一人ぼっちで寂しい気持ちに寄り添う。幼児向け英語絵本『The Sad, Sad Monster』

一人ぼっちで寂しい気持ちに寄り添う。幼児向け英語絵本『The Sad, Sad Monster』

幼稚園や保育園、新しい生活が始まって数ヶ月。そろそろ園や学校の様子にも慣れてきたかなと思いつつ、子どものちょっとした表情に「お友達とうまくやれているのかな……」と、親の私たちはつい心配になってしまうことがあります。特に、内気で自分から声をかけられない子や、少し周りの子と好みが違ったりして、一人でポツンと過ごしている背中を見ると、胸が締め付けられるような気持ちになりますよね。

無理に「お友達の輪に入りなさい」と言うのではなく、まずはその寂しい気持ちをそっと包み込んでくれるようなお話が、今こそ必要かもしれません。今回ご紹介する絵本は、その見た目のせいで誰にも遊んでもらえず、寂しい日々を送っていたモンスターが、一人の心優しい女の子と出会う物語です。

ここでは、『The Sad, Sad Monster』のあらすじのほか、英語学習のポイント、読み聞かせ動画などを掲載しています。

『The Sad, Sad Monster』の基本情報 

タイトルThe Sad, Sad Monster(かなしい かなしい モンスター)
著者Dolores Costello
イラストDolores Costello
出版社Xist Publishing
対象年齢(目安)4歳〜8歳(幼児〜小学校低学年)

あらすじ

見た目は少し怖そうだけれど、本当はとても優しくて良い子のモンスター。でも、周りの子どもたちは彼の鋭い歯や姿を怖がって、誰も一緒に遊ぼうとはしません。学校では、ブランコに乗るのも、縄跳びをするのも、ゲームをするのも、いつも一人ぼっち。モンスターの心は、とても深い悲しみと寂しさでいっぱいでした。

そんなある日のランチタイム。いつものように他の子どもたちが彼を避けて座るなか、サラという女の子だけは違いました。サラはモンスターの鋭い歯を怖がることもなく、彼を避けることもしません。彼の隣へトコトコと歩み寄り、「ここ、空いてる?」と尋ねたのです。その瞬間から、モンスターの寂しい世界は少しずつ変わり始めます。

サラはモンスターと一緒にブランコに乗り、縄跳びをし、ゲームをして遊びたいと心から願っていました。彼女の温かい行動と「友達になりたい」というシンプルな想いが、モンスターの頑なな寂しさを解きほぐしていきます。それからというもの、学校の校庭には二人の楽しそうな笑顔が並び、モンスターが一人ぼっちで悲しむ日は二度と来なくなりました。

英語学習のポイント

1. 怖がる表現:afraid of ~

何かに対して恐怖を感じたり、怖がったりする時に日常的によく使う表現です。絵本では、周りのみんながモンスターを怖がっている場面や、サラが怖がらなかった場面で使われています。

  • afraid of(〜を怖がる、苦手である)
    • 例文1:Everyone was afraid of the big dog.(みんなその大きな犬を怖がっていました。)
    • 例文2:You don’t need to be afraid of making mistakes.(間違いを犯すことを怖がる必要はありませんよ。)

2. 過去の習慣や様子:would ~

過去に「よく〜したものだった」という習慣や、繰り返し行われていた行動を表します。絵本では、モンスターがいつも一人でブランコに乗ったり、ゲームをしていたりした寂しい日常の様子を描写するのに使われています。

  • would(よく〜したものだった)
    • 例文1:He would swing alone in the park.(彼は公園でよく一人でブランコに乗っていました。)
    • 例文2:We would read picture books before going to bed.(私たちは寝る前によく一緒に絵本を読んだものでした。)

3. 日常の丁寧な声かけ:Is this space free?

空いている席やスペースを使ってもよいか尋ねる時の定番フレーズです。直訳すると「このスペースは空いていますか?」となり、乗り物やカフェ、学校の食堂などで非常に頻繁に使われます。絵本では、サラがモンスターの隣に座る際にかける、心温まる最初の一歩の言葉として描かれています。

  • Is this space free?(ここ、空いていますか?)
    • 例文1:Excuse me, is this seat free?(すみません、この席は空いていますか?)
    • 例文2:Is this space free? I want to put my bag here.(ここ空いてる? カバンを置きたいんだけど。)

読み聞かせ動画

YouTubeには、聞き取りやすい英語で語られる読み聞かせ動画がたくさんあります。正しい発音やイントネーションに触れるために、ぜひ親子で一緒に視聴してみてください。

日本語訳(全文)

This is a story about a Monster. A very good Monster.

これは、あるモンスターの物語です。とても良いモンスターの。

But even though he was good, everyone was afraid of him.

でも、彼がどれほど良くても、みんな彼を怖がっていました。

At school, nobody would play with him.

学校では、誰も彼と遊ぼうとしませんでした。

He would swing alone, skip alone, and play games alone.

彼は一人でブランコに乗り、一人で縄跳びをし、そして、一人でゲームをしていました。

So Monster was sad, very sad.

だからモンスターは悲しかったのです、とても悲しかったのです。

One day, Monster was eating lunch.

ある日、モンスターはお弁当を食べていました。

Everyone sat somewhere else, everyone except Sarah. Sarah wasn’t afraid. She didn’t mind Monster’s sharp teeth. “Is this space free?” “Yes!”

みんな他の場所に座りました、サラを除いて全員が。サラは怖がっていませんでした。彼女はモンスターの鋭い歯を気にしませんでした。「ここ、空いてる?」「うん!」

She very much wanted to swing with Monster and skip. And play games.

彼女はモンスターと一緒にブランコに乗りたくてたまりませんでした。そして縄跳びも。そしてゲームも。

Sarah wanted to be Monster’s friend. After that, Monster wasn’t sad or alone anymore.

サラはモンスターの友達になりたかったのです。それから、モンスターはもう悲しくも、一人ぼっちでもなくなりました。

まとめ

外はしとしとと雨が降り、お家の中で過ごす時間が長くなる季節。窓の外を見つめながら、時折少し寂しそうな表情を見せる我が子の姿に、親の私たちは「お友達と楽しく過ごせているかな」と思いを馳せることがあります。集団生活の中で、周りの輪に入れず一人ぼっちで過ごす時間は、子どもにとっても、それを見守る親にとっても切ないものです。

でも、この絵本に登場するサラのように、「ここ、空いてる?」と声をかけるほんの少しの勇気や、相手の見た目にとらわれない優しい眼差しがあれば、いつだって新しい関係は築けます。また、誰かが一人で寂しそうにしているときに、そっと寄り添えるような人になってほしいという願いを伝えるのにも、この絵本はぴったりです。

とてもシンプルで短い英語で綴られた物語だからこそ、言葉の壁を感じずにお子さまの心に直接響きます。雨の日の静かな昼下がりや、一日の終わりのベッドタイムに、ぜひ親子で寄り添いながら優しく読み聞かせてみてください。きっと、親子の心の中に温かい光が灯るはずです。



 

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