こんにちは!
ふだん何気なく使っている言葉について、「あれ、なんでだろう?」って、ふと不思議に思うこと、ありませんか?
ぼくが最近ずっと気になっていたのが、「キャリア」という言葉なんです。
バリバリ働く女性を指す「キャリアウーマン」と、スマホの「通信キャリア」。
全然違うものを指しているのに、なぜか同じ「キャリア」という言葉が使われていますよね。
旅行で使う「キャリアケース」なんてものもあります。一体どういうことなんでしょう?
実はこのモヤモヤ、英語のCareerとCarrierという、そっくりな2つの単語を知ると、すーっと気持ちよく解決するんです。今日は、このカタカナ英語の謎を一緒に解き明かしていきたいと思います。
なぜかややこしい「キャリア」の意味
まず、日本語で使われる「キャリア」を整理してみましょう。
大きく分けて、2つのグループがあるように見えます。
グループA:お仕事系のキャリア
- キャリアウーマン
- キャリアを積む
- キャリア官僚
グループB:運ぶ系のキャリア
- 携帯キャリア(ドコモ、au、ソフトバンクなど)
- キャリアケース(スーツケースなど)
- キャットキャリア(猫を入れるカゴ)
うーん、やっぱり全然違いますよね。
でも、実はこの2つのグループ、大元をたどると同じ言葉に行き着くんです。
語源をたどると「馬車道」にたどり着く?
この「キャリア」という言葉のルーツを探っていくと、なんと中世ラテン語の「carrus」、つまり「車輪のついた乗り物(馬車など)」という言葉にたどり着きます。
なんだかロマンチックですよね。
昔々、馬車が走っていた道や、馬車が何かを運んでいた様子から、時代を経て2つの意味に分かれていったんです。
- 馬車が走る「道」 → 人生が進む「道筋」「経歴」 → Career
- 馬車が荷物を「運ぶ」 → 何かを「運ぶ人やモノ、会社」 → Carrier
ね、こうして見ると、全然違うようで、ちゃんとつながっているのが面白いですよね。
この2つの単語をもう少し詳しく見てみましょう。
英語の Career と Carrier は、こんなに違う!
① Career(キャリア) – 人生の「道筋」や「経歴」
こちらは、人生や仕事における「歩み」や「道筋」を指す言葉です。
ものすごくざっくり言うと、**「これまでどう歩んできて、これからどう歩んでいくか」**という、時間的な流れのイメージですね。
- キャリアウーマン (Career Woman)
専門職として、長い道のりを歩んでいる女性、というイメージです。 - キャリアを積む
仕事の経験という道のりを、一歩一歩積み重ねていく感じですよね。
英語の例文だと、こんな感じです。
She has a successful career as a doctor.
(彼女は医師として、成功の道を歩んでいます)
② Carrier(キャリア) – 何かを「運ぶ」人やモノ、会社
こちらは、動詞の carry(運ぶ)から来ているので、とても分かりやすいです。
何かを物理的に「運んでくれる」人やモノ、あるいはサービスなどを「届けてくれる」会社のことを指します。
- 携帯キャリア (Mobile Carrier)
ドコモやauといった携帯会社は、私たちに「電波」や「通信サービス」を運んで、届けてくれる会社ですよね。だからCarrierなんです。 - キャリアケース (Carrier Case)
これも簡単。荷物を「運ぶ」ためのケースだからCarrierですね。猫を運ぶ「キャットキャリア」も同じ仲間です。
英語の例文も見てみましょう。
The mail carrier delivered the package.
(郵便配達人(carrier)が荷物を届けてくれました)
【まとめ】頭の中をスッキリ整理しよう!
というわけで、長くなりましたが、もう一度シンプルにまとめてみますね。
日本語の「キャリア」 | 英語 | 意味のイメージ |
---|---|---|
キャリアウーマン | Career | 人生の道筋、経歴 |
携帯キャリア | Carrier | 何かを運ぶ人・モノ |
語源を知ると、英語学習はもっと楽しくなる
今回は「キャリア」という言葉の謎を追ってみました。
英語の勉強って、ひたすら単語を暗記する作業みたいで、時々つらくなっちゃいますよね。でも、今回のように「この単語の元々の意味ってなんだろう?」と、その言葉のルーツに少しだけ寄り道してみると、ただの暗記が、発見のある楽しい時間に変わるかもしれません。
「このキャリアは、どっちのキャリアかな?」
そんな風に考えるクセをつけるだけで、英語の解像度がぐっと上がっていくように思います。
また何か面白い言葉を見つけたら、ここでシェアさせてくださいね。