日本語では同じ「キャリア」でも、英語では意味によって単語が違います。
仕事の経歴や職業人生について話すなら career、スマホの通信会社や、何かを運ぶ人・ものなら carrier です。
まずは、違いをシンプルに見てみましょう。
| 日本語の「キャリア」 | 英語 | 意味 |
|---|---|---|
| 仕事・経歴 | career | 職業、職歴、仕事上の歩み |
| 携帯・通信キャリア | carrier | 運ぶ人・もの、通信サービスを提供する会社 |

仕事や経歴の「キャリア」は career
career は、仕事や職業上の経歴・歩みを表す言葉です。
日本語で「キャリアを積む」「キャリアを変える」と言うときの「キャリア」は、こちらの career に近い意味です。
- a successful career
成功した職業人生・経歴 - a career change
転職・キャリアチェンジ - career path
仕事上の進路・キャリアパス
たとえば、こんな例文があります。
- She has a successful career as a doctor.
彼女は医師として成功したキャリアを築いています。
career は「今の仕事」だけではなく、これまでどんな仕事をしてきたか、これからどんな仕事をしていくかという職業人生の流れを含んだ言葉です。
通信会社の「キャリア」は carrier
スマホで使う「通信キャリア」は carrier です。
carrier の基本イメージは「何かを運ぶ人・もの」。動詞の carry(運ぶ) とつながっています。
- mail carrier
郵便物を配達する人 - aircraft carrier
航空母艦 - mobile phone carrier
携帯電話会社・通信キャリア
英語では carrier 自体に、電話やインターネットなどの通信サービスを提供する会社という意味があります。
「仕事のキャリア」と「通信キャリア」は英語では別の単語。
仕事なら career、携帯会社なら carrier と覚えると整理しやすくなります。
「キャリーケース」は carrier case ではない?
ここでもう一つ、カタカナ英語のちょっと面白いところがあります。
日本語では旅行用のケースを「キャリーケース」と呼ぶことがありますが、英語でそのまま carrier case とするのは一般的ではありません。
持ち運び用のケースなら、英語では carrying case や carry case という言い方があります。
- a carrying case
持ち運び用のケース - a carry case
携帯用ケース
旅行で使う一般的なスーツケースなら suitcase と言えば伝わります。
日本語のカタカナを、そのまま英単語に戻せるとは限らない。 ここも「キャリア」の面白いところですね。
career と carrier は発音も違う
career と carrier は、カタカナではどちらも「キャリア」と書かれますが、英語ではアクセントの位置も音も違います。
career
イギリス英語:/kəˈrɪə(r)/
アメリカ英語:/kəˈrɪr/
後ろの部分にアクセントがあります。
carrier
イギリス英語:/ˈkær.i.ə(r)/
アメリカ英語:/ˈker.i.ɚ/
最初の部分にアクセントがあります。
スペルを見ると、career は e が続き、carrier は carry を思い出すと見分けやすくなります。
career と carrier の語源は同じ?
この2語は、まったく無関係というわけではありません。遠い語源までたどると、どちらも「車」や「走る」と関係する言葉につながっています。
ただし、現在の意味になるまでの道筋は別です。
- career:もともと「道・競走路」のような意味から、「人生や仕事の進む道」へ
- carrier:carry(運ぶ) から、「運ぶ人・もの」へ
career は「道を進んでいく」イメージ、carrier は「何かを運ぶ」イメージと考えると、意味の違いが見えてきます。
「もともと同じ言葉が2つに分かれた」と単純に考えるより、遠い親戚だけれど、それぞれ別の道を進んできた単語くらいに考えると分かりやすいでしょう。
まとめ|仕事なら career、通信会社なら carrier
日本語ではどちらも「キャリア」ですが、英語では意味に合わせて使い分けます。
- career:仕事、職歴、職業人生
- carrier:運ぶ人・もの、通信会社
さらに、日本語の「キャリーケース」をそのまま carrier case とするわけではなく、英語では carrying case や carry case などを使います。
カタカナでは同じように聞こえても、英語に戻すと違う単語になることがあります。
同じような例として、「コート」は英語でcoat?court?服・スポーツ・裁判所の違いも紹介しています。