子どもが色の名前を英語で覚えるとき、一番効くのは「繰り返し」と「楽しさ」の組み合わせだと感じています。
フラッシュカードや歌も悪くないのですが、やっぱり子どもが自分から「もう一回読んで!」と言いたくなるものにはかないません。そういう意味で、エリックカールの「The Artist Who Painted a Blue Horse」はちょっと特別な絵本です。
青い馬、赤いワニ、紫のキツネ——現実にはありえない色の動物たちが次々と登場する中で、色の英語表現がごく自然に耳と目に染みこんでいきます。
ここでは「The Artist Who Painted a Blue Horse」の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
絵本『The Artist Who Painted a Blue Horse』の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | The Artist Who Painted a Blue Horse |
| 著者・イラスト | Eric Carle(エリック・カール) |
| 出版社 | Philomel Books |
| 対象年齢(目安) | 2歳〜5歳 |
あらすじ
一人の芸術家の子どもが、自分だけの色で動物たちを描いていきます。青い馬、赤いワニ、黄色い牛、ピンクのウサギ…ページをめくるたびに、「えっ、その色なの!?」という驚きと笑いが生まれます。現実には存在しない色の動物たちが次々と登場する中で、読む者の心にじわりと届くのは「自由に描いていいんだよ」というやさしいメッセージ。正しい色なんて関係ない、自分の目に見えたままに、感じたままに表現することの喜びを、カール独特の鮮やかなコラージュアートで伝えてくれる作品です。
英語学習のポイント
色の英語表現がリズムよく身につく
この絵本の最大の魅力は、色の名前が繰り返し自然に登場することです。
blue(青)、red(赤)、yellow(黄色)、pink(ピンク)、green(緑)、orange(オレンジ)、purple(紫)、black(黒)と、基本的な色がほぼ網羅されています。
しかも「a blue horse(青い馬)」「a red crocodile(赤いワニ)」というシンプルな「色+動物」の形で繰り返されるので、小さな子どもでも耳と目でリズムよく吸収できます。
動物の英語名も一緒に覚えられる
色と同時に、バラエティ豊かな動物の英語名も自然に覚えられるのがうれしいポイントです。登場する動物の英語名をまとめると以下のとおりです。
- horse(馬)
- crocodile(ワニ)
- cow(牛)
- rabbit(ウサギ)
- lion(ライオン)
- elephant(ゾウ)
- fox(キツネ)
- polar bear(ホッキョクグマ)
- donkey(ロバ)
「色+動物名」をセットで声に出すだけで、英語の形容詞の使い方(名詞の前に置く)も体で覚えられます。
シンプルな描写表現がたくさん登場する
本文には、動物の様子を表すわかりやすい英語表現が散りばめられています。読み聞かせのときに意識して声に出してみると、表現の幅が広がります。
- With floppy ears and a twitchy nose.(垂れた耳とピクピク動く鼻を持って)— 身体的特徴を描写するフレーズ
- Its mane crown, a symbol of pride.(冠のようなたてがみは誇りの象徴)— 比喩表現(symbol of)
- as happy as can be(これ以上ないほど幸せ)— 英語でよく使われる最上級の慣用表現
- With a coat so dark, it seemed to disappear.(とても暗い毛並みで消えてしまいそうだった)— 「so〜that」構文に近い表現
行末の韻(Rhyme)が耳に心地よく残る
この絵本をただの「色と動物の本」と思って読むともったいない、実はとても詩的な作りになっています。各場面の英文は行末で音が揃う「押韻(rhyme)」の構造になっていて、声に出して読むとリズムが心地よく耳に残ります。たとえば以下のペアを見てみてください。
- blue / new— 「oo」の音で揃っています(horse so blue / fresh and new)
- red / dread— 「ed」の音で揃っています(crocodile in red / filled you with dread)
- three / see— 「ee」の音で揃っています(page number three / as far as we can see)
- rose / nose— 「oz」の音で揃っています(pink as a rose / twitchy nose)
- five / pride— 「ai」の音で揃っています(page number five / symbol of pride)
- glee / be— 「ee」の音で揃っています(trumpeted with glee / as happy as can be)
- rare / disappear— 「ear」の音で揃っています(so rare / seemed to disappear)
読み聞かせのときに行末の単語を少しだけ強調して読んであげると、子どもは自然とリズムを感じ取り、何度か聞くうちに「次はどんな音がくるかな?」という楽しみも生まれてきます。英語の音感(フォニックス)を育てる絶好の機会でもあるので、ぜひ声に出して楽しんでみてください。
読み聞かせ動画
日本語訳(全文)
I am an artist and I paint with care on canvas or paper, colors everywhere.
私は芸術家、キャンバスや紙に心を込めて描く、いたるところに色彩を。
Once an artist painted a horse so blue,
かつてある芸術家がとても青い馬を描いた、
Its color was a wonder, fresh and new.
その色は驚くほど、鮮やかで斬新だった。
The next page showed a crocodile in red,
次のページには赤いワニが現れた、
A sight so fierce,
その姿はとても猛々しく、
It filled you with dread.
あなたを恐怖でいっぱいにした。
A yellow cow appeared on page number three,
3ページ目には黄色い牛が登場した、
A gentle creature, as far as we can see.
私たちが見る限り、穏やかな生き物だ。
The fourth page showed a rabbit pink as a rose,
4ページ目にはバラのようにピンク色のウサギがいた、
With floppy ears and a twitchy nose.
垂れ下がった耳と、ピクピク動く鼻を持って。
A green lion roared on page number five,
5ページ目では緑色のライオンが吠えていた、
Its mane crown, a symbol of pride.
冠のようなたてがみは、誇りの象徴。
An orange elephant trumpeted with glee,
オレンジ色のゾウが歓喜の声をあげた、
On the sixth page as happy as can be.
6ページ目で、これ以上ないほど幸せそうに。
A purple fox appeared on the seventh,
7ページ目には紫色のキツネが現れた、
With a fluffy tail and a cunning expression.
ふわふわの尻尾と、ずる賢そうな表情を浮かべて。
A black polar bear on the eighth so rare,
8ページ目にはとても珍しい黒いホッキョクグマ、
With a coat so dark, it seemed to disappear.
とても暗い毛並みで、消えてしまいそうだった。
And finally on the last page, a donkey so fine,
そしてついに最後のページ、とても立派なロバ、
With polka dots that made it look divine.
水玉模様が、それを神々しく見せていた。
As an artist, my skills are top-notch, every creation, a masterpiece to watch.
芸術家として、私の技術は一流だ、どの作品も、見るべき傑作である。
まとめ
「エリックカール 英語絵本 色 学習 幼児」というテーマで探しているなら、「The Artist Who Painted a Blue Horse」はまさにうってつけの一冊です。blue、red、yellow、green…8色以上の色が動物と一緒にリズミカルに登場するので、英語で色を楽しく覚えたい幼児期の子どもにぴったり。「正しい色に塗らなくちゃいけない」なんて思い込みをそっと解いてくれる、大人も子どもも一緒に深呼吸できるような絵本です。読み聞かせを重ねるうちに、気づいたらお子さんが「blue!」「orange!」と声に出して楽しんでいる、そんな瞬間がきっと訪れますよ。
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