こんにちは!
英語の読み聞かせをしていると、お子さんから「これ、なんて読むの?」と聞かれて、返事に困ってしまったこと、ありませんか?
アルファベットは知っていても、単語になると急に読み方が分からなくなる。英語の「音」って、本当に独特で、難しいですよね。
「フォニックスを学ぶと良いらしい」とは聞くけれど、なんだかルールだらけで、勉強っぽくて大変そう…。
そんな風に感じているパパさん、ママさんにこそ、ぜひ手に取ってみてほしい一冊があります。
今回は、理屈抜きで、歌うように英語の音が身についちゃう!魔法のようなフォニックス絵本『Fat cat on a mat』をご紹介します。
ここでは『Fat cat on a mat』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画を掲載しています。
お話のあらすじ
マットのうえに、一匹の太ったねこ(a fat cat on a mat)。
そこに、帽子をかぶったこうもりが、ひらひらと飛んできます(a bat with a hat)。
ねこは、こうもりの素敵な帽子がうらやましくて、ひょいっと取ってしまいました。
「ぼうしを かえせ!(Scat, cat!)」と怒るこうもり。
そこに、ラッパを持ったねずみまで現れて、「ラッタッタ!(Rat-a-tat-tat!)」と吹き鳴らします。
さて、このゆかいなドタバタ劇、一体どうなることやら?
この絵本がそっと教えてくれること
「フォニックス」と聞くと、私たちはつい、「Aの音はア、Bの音はブ…」といった、ルールを暗記する「お勉強」をイメージしてしまいがちです。
でも、この絵本を読んでいると、そんな考えはどこかに吹き飛んでしまいます。
この絵本が教えてくれるのは、フォニックスの「ルール」ではありません。
それは、英語が本来持っている「リズム」や「音の響き」そのものなんです。
cat, mat, bat, hat, rat…
まるでラップのように、同じ響きの言葉が次々とリズミカルに登場します。
その音の面白さに、子どもたちは理屈抜きで、ケラケラと笑い出してしまうはず。
これって実は、ネイティブの子どもたちが言葉を覚えるのと、全く同じプロセスなんですよね。
ルールとして学ぶのではなく、わらべうたや楽しいお話を通して、音と文字のつながりを、体で、感覚で覚えていく。
だから、読み聞かせの時に、無理に意味を教えようとしなくても大丈夫。
まずは、この面白い音の響きを、親子で一緒に楽しんでみてください。
「英語って、なんだか音楽みたいで楽しいな!」
その気持ちこそが、英語耳を育てる、最高の栄養になるのですから。
英語学習のポイント
この絵本は、フォニックスの基本がぎゅっと詰まっています。今回は、特に中心となる「音のルール」と、面白い言葉を一つご紹介しますね。
at の仲間たち(The -at family)
この絵本には、cat, mat, bat, hat, fat, rat, scat と、全部「アット」という音で終わる言葉がたくさん出てきます。これがフォニックスの基本となる「ワードファミリー」です。
この「-at(アット)」の響きさえ覚えてしまえば、最初の文字を変えるだけで、たくさんの単語が読めるようになります。まさに魔法のルールですよね!
Scat!
こうもりが猫に「あっちへ行け!」と言う場面で使われる言葉です。特に、動物などを素早く追い払う時に使う、ちょっぴり古風で、でもとても英語らしい響きのある言葉です。「シッ、シッ!」みたいな感じですね。
例文:
There was a squirrel on the bird feeder, so I yelled, “Scat!” (鳥の餌箱にリスがいたので、私は「あっちへ行け!」と叫んだ。)
読み聞かせ動画のご紹介
最後に:英語の「音」と、友達になろう
というわけで、今回は絵本『Fat cat on a mat』をご紹介しました。
フォニックスは、難しいルールの暗記帳ではありません。
それは、英語という言葉が奏でる、楽しいメロディーを見つけるための、宝の地図のようなもの。
この絵本を何度も繰り返し読んでいるうちに、お子さんはきっと、その地図の読み方を、自然とマスターしているはずです。
まずは親子で声に出して、このリズミカルな言葉遊びを楽しんでみてください。きっと、英語の「音」と、すぐに仲良くなれますよ。