「The Most Perfect Snowman」(最高の雪だるま)は、冬にぴったりの心温まる英語絵本です。優しさや友情の大切さを教えてくれるストーリーと、色鮮やかなイラストで、子供と保護者一緒に楽しめます。
この絵本は、シンプルな雪だるまのドリフトが、自分に自信を持ち、他人を助けることで本当の「完璧」を見つける物語です。英語絵本の読み聞かせを通じて、親子で温かい気持ちを共有できる一冊です。
ここでは、絵本のあらすじや見どころ、日常で使える英語表現、読み聞かせ動画の紹介、日本語訳についてお伝えします。
あらすじ
ドリフトは、冬の最初の吹雪で作られた、とてもシンプルな雪だるま。細い棒の腕と、石炭でできた小さな目と口しかありません。他の雪だるまはおしゃれな帽子やマフラー、手袋、そしてニンジンの鼻を持っていて、ドリフトを笑いものにしていました。ドリフトはいつも、「ニンジンの鼻があれば、僕も完璧になれるのに」と夢見ていました。
ある日、3人の子供たちがドリフトに会い、青いふわふわの帽子、暖かい手袋、柔らかいマフラーをくれました。そして最後に、立派なオレンジ色のニンジンの鼻まで!ドリフトは大喜びで、子供たちと楽しい時間を過ごします。でもその夜、恐ろしい吹雪が吹き荒れ、ドリフトの新しい服は風に飛ばされてしまいます。
悲しむドリフトでしたが、吹雪の中で小さなウサギに出会います。ウサギは寒さと空腹で困っていました。ドリフトは自分のマフラーをウサギに巻いてあげ、さらにニンジンの鼻を食べさせてあげます。そうしてドリフトは、見た目ではなく心の優しさで「最高の雪だるま」になりました。
見どころ
- 優しさが伝わるお話
ドリフトがウサギを助ける場面は、子供たちに思いやりの大切さを教えてくれます。見た目より心が大事だと感じられるストーリーです。 - 素敵なイラスト
冬の森や雪だるまの表情が生き生きと描かれていて、子供の想像力をかきたてます。ページをめくるのが楽しくなりますよ。 - 読み聞かせにぴったり
リズミカルな文章と繰り返しが多いので、声に出して読むと子供が喜びます。英語の音に慣れるのにもおすすめです。

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ピックアップ表現と解説
絵本から、子供や保護者が日常で使える英語フレーズを2つ選びました。簡単な説明もつけています。
- What a plain looking snowman.
日本語: 「なんて地味な雪だるま」
解説: シンプルで飾り気がないことを表すフレーズです。絵本では子供がドリフトを見て言います。日常でも「What a plain bag!(なんてシンプルなカバン!)」のように使えます。「plain(飾り気のない)」を覚えるきっかけにもなりますよ。
- Can you help me, please?
日本語: 「助けてくれませんか?」
解説: 困ったときに助けを求める丁寧な言い方です。ウサギがドリフトに言う場面で出てきます。子供に「お願いする」時の表現として教えたり、親子で助け合う気持ちを話すきっかけにもなります。
おすすめの読み聞かせ動画
日本語訳
Drift was the loneliest of snowmen.
ドリフトは一番孤独な雪だるまだった。
Made from the first blustery snow of winter, he’d been built fast and then forgotten…
冬の最初の吹雪で作られ、彼は急いで作られ、そして忘れ去られた…
with only two skinny stick arms, and a small mouth and eyes made of coal.
2本の細い棒の腕と、小さな口と石炭でできた目だけ。
Drift dreamed of wearing a stylish hat, scarf and mittens just like the other snowman.
ドリフトは他の雪だるまのように、おしゃれな帽子、マフラー、手袋を身につけることを夢見ていた。
Most of all, he dreamed of having a pointy orange carrot nose.
何よりも、彼は先のとがったオレンジ色のニンジンの鼻を持つことを夢見ていた。
“If only I had that, I’d be perfect,” he thought.
「あれさえあれば、完璧なのに」と彼は思った。
All the other snowmen were much fancier than Drift and would giggle at him with frosty glee.
他の雪だるまは皆ドリフトよりもずっとおしゃれで、凍えるような喜びで彼を見てクスクス笑っていた。
“Nice nose!”
「いいね、その鼻!」
“Snazzy outfit!”
「粋な服装だね!」
“Love your style!”
「そのスタイル、好きだよ!」
Dressed in the refinery, they would have snowy fashion parades.
着飾って、彼らは雪のファッションパレードをしていた。
snowball fights,
雪合戦、
and snowman dances that lasted all night.
そして、一晩中続く雪だるまのダンス。
But Drift was never included.
しかし、ドリフトは決して仲間に入れられなかった。
So he spent his days alone, swooshing and sliding through the wintry woods.
だから彼は一人で日々を過ごし、冬の森の中を滑ったり滑ったりしていた。
Often stopping in the shadows to watch the others laugh and play.
しばしば影に立ち止まって、他の人たちが笑ったり遊んだりするのを見ていた。
One morning, three bundled-up children walk by.
ある朝、厚着をした3人の子供たちが通りかかる。
“What a plain looking snowman,” said one little girl.”You need a hat. Here, take mine.”
「なんて地味な雪だるま」と一人の女の子が言った。「帽子が必要ね。はい、私のをあげる。」
The hat was blue, fluffy and toasty warm.
その帽子は青くて、ふわふわで、とても暖かかった。
It fit perfectly!
ぴったりだった!
“And you can have my mittens,” added the little boy.
「それから、僕の手袋もあげるよ」と男の子が付け加えた。
They were so snuggly!
とても心地よかった!
Drift raised his arms in the air and smiled.
ドリフトは両手を空に上げて微笑んだ。
The last little girl turned to Drift.”Why don’t you take my scarf”
最後に残った女の子がドリフトの方を向いた。「私のマフラーもどう?」
It felt soft and cozy as she placed it around his neck.
彼女が彼の首にそれを巻くと、柔らかくて心地よかった。
She looked at him for a moment.
彼女はしばらく彼を見た。
“Hmm, you’re still missing something.”
「うーん、まだ何かが足りないわね。」
Then, reaching into her coat pocket…
それから、彼女はコートのポケットに手を伸ばし…
she pulled out the most pointy orange carrot nose that Drift had ever seen!
彼女はドリフトが今まで見た中で最も先のとがったオレンジ色のニンジンの鼻を取り出した!
She squashed it into place.
彼女はそれを押し込んだ。
“Now you’re the perfect snowman!”
「これであなたは完璧な雪だるまだわ!」
The other snowman watched in astonishment.
他の雪だるまは驚いて見ていた。
All afternoon, Drift played with the children.
午後はずっと、ドリフトは子供たちと遊んだ。
He had never been so happy.
彼はこんなに幸せだったことはなかった。
But soon, dark clouds rolled in and his new friends turned to walk back home.
しかしすぐに、暗雲が立ち込め、彼の新しい友達は家に戻って行った。
Drift thanked them and waved good-bye.
ドリフトは彼らに感謝し、手を振って別れを告げた。
That night, a terrible blizzard began to blow.
その夜、恐ろしい吹雪が吹き始めた。
Icy snowflakes ripped at Drift’s new hat and mittens and tossed them into the air.
氷のような雪の結晶がドリフトの新しい帽子と手袋を引き裂き、空中に投げ飛ばした。
“Oh no!” Drift gassed.
「なんてことだ!」ドリフトは息をのんだ。
He set out for his missing clothes.
彼は失くした服を探しに出かけた。
He looked up into the trees
木々を見上げ、
and down a stream.
小川を見下ろした。
Over hills and under bushes.
丘を越え、茂みの下を見た。
But they were gone.
しかし、それらはなくなっていた。
“Oh well,” Drift sighed.”At least I still have my beautiful new scarf and nose.”
「まあ、いいか」とドリフトはため息をついた。「少なくとも、まだ美しい新しいマフラーと鼻がある。」
Then, through the howling wind, Drift heard a whisper, soft voice.
その時、吹き荒れる風の中、ドリフトはささやくような、か細い声を聞いた。
“I’m lost. Can you help me, please?”
「迷子になったの。助けてくれませんか?」
It was a tiny bunny.
それは小さなウサギだった。
It looked frightened and shivery cold.
それは怯えていて、寒さに震えているようだった。
The bunny needed a safe place to survive the night.
ウサギは夜を生き延びるための安全な場所を必要としていた。
But there was no shelter to be found.
しかし、避難所は見つからなかった。
Drift took off his scarf and wrapped it gently around the bunny.
ドリフトはマフラーを外し、ウサギに優しく巻き付けた。
“There, now he’ll stay warm.”
「ほら、これで暖かくなるよ。」
That’s when he heard a faint growl.
その時、彼はかすかなうなり声を聞いた。
It was the bunny’s tummy! Rumble.
それはウサギのお腹だった!ゴロゴロ。
Drift stared into the frosty night.
ドリフトは凍てつく夜を見つめた。
He knew what he had to do.
彼は自分が何をすべきか分かっていた。
He reached up, removed his last remaining gift.
彼は手を伸ばし、最後に残った贈り物を取り外した。
and gave his new friend something to eat.
そして、彼の新しい友達に食べ物を与えた。
And became the most perfect snowman of all.
そして、すべての中で最も完璧な雪だるまになった。
この絵本は日本でも「最高の雪だるま」として出版されています。日本語版も、ドリフトの優しさや友情がしっかり伝わる素敵なお話です。まず日本語で読んで、その後に英語版に挑戦すると、英語学習の第一歩にもなりますよ。英語と日本語を比べながら読むのも楽しいですね。