「英語の絵本を買ってあげたいけれど、うまく訳してあげられるか不安…」
「子供に読み聞かせる前に、どんな内容か詳しく知っておきたい」
そんな風に思ったことはありませんか?
『The Gruffalo(グラファロ)』は、世界中で愛されているイギリスのベストセラー絵本ですが、独特のモンスターの名前や韻を踏んだリズミカルな文章は、とっさに日本語にするのが少し難しいかもしれません。
でも、ご安心ください。この絵本は、単に英語を学ぶだけでなく、小さな主人公が知恵を使って困難を乗り越える「生きる力」を教えてくれる素晴らしい作品です。物語の意味をしっかり理解してから読み聞かせることで、お子様の反応もぐっと変わってくるはずです。
ここでは『The Gruffalo』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
絵本『The Gruffalo』の基本情報
| タイトル | The Gruffalo(グラファロ) |
|---|---|
| 著者・イラスト | Julia Donaldson (作) / Axel Scheffler (絵) |
| 出版社 | Macmillan Children’s Books |
| 対象年齢(目安) | 3歳〜7歳 |
あらすじ
深く暗い森の中、一匹の小さなネズミが散歩をしていました。
美味しそうなネズミを見つけたキツネ、フクロウ、ヘビといった森の捕食者たちは、言葉巧みにネズミを食事に誘います。しかし、賢いネズミは架空の恐ろしい怪物「グラファロ」の話をして、彼らを怖がらせて追い払ってしまいます。
「グラファロなんて、いるわけないのにね!」と笑っていたネズミでしたが、なんとその直後、ネズミの目の前に本物のグラファロが現れて……!?
小さなネズミが知恵とハッタリで自分よりも大きく強い相手を次々とやり込める、痛快でユーモアあふれる逆転劇です。
英語学習のポイント
英語のリズム「Rhyme(韻)」を楽しむ
この絵本の最大の特徴は、美しい「韻(ライム)」です。文末の音が揃っているため、読んでいて非常にリズミカルで、子供の耳に自然と英語の音が残ります。
- wood / good(森 / 良い)
- mouse / house(ネズミ / 家)
- toes / nose(つま先 / 鼻)
繰り返しのフレーズで自信をつける
物語の中で、何度も同じフレーズが登場します。繰り返し聞くことで、子供たちは自然と次の言葉を予測できるようになり、「英語がわかった!」という自信につながります。
- “A Gruffalo? What’s a Gruffalo?”(グラファロ? グラファロって何だい?)
- “A Gruffalo! Why, didn’t you know?”(グラファロさ! おや、知らないのかい?)
体の部位や特徴を表す形容詞
グラファロの恐ろしい見た目を説明するシーンでは、体の部位とそれを修飾する形容詞がたくさん登場します。少し難しい単語もありますが、絵と合わせることでイメージしやすく、語彙力を広げるのに最適です。
- terrible tusks(恐ろしい牙)
- knobbly knees(ごつごつした膝)
- orange eyes(オレンジ色の目)
読み聞かせ動画
日本語訳(全文)
A mouse took a stroll through the deep dark wood.
A fox saw the mouse and the mouse looked good.
ネズミは奥深く暗い森を散歩しました。
キツネがネズミを見かけました。ネズミは美味しそうでした。
“Where are you going to, little brown mouse?
Come and have lunch in my underground house.”
「どこへ行くんだい、小さな茶色のネズミさん?
うちの地下の家に来て、お昼ごはんを食べていかないかい」
“It’s terribly kind of you, Fox, but no – I’m going to have lunch with a Gruffalo.”
「ご親切にどうも、キツネさん。でも遠慮しておくよ。グラファロとお昼を食べる約束なんだ」
“A Gruffalo? What’s a Gruffalo?”
「グラファロ? グラファロって何だい?」
“A Gruffalo! Why, didn’t you know?
He has terrible tusks, and terrible claws, and terrible teeth in his terrible jaws.”
「グラファロさ! おや、知らないのかい?
恐ろしい牙に、恐ろしい爪。恐ろしい顎には恐ろしい歯が生えているんだ」
“Where are you meeting him?”
「どこで彼と待ち合わせているんだい?」
“Here, by these rocks,
And his favorite food is roasted fox.”
「ここさ、この岩のそばで。
それに、あいつの大好物はキツネの丸焼きなんだ」
“Roasted fox! I’m off!” Fox said.
“Goodbye, little mouse,” and away he sped.
「キツネの丸焼きだって! 僕は失礼するよ!」とキツネは言いました。
「さようなら、小さなネズミさん」そう言ってキツネは急いで逃げていきました。
“Silly old Fox! Doesn’t he know, There’s no such thing as a Gruffalo?”
「おバカなキツネさん! 知らないのかい、グラファロなんてこの世にいないってことを」
On went the mouse through the deep dark wood.
An owl saw the mouse and the mouse looked good.
ネズミはさらに奥深く暗い森を進みました。
フクロウがネズミを見かけました。ネズミは美味しそうでした。
“Where are you going to, little brown mouse?
Come and have tea in my treetop house.”
「どこへ行くんだい、小さな茶色のネズミさん?
うちの木の上にある家に来て、お茶でもいかがかな」
“It’s rightfully nice of you, Owl, but no – I’m going to have tea with a Gruffalo.”
「本当にご丁寧にどうも、フクロウさん。でも遠慮しておくよ。グラファロとお茶をすることになっているんだ」
“A Gruffalo? What’s a Gruffalo?”
「グラファロ? グラファロって何だい?」
“A Gruffalo! Why, didn’t you know?
He has knobbly knees, and turned-out toes,
And a poisonous wart at the end of his nose.”
「グラファロさ! おや、知らないのかい?
ごつごつした膝に、外を向いた足の指。
それに、鼻の先には毒のあるイボがあるんだ」
“Where are you meeting him?”
「どこで彼と待ち合わせているんだい?」
“Here, by this stream,
And his favorite food is owl ice cream.”
「ここさ、この小川のそばで。
それに、あいつの大好物はフクロウのアイスクリームなんだ」
“Owl ice cream? Toowhit toowhoo!
Goodbye, little mouse,” and away Owl flew.
「フクロウのアイスクリームだと? ホーホー、これはたまらん!
さようなら、小さなネズミさん」そう言ってフクロウは飛び去りました。
“Silly old Owl! Doesn’t he know,
There’s no such thing as a Gruffalo?”
「おバカなフクロウさん! 知らないのかい、
グラファロなんてこの世にいないってことを」
On went the mouse through the deep dark wood.
A snake saw the mouse and the mouse looked good.
ネズミはさらに奥深く暗い森を進みました。
ヘビがネズミを見かけました。ネズミは美味しそうでした。
“Where are you going to, little brown mouse?
Come for a feast in my log pile house.”
「どこへ行くんだい、小さな茶色のネズミさん?
うちの薪の山の家に来て、ご馳走を食べていかないかい」
“It’s wonderfully good of you, Snake, but no –
I’m having a feast with a Gruffalo.”
「驚くほどご親切にどうも、ヘビさん。でも遠慮しておくよ。
グラファロとご馳走を食べる予定なんだ」
“A Gruffalo? What’s a Gruffalo?”
「グラファロ? グラファロって何だい?」
“A Gruffalo! Why, didn’t you know?
His eyes are orange, his tongue is black, he has purple prickles all over his back.”
「グラファロさ! おや、知らないのかい?
目はオレンジ色、舌は真っ黒。背中じゅうに紫色のトゲが生えているんだ」
“Where are you meeting him?”
「どこで彼と待ち合わせているんだい?」
“Here, by this lake, And his favorite food is scrambled snake.”
「ここさ、この湖のそばで。あいつの大好物はヘビのスクランブルエッグなんだ」
“Scrambled snake! It’s time I hid!
Goodbye, little mouse,” and away Snake slid.
「ヘビのスクランブルエッグだって! 隠れなきゃ!
さようなら、小さなネズミさん」そう言ってヘビはずるずると去っていきました。
“Silly old Snake! Doesn’t he know, There’s no such thing as a Gruffal…
…Oh!”
「おバカなヘビさん! 知らないのかい、グラファロなんて生き物はいな……
……おや!」
But who is this creature with terrible claws,
And terrible teeth in his terrible jaws?
He has knobbly knees and turned-out toes,
And a poisonous wart at the end of his nose.
His eyes are orange, his tongue is black;
He has purple prickles all over his back.
でも、恐ろしい爪を持ったこの生き物は何だろう。
恐ろしい顎には恐ろしい歯が生えている。
ごつごつした膝に、外を向いた足の指。
それに、鼻の先には毒のあるイボ。
目はオレンジ色で、舌は真っ黒。
背中じゅうに紫色のトゲが生えている。
“Oh help! Oh no! It’s a Gruffalo!”
「助けて! なんてことだ! グラファロだ!」
“My favorite food!” the Gruffalo said.
“You all taste good on a slice of bread!”
「俺様の大好物じゃないか!」グラファロは言いました。
「パンに乗せて食べたら、どいつもこいつも美味そうだ!」
“Good?” said the mouse. “Don’t call me good! I’m the scariest creature in this wood.
Just walk behind me and soon you’ll see,
Everyone is afraid of me.”
「美味そうだって?」ネズミは言いました。「僕のことをそんな風に呼ばないで。僕は、この森で一番恐ろしい生き物なんだ。
僕の後ろを歩いてごらん。そうすればすぐにわかるよ。
みんなが僕のことを怖がっているってね」
“All right,” said the Gruffalo, bursting with laughter.
“You go ahead and I’ll follow after.”
「いいだろう」グラファロは大笑いしながら言いました。
「お前が先に行け。俺様が後ろからついていってやる」
They walked and walked till the Gruffalo said,
“I hear a hiss in the leaves ahead.”
二人は歩いて、歩いて、やがてグラファロが言いました。
「先の葉っぱの中で、シューシューという音が聞こえるぞ」
“It’s Snake,” said mouse. “Why, Snake, hello!”
「ヘビさんだよ」ネズミは言いました。「やあ、ヘビさん、こんにちは!」
Snake took one look at the Gruffalo.
“Oh crumbs!” he said. “Goodbye, little mouse,”
And off he slid to his log pile house.
ヘビはグラファロをチラリと見ました。
「うわあ、大変だ!」と彼は言いました。「さようなら、小さなネズミさん」
そして薪の山の家へと逃げ去りました。
“You see?” said the mouse. “I told you so.”
「ほらね?」ネズミは言いました。「言った通りでしょ」
“Amazing!” said the Gruffalo.
「驚いたな!」グラファロは言いました。
They walked some more till the Gruffalo said,
“I hear a hoot in the trees ahead.”
二人はさらに歩いて、やがてグラファロが言いました。
「先の木の上で、ホーホーという鳴き声が聞こえるぞ」
“It’s Owl,” said mouse. “Why, Owl, hello!”
「フクロウさんだよ」ネズミは言いました。「やあ、フクロウさん、こんにちは!」
Owl took one look at the Gruffalo.
“Oh dear!” he said. “Goodbye, little mouse,”
And off he flew to his treetop house.
フクロウはグラファロをチラリと見ました。
「おやおや!」と彼は言いました。「さようなら、小さなネズミさん」
そして木の上にある家へと飛んでいきました。
“You see?” said the mouse. “I told you so.”
「ほらね?」ネズミは言いました。「言った通りでしょ」
“Astounding!” said the Gruffalo.
「たまげたもんだ!」グラファロは言いました。
They walked some more till the Gruffalo said,
“I can hear feet on the path ahead.”
二人はさらに歩いて、やがてグラファロが言いました。
「先の道で、足音が聞こえるぞ」
“It’s Fox,” said the mouse. “Why, Fox, hello!”
「キツネさんだよ」ネズミは言いました。「やあ、キツネさん、こんにちは!」
Fox took one look at the Gruffalo.
“Oh help!” he said. “Goodbye, little mouse,”
And off he ran to his underground house.
キツネはグラファロをチラリと見ました。
「助けてくれ!」と彼は言いました。「さようなら、小さなネズミさん」
そして地下の家へと走って逃げました。
“Well, Gruffalo,” said the mouse. “You see?
Everyone is afraid of me!
But now my tummy is beginning to rumble.
My favorite food is… Gruffalo crumble!”
「さて、グラファロさん」ネズミは言いました。「わかるかい?
みんな僕のことを怖がっているんだ!
でもね、今、僕のお腹が鳴り始めたんだ。
僕の大好物は……グラファロのクランブルケーキなんだ!」
“Gruffalo crumble!” the Gruffalo said,
And quick as the wind he turned and fled.
「グラファロ・クランブル(俺様のケーキ)だと!」グラファロは叫びました。
そして風のように素早く、彼は背を向けて逃げ去りました。
All was quiet in the deep dark wood.
The mouse found a nut, and the nut was good.
奥深く暗い森に、静寂が戻りました。
ネズミは木の実を見つけました。その木の実は、とても美味しかったです。
The End
おわり
まとめ
今回は、賢いネズミが主人公の英語絵本『The Gruffalo』の日本語訳とあらすじをご紹介しました。
最初は架空の怪物を使って天敵を追い払っていたネズミが、本物の怪物に出会ってからも、同じ「言葉の力」と「機転」でピンチを切り抜ける姿は本当に見事ですよね。子供たちも「次はどうなるんだろう?」とドキドキしながら、物語の世界に引き込まれること間違いありません。
また、この絵本は声に出して読んだ時のリズムが本当に素晴らしいので、ぜひ日本語訳で内容を把握した後は、英語の響きそのものを楽しんでみてくださいね。