『The Friend I Need』

転んだって、牛乳をこぼしたって大丈夫!失敗から立ち直る力をくれる一冊【英語絵本】『The Friend I Need』

こんにちは!

「もうヤだ!」「どうして僕だけ、うまくできないの!」と泣きべそをかいて、しまいには「私って、最低…」なんて自分を責めてしまったら。親として、どんな言葉をかけてあげたらいいか、本当に迷ってしまいます。

「大丈夫だよ」「次は頑張ろうね」という励ましも、時にはプレッシャーになってしまうかも。今日は、そんな風に失敗して落ち込んでいる子の心にそっと寄り添い、「一番の味方は、自分自身なんだよ」と教えてくれる、心のお守りのような英語絵本、『The Friend I Need』をご紹介します。

ここでは『The Friend I Need』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

お話のあらすじ

今日という一日は、なんだか何をやってもうまくいかない、そんな日でした。学校のテストは練習したのに合格できず、帰り道では自転車から転んでヒザをすりむき、お家に帰れば、描いていた絵に牛乳をこぼしてしまう始末。

「どうして私はこんなに不器用なの…私って、最低だ」。

失敗するたびに、自分を責める言葉が心の中に響きます。そんな時、ふと「私には、友達が必要だ」と感じます。でもそれは、他の誰かではありません。「自分自身の友達になる」とは、一体どういうことなのでしょうか?

The Friend I Need: Being Kind & Caring to Myself

英語学習のポイント

この絵本には、子どもの自己肯定感を育む、温かくて力強い言葉がたくさん詰まっています。今回は、落ち込んだ時に自分にかけてあげたい、お守りのようなフレーズを2つご紹介します。

I am worthy of love and kindness even when I mess up. (失敗したって、私は愛や優しさを受け取る価値がある)

これは、この絵本が伝えたい、とても大切なメッセージの一つです。“be worthy of…”で「〜の価値がある」という意味。たとえ失敗(mess up)してしまったとしても、自分の存在価値はまったく変わらないんだよ、という力強い肯定の言葉です。

これは、言い換えるなら「ダメなところも含めて、まるごとOKだよ」という、自己肯定感のど真ん中にある考え方ですね。

I am worthy of love and kindness even when I mess up.
たとえ失敗しても、私は愛と優しさを受ける価値があります。

この言葉を知っているだけで、失敗を過度に恐れず、チャレンジする勇気が湧いてきそうです。

I can be my own friend. (私は、自分自身の友達になれる)

これもまた、この絵本の核となる考え方です。「親友にかけるような優しい言葉を、自分自身にもかけてあげよう」という、具体的な方法を示してくれています。

I can be my own friend.
私は自分の友達になれる。

失敗して落ち込んでいる友達がいたら、「大丈夫だよ」「気にしないで」って声をかけますよね。それと全く同じことを、自分にしてあげる。この視点は、子どもだけでなく、私たち大人の心も軽くしてくれます。

読み聞かせ動画のご紹介

日本語訳

Some days are hard.
つらい日もある。

Today was one of those days.
今日もそんな一日だった。

At school, I didn’t pass my spelling test even though I practiced the words all week.
学校では、一週間単語を練習したにもかかわらず、スペリングのテストに合格できなかった。

“I’m never going to learn.”
「勉強なんてできないよ。]

On the way home. I kept falling off my bicycle and scraped my knee.
帰り道。自転車から転び続けて膝を擦りむいた。

“Everyone else can do it except me.”
「私以外はみんなできるんだ」

 

Later, I spilled milk all over my artwork.
その後、私は作品に牛乳をこぼした。

“Why am I so clumsy? it’s ruined.”
“どうして私はこんなに不器用なんだろう。

I crumpled the painting and snapped at Sofia for leaving her cup on the table.
私は絵をくしゃくしゃにし、テーブルにコップを置いたままにしていたソフィアに腹を立てた。

“I shouldn’t have done that Ugh.I’m the worst.”
“こんなことするんじゃなかった……私って最低”

It’s tough being a kid sometimes my thoughts and words can be mean.
私は子供だから、時々自分の考えや言葉が意地悪になることがある。

It feels yucky I need a friend.
友達が必要なんだ。

I’ve spent a lot of time learning and practicing how to be a friend to others.
私は、どうすれば他の人と友達になれるかを学び、それを実際に試すことに多くの時間を費やしてきた。

But what does it mean to be a friend to myself?
でも、自分自身にとっての友達とはどういうことだろう?

 

A friend is there for you.
友達がそばにいてくれる。

When Dara was frustrated and threw her jump rope on the ground at recess because she kept getting tangled.
ダラがイライラして、休み時間に縄跳びを投げてしまった。

I sat by her side. I listened and waited until she was ready to play again.
私は彼女のそばに座った。私は彼女の話を聞き、彼女がまた遊べるようになるまで待った。

When I’m angry, disappointed or having another strong emotion.
怒っているとき、失望しているとき、その他の強い感情を持っているとき。

I don’t have to pretend I’m not upset.
動揺していないふりをする必要はない。

I can pay attention to what’s happening and sit with what I’m feeling until I’m ready to figure out what I need.
何が起きているのかに注意を払い、何が必要なのかを考える準備ができるまで、感じていることに耳を傾けることができる。

 

A friend is understanding and kind.
友人は理解があって親切だ。

When Santi almost quit dance class because he couldn’t follow along with the moves.
サンティが動きについていけず、ダンス教室をやめそうになったとき、私は彼を励ました。

I encouraged him to keep trying I reminded him that it takes time to learn new things and that we all mess up sometimes.
私は彼を励まし、新しいことを学ぶには時間がかかること、そして誰でも時には失敗することを思い出させた。

 

When I mess up or things don’t go the way I hoped.
失敗したとき、思い通りにいかないとき。

I can talk to myself the way I talk to a friend Supportive words hold me up when I’m having a tough time.
友人と話すように、自分自身に語りかけることができる。 つらいときに支えてくれる言葉がある。

These are some I can try:
これらは私が試せるものだ:

I tried my best.
私はベストを尽くした。

It’s okay to feel this way.
こんなふうに思ってもいいんだ。

I am worthy of love and kindness even when I mess up.
たとえ失敗しても、私は愛と優しさを受ける価値があります。

I’m not perfect, and I don’t need to be.
私は完璧ではないし、完璧である必要もない。

I forgive myself.
自分を許す。

I can be my own friend.
私は自分の友達になれる。

 

I can also give myself a hug.
自分をハグすることもできる。

hold my own hand,
自分の手を握ることもできる、

or find another gentle touch if that’s what I need.
それが必要なら、別の優しいタッチを見つけることもできる。

This can help me feel safe and calm.
そうすることで、私は安心し、落ち着くことができる。

 

A friend is honest and wants what’s best for you.
友人は正直で、あなたのためになることを望んでいる。

When Malik wanted to sneak an extra screen time during her play date.
マリクが遊びの最中にこっそり画面を見せたいと言ったとき、私は断った。

I said no and suggested an activity his parents would be okay with instead.
私は断って、代わりに彼の両親が納得するアクティビティを提案した。

Being honest with myself means taking responsibility if my words or actions hurt someone.
自分に正直であるということは、自分の言動が誰かを傷つけた場合、責任を取るということだ。

It means I work to make things better and forgive myself for my mistakes.
つまり、物事を改善するために努力し、自分の過ちを許すということだ。

 

When I stand up for something I believe in, let others know what I need, or ask for help.
自分の信じるもののために立ち上がるとき、自分が必要としているものを他の人に知らせるとき、助けを求めるとき。

I’m doing what’s best for me.
私は自分にとって一番いいことをしているんだ。

 

A friend makes time for things you like to do.
友人は、あなたが好きなことのために時間を作ってくれる。

Drawing,
絵を描くこと、

listening to music.
音楽を聴く。

spending time with friends.
友人と過ごす時間。

or being outside a few activities I enjoy.
あるいは外で過ごすこと。

Making time for these activities is a way to show kindness and care for myself.
こうした活動に時間を割くことは、自分への優しさと気遣いを示す方法なのだ。

After yelling at Sofia, I ran into my room.
ソフィアに怒鳴った後、私は自分の部屋に駆け込んだ。

My chin trembled and I collapsed into a puddle of tears.
あごが震え、涙の水たまりに倒れ込んだ。

I was a snotty mess but it was okay.
鼻水でぐちゃぐちゃになったけど、大丈夫だった。

I found a breath deep in my belly and sat with my feelings.
私は腹の底から息を吸い込み、自分の気持ちと向き合った。

I thought about what a friend would need to hear and said those words to myself.
友人が何を聞くべきか考え、その言葉を自分に言った。

Even though what I did was wrong.
たとえ私がしたことが間違っていたとしても。

I know I’m a caring person.
私は思いやりのある人間だとわかっている。

I reminded myself that everybody has bad days.
誰にでも悪い日はあるのだと自分に言い聞かせた。

I forgave myself.
自分を許した。

I was the friend I needed.
私が必要としていた友人だった。

Then I apologized to Sophia for what I did and told her I wanted to make things better.
そしてソフィアに自分のしたことを謝り、事態を改善したいと伝えた。

She accepted my apology and asked if I wanted to work on an art project together.
彼女は私の謝罪を受け入れ、一緒にアートプロジェクトに取り組みたいかと聞いてきた。

 

I can be the friend I need.
必要な友人になれる

A friend is supportive
友人は支えてくれる

a friend is understanding
友人は理解してくれる

a friend is honest
友人は正直である

a friend cares about me.
友人が私を気遣ってくれる

A friend makes time for things I enjoy
友人は、私が楽しむ時間を作ってくれる

a friend is kind
友人が親切である

a friend wants what’s best for me.
友は私のために最善を尽くしてくれる

When we mess up or struggling with difficult feelings, it can be hard to be our own friend but this is the time to practice.
失敗したり、難しい感情と闘っているとき、自分自身の友人になるのは難しいかもしれない。

How else can you be a friend to yourself?
自分自身の友達になるには、他にどうしたらいいのだろう?

When I make a mistake or things don’t go the way I hoped.
ミスをしたとき、物事が思い通りに進まないとき。

I can talk to myself the way I talk to a friend.
友だちと話すように、自分に話しかけることができる。

 

I’m not perfect and I don’t need to be.
私は完璧ではないし、完璧である必要もない。

I tried my best.
私はベストを尽くした。

I am worthy of love and kindness even when I mess up.
たとえ失敗しても、私は愛と優しさに値する。

I forgive myself.
私は自分を許す。

It’s okay to feel this way.
そう感じていいんだ。

I can be my own friend.
私は自分の友達になれる。

What would you like to hear when you’re having a tough time?
つらいときに何を聞きたいですか?

What would feel encouraging or comforting to hear?
どんな言葉を聞けば励まされたり、慰められたりするだろうか?

If this is hard imagine what you’d say to a friend in this situation.
これが難しければ、このような状況にある友人に何を言うかを想像してください。

Write it down and read it to yourself whenever you need.
それを書き留めて、必要なときにいつでも自分に読んであげてください。

 

Gentle touches
優しく触れる

Did you know you can offer comfort to yourself with a gentle touch?
優しく触れることで、自分に安らぎを与えることができることを知っていますか?

It can help you feel safe and connected even when you’re having a tough time.
それは、あなたがつらい時を過ごしているときでも、安全でつながっていると感じる助けになります。

Some examples of gentle touches include
やさしい触れ方の例には、次のようなものがあります。

giving yourself a hug
自分を抱きしめる

placing both hands on your heart
両手を心臓の上に置く

and holding your hand.
手を握る

Take a deep breath and give them a try decide what feels good to you.
深呼吸をして、自分にとって気持ちのいい方法を試してみてください。

Being the friend I need helps me remember that I matter just the way I am.
私にとって必要な友人であることは、ありのままの自分が大切であることを思い出させてくれる。

It helps me sit with the difficult feelings I experience with kindness.
自分が経験する困難な感情を、優しさを持って受け止めることができる。

Treating myself with love and understanding helps me learn from my mistakes so I can try again.
愛と理解をもって自分に接することは、自分の過ちから学び、再挑戦する助けとなる。

Practicing forgiveness helps me take responsibility for my words and actions.
赦しを実践することで、自分の言動に責任を持つことができます。

It makes me a better friend to others too.
そうすることで、他の人たちに対しても、より良い友となることができるのです。

最後に:一番の味方は、自分自身

というわけで、今回は自分自身への優しさをテーマにした、心温まる絵本をご紹介しました。

私たちはつい、子どもが失敗した時に「どうしてできなかったの?」と原因を探ったり、「次は頑張ろうね」と未来に目を向けさせようとしたりしがちです。でも、子どもがその瞬間に一番必要としているのは、もしかしたら「そうか、悔しかったね」と一緒に悲しんでくれる、「味方」の存在なのかもしれません。

そして、その最強の味方は、他の誰でもない、自分自身。

転んでしまった自分に、「痛かったね、大丈夫だよ」と声をかけてあげる。うまくいかなくて落ち込んでいる自分を、ぎゅっと抱きしめてあげる。この絵本は、そんな風に自分と仲直りする方法を、具体的に教えてくれます。失敗から立ち直る力(レジリエンス)を育む、素晴らしい一冊です。

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