、物語ががらりと反転するところにあります。

あれ?もしかして、怖がっていたのは、ジェスパーだけじゃなかったのかも…?

読み終わった後、きっと親子で顔を見合わせて、「やられたー!」とニヤリとしてしまうはず。ちょっぴりのスリルと、たっぷりのユーモアが詰まった、ハロウィンの夜にぴったりの一冊です。

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