英語絵本「Be Brave, Little Penguin」

『Be Brave』(勇気を出して)が合言葉。苦手なことに挑戦する心を育む英語絵本

こんにちは!

プールのお着替えになると急に元気がなくなったり、自転車の練習になると「また今度にする…」なんて言い出したり。子どもが、苦手なことや怖いことを前にして、しゅん…となってしまう姿、見守る親としてはちょっぴり歯がゆい時もありますよね。

「大丈夫だよ、やってみなよ!」と励ましたいけれど、無理強いになってしまったらどうしよう。そんな風に、声のかけ方に迷ってしまうこと、ありませんか?

今日は、そんな「やりたいけど、怖い」という子どもの繊細な心と、「頑張れ」だけじゃない勇気の出し方を、優しく教えてくれる一冊の英語絵本、『Be Brave, Little Penguin』をご紹介します。

ここでは『Be Brave, Little Penguin』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

お話のあらすじ

南極に住む、一羽の小さなペンギン。見た目は他のペンギンと何も変わらないけれど、たった一つだけ、大きな違いがありました。それは、水の中に入るのが、ものすごく怖いこと。

みんなが楽しそうに海へダイブしていくのを横目に、リトルペンギンは氷の上で滑り台をして遊ぶのが大好き。それはそれでとっても楽しいけれど、やっぱりどこか寂しそう。

そんなある日、氷の上でいつものように遊んでいたリトルペンギンに、とんでもないハプニングが!ツルンと滑って、そのまま海の中へ、ドッボーーン! さあ、怖がりなリトルペンギンは、一体どうなってしまうのでしょうか。

Be Brave, Little Penguin (Picture Flats)

英語学習のポイント

この絵本には、子どもの気持ちに寄り添う、温かくて覚えやすい英語表現が使われています。今回は、その中でも特に心に残るフレーズを2つご紹介しますね。

Be Brave (勇気を出して)

これはこの絵本のタイトルにもなっている、魔法の言葉です。日本語の「頑張れ!」が、時にプレッシャーになってしまうことがあるのに対して、“Be Brave” は「大丈夫、君ならできるよ」という、内側から湧き出る力を信じるような、優しい響きがあります。

ものすごくざっくり言うと、「えいっ!と勇気を出してみてごらん」という感じですね。

  • Be brave! You can do it. (勇気を出して!君ならできるよ。)
  • I know it’s scary, but be brave. (怖いのは分かるけど、勇気を出してみよう。)

I know exactly how you feel. (君の気持ち、すごくよく分かるよ。)

物語の最後、リトルペンギンが、同じように水を怖がるホッキョクグマの赤ちゃんにかけるセリフです。ただ “I understand”(分かるよ)と言うよりも、「寸分たがわず、君と全く同じ気持ちが分かるよ」という、深い共感が込められた、とっても温かい表現です。

I know exactly how you feel. I used to be scared, too.
君の気持ち、すごくよく分かるよ。僕も昔は怖かったんだ。

お子さんが落ち込んでいる時や、お友達を慰めてあげたい時に、この言葉を知っていると、きっと相手の心に寄り添うことができるはずです。

読み聞かせ動画のご紹介

日本語訳

Little Penguin looks just like all the other penguins.
リトルペンギンは他のすべてのペンギンと同じように見えます。

He has a little orange beak. He has two tiny wings.
彼は少しオレンジ色のくちばしを持っています。 彼は二つの小さな翼を持っています。

 

He has a soft white tummy.
彼は柔らかい白いおなかを持っています。

But Little Penguin is not like all the other penguins.
しかし、リトルペンギンは他のすべてのペンギンと同じではありません。

 

He doesn’t like diving under the blue waves.
彼は青い波の下でダイビングをするのが好きではありません。

He doesn’t like splashing in the sparkling ocean.
彼は、きらめく海にザブンと落ちるのが好きでありません。

Little Penguin is scared of the water.
リトルペンギンは水が怖いのです。

 

Everyone loves playing in the snow.
誰もが雪の中で遊ぶのが大好きです。

Little Penguin likes the ice helter-skelter best.
リトルペンギンはアイスヘルター – スケルターが一番好きです。

He slides around…
彼はクルクル滑る…

..and around..
そしてくるくる

..and around!
そしてくるくるまわる!

 

“This is so much fun!” giggles Little Penguin.
「これはとても楽しいね!」 リトルペンギン

The other penguins dive into the water.
他のペンギンは水に飛び込む。

“Come with us, Little Penguin” they call.
「私たちと一緒に来て、リトルペンギン」と彼らは呼ぶ。

But Little Penguin is too scared.
しかし、リトルペンギンはあまりにも怖いです。

 

Everyone loves sliding on the ice.
誰もが氷の上を滑るのが大好きです。

They whizz..
彼らはブーンと飛びます..

.. and spin…
..、そして、回転…

.. and skid.
..、そして、横すべり。

 

Little Penguin goes fastest of all.
リトルペンギンは何よりも早く進みます。

But then.. “Help!”
でも、その後.. “助けて!”

He wibbles and wobbles on the very edge.
彼はぎくしゃくしていて、端にぶら下がっています。

“I nearly fell in!” he gasps.
「私は落ちそうだ!」 彼は喘ぎます。

And his little wings tremble.
そして彼の小さな翼は震えます。

 

“Poor Little Penguin,” says Little Seal Cub.
「かわいそうなペンギン」と子アザラシのカブは言います。

“Don’t worry, I’ll play with you.” Little Penguin and Little Seal Cub race and chase each other.
「心配しないで、一緒に遊ぼう」リトルペンギンと子アザラシのカブはお互いに競い合います。

 

They go around the icy glaciers.
彼らは氷の氷河を回っています。

And through the powdery snow.
そして粉雪を通り抜けて。

Then… whoops! Little Penguins skids on the ice.
それから…おっと! 小さなペンギンは氷の上を滑る。

“Help!” cries Little Penguin. swoosh!
「助けて!」リトルペンギンは叫ぶ。 すごい!

He slides down the snow bank!
彼は雪の土手を滑り降りる!

 

Splash! Sploosh!
パシャーン、パシャーン!

Little Penguin is in the water!
リトルペンギンは水に飛び込んだ!

 

At first, he’s scared.
最初は、彼は怖わかった。

But then he kicks his legs, he flaps his little wings..
しかしそれから彼は足を蹴る、彼は小さな翼を羽ばたかせる..

..and whoosh! suddenly he’s swimming!
..そして、なんと! 突然彼は泳いでいる!

“This isn’t scary!” says Little Penguin “This
is fun”
「これは怖くない!」 リトルペンギンは言った「これは楽しいです。」

 

Little Penguin plops back onto the ice.
小さなペンギンが氷の上に飛び出します。

“That was great!” he laughs.
「すごく良かった!」 彼は笑う。

“Do you want to do it again?” asks Little Seal Cub.
「もう一度やりたいですか?」 リトルシールカブはたずねた。

 

“Yes please!” say Little Penguin.
「はい、お願いします!”」リトルペンギンは言う。

Then, he sees Little Polar Bear standing on the ice.
それから、彼はリトルポーラベアが氷の上に立っているのを見ます。

“Come and play with us,” calls Little Penguin.
「さあ、一緒に遊びましょう」とリトルペンギンは言う。

“I’m not sure,” whispers Little Polar Bear.
「よく分からない」とリトルポーラベアがささやく。

“The water is bit scary.”
「水は少し怖い」

Little Penguin gives a great, big smile.
リトルペンギンは素晴らしい、大きな笑顔を与えます。

“I know exactly how you feel.” he says.
「私はあなたの気持ちを正確に知っています」 彼は言います。

“I used to be scared, too.”
「私も怖かった」

 

Weeee!

Little Penguin and Little Polar Bear slide and splash into the water.
リトルペンギンとリトルホッキョクグマが滑って水にはねます。

Little Penguin and his friends had lots of fun playing in the sea.
リトルペンギンと彼の友達は海でたくさん遊びました。

“I’ll never be scared of the water again.”
「二度と水が怖くない」

said Little Penguin. And he never was.
リトルペンギンは言った。 そして彼は決して(怖く)なかった。

最後に:「怖かったこと」が、誰かの優しさになる

というわけで、今回は怖がりなペンギンさんの、小さな成長物語をご紹介しました。

この絵本の素敵なところは、リトルペンギンが誰かに「勇気を出しなさい!」と説得されて水に入るわけではない、という点です。ひょんなアクシデントがきっかけで、「あれ?意外と怖くないかも!」と、自分の力で楽しさを見つけていくんですよね。

そして、物語の最後。彼が乗り越えた「怖かった気持ち」は、今度は別の子の不安に寄り添う、「優しさ」へと変わっていきます。

もしお子さんが何かに尻込みしていたら、「頑張れ」の前に、この絵本をそっと開いてみてください。勇気って、無理やり出すものじゃないのかもね。そんな風に、親も子も、心がふっと軽くなるはずですよ。

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